四本の御柱に護られる由緒正しき長野県「諏訪大社」、まずは本宮で参拝と御柱ラリー!

四本の御柱に護られる由緒正しき長野県「諏訪大社」、まずは本宮で参拝と御柱ラリー!

更新日:2013/10/18 15:46

6年に1度の御柱祭で有名な諏訪大社。
諏訪大社は社殿の四隅に「御柱(おんばしら)」と呼ばれる樹齢200年程の樅の巨木がそそり立っていますが、これは御柱祭の際に諏訪の氏子たちの手によって立て替えられたものです。

他の神社とは一味違う特徴を多く持つ諏訪大社、今回はまず一番にお参りすると良いと言われている上社の本宮をご紹介します。

巨木のなかにひそむ御社殿

巨木のなかにひそむ御社殿
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全国各地にある諏訪神社の総本社である諏訪大社は、起源の詳細もわからないほど古来からある神社です。長野県の諏訪湖周辺、日本のヘソに位置し、お諏訪様として親しまれ、水の神、風の神、農業の神、また軍神として信仰を集めています。

そしてお社が4つもあることでも知られています。
まず諏訪湖をはさんで10km以上も離れて南に上社、北に下社があります。
そして上社には本宮(ほんみや)と前宮(まえみや)、下社には春宮(はるみや)と小説「一路」にも出てくる秋宮(あきみや)の計4つになります。
もちろん4つのお社全て、4本の御柱に護られています。

4つのお社のなかでも本宮は最も多く建造物を残しており、多数が重要文化財に指定されていて、その歴史やご威光をしっかり感じることができます。

大きな鳥居をぬけると正面に拝殿等が位置しますが、参拝者のための道はまっすぐではなく左側に続き、巨木に囲まれた林のなかに導かれます。木漏れ日が降り注ぐなかをぐるりと回り道をしてからお参りとなります。

そして、その左に向かう道の始まるところ、写真の正面よりやや左にさっそく見えるのが第一の御柱です。

本宮一之御柱!!

本宮一之御柱!!
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鳥居を抜けてすぐ見えてくる第一の御柱です。
3年前に新しくなったものですが、すでにどっしりとした風格があります。
初めて訪れて一本目の柱を目にしたこの時点では、他の3本がどこにあるかわかりません。お社内や周辺を歩き回って4本全て見つけるのが諏訪大社お参りの醍醐味の1つでしょう。

この御柱は樹齢200年程の樅の大木で、遠く八ヶ岳から切り出したものを諏訪の氏子達がここまで曳いて、社殿の四隅に曳建てたものです。他の3本もほぼ同じ太さと長さです。
これだけの巨木を切り倒して、人力で山から曳き下ろし、まっすぐに建てるのは大変なエネルギーが必要でしょう。地元の人と少し話すだけでこの御柱祭を大変誇りに思っていることがわかります。

この柱を右手に見ながら進みます。
途中、正式のものとは別にお湯(温泉地らしいですね)が湧き出る小さめの手水舎の明神湯。今では大晦日のみ打たれる江戸時代の太鼓が保管されている神楽殿、どんな晴天の日でも雫が三滴は屋根上の穴から降り落ちると言われる天流水社、神馬舎など立て続けに文化財等がつづきます。

心が浄化される布橋

心が浄化される布橋
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布橋に続く入口門と、入口右側に屋根のかげに隠れて第二の御柱です。

布橋とはとても長い渡り廊下のようなものです。
その長さは67m。幅も広く、たくさんの人があるいてもきしみを感じられないしっかりとした造りで、内部は柱と柱の間を山からの風が通り抜けるとても心地良い空間です。
山側にあたる左手には、絵馬堂、大国主社、徳川家康が寄進したという四脚門、東西の宝殿とここでもまた続けざまに見所が…博物館の通り道の様でもあります。

明治以前は最高位の神職者のみ通ることを許されており、その際この橋に布を敷いたことから布橋の名がついているとか。
とはいえ諸説あり、明確な布橋の用途は定かではないですが、参拝者が布橋を進むにつれ浮世から切り離される効果は抜群です。素晴らしいアプローチのおかげで心が清められ、参拝所や拝殿等のあるエリアに向かいます。

見所満載の拝殿等、そして御神体山

見所満載の拝殿等、そして御神体山
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参拝所や拝殿等がある部分は塀で囲われていて、一番始めに見えていた鳥居を通り過ぎて入口門から入ります。境内敷地はそれほど広くないのですが入口から拝殿までの道のりをS字を描くことで長くとっていて、参拝の際の充実感が非常に高められています。

写真正面に見えるのが参拝所です。
参拝所から拝殿に向かってお参りをする形式になります。
諏訪大社は本殿を持たない形式の神社で、御神体として写真の右側に拡がる守屋山を祀っています。神聖な地として神職以外の立入禁止のエリアもあるようです。
拝殿、その左右の左右片拝殿、奥の弊殿は全て重要文化財で、細かな彫刻で装飾された見ごたえのある社殿です。

また、この塀の内側に宝物殿や参集殿などもあります。
ここの参集殿は面白くて、千代の富士や貴乃花の優勝額が寄進されています。
実は諏訪大社の成り立ちは、出雲で国譲りの際に大国主の長男である建御名方命が天照大神の使いに力比べて負け、諏訪に逃れてきたという事だそうです。そしてこの力比べが後の相撲の起源だとか・・。

御神体山のエネルギーが見えそうです!

御神体山のエネルギーが見えそうです!
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塀で囲まれた内側、参拝所の右手、御神体山の守屋山沿いに神餅所と勅願殿が建っています。その間から第四の御柱が見えます。
柵に囲まれている御柱が山中の奥の方に見えるでしょうか。
ちょうどこの位置は、御柱の根元からの小川が注ぎ込み、また山からのエネルギーを受けられるパワースポットとも言われています。第四の御柱を見つつ、御神体山のエネルギーを受け止めてきて下さい。

授与所でおみくじをひいたりお守りを買った後は第三の柱を探しに行きましょう。
第三の柱は境内敷地の外にあります。第一の柱の横にある案内図に示されている場所を目指せばだいたいの位置はわかると思いますが、少し行きにくい場所です。

でもここまで来たらぜひとも見つけてください!
ラリーをコンプリートしたような・・結構な充実感が味わえますよ。

注意点など

古来からある神社だけあって、交通の便が良いところには位置しません。
自家用車で行かれる場合は問題ないですが、公共交通機関利用の場合は最寄り駅の茅野駅からバスは1日に4、5本程度(片道乗れればラッキーです)、タクシーは1,500〜2,000円です。帰りに乗る場合は呼ぶ必要があるので駅でタクシー会社の電話番号を控えておきましょう。

また諏訪大社参道にはお土産屋が数軒並び、2軒ほど軽食のとれるお店もあります。これらを逃すと近辺に飲食店は見当たりませんのでご注意下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/09/14 訪問

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