京都洛北の自然に恵まれた閑静な「光悦寺」で江戸初期の芸術家たちに想いを馳せる

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京都洛北の自然に恵まれた閑静な「光悦寺」で江戸初期の芸術家たちに想いを馳せる

京都洛北の自然に恵まれた閑静な「光悦寺」で江戸初期の芸術家たちに想いを馳せる

更新日:2016/07/14 17:17

江戸初期に活躍し、徳川家康からも認められた文化人である本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)をご存知でしょうか。
彼は、いわば江戸初期におけるマルチ・アート・プロデューサーといった存在で、モノづくりにかかわる各方面のスペシャリストを集め芸術村とでもいうべき共同体を作り上げました。その場所がこの光悦寺です。
あなたも、いにしえの芸術家たちに想いを馳せながら、光悦寺の閑静な空気に身をゆだねてみませんか。

簡素な山門に偉大な文化人の奥ゆかしい心映えを感じる

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本阿弥光悦は1558年に生まれ、江戸初期における日本のアートシーンを作り上げた最大の偉人であると言えるでしょう。

もともと刀剣鑑定を家業とする家系に生まれた光悦は、鞘や鍔なども含めた総合的な見識が必要とされるところから、金工・木工・蒔絵・螺鈿細工・漆工などの工芸を通し、書や和歌から得た精神文化をベースとした彼ならではの芸術作品を作り上げるようになりました。
また熟年期からは俵屋宗達との出会いをきっかけにしてアート・プロデューサーとしての才能を開花させ「風神雷神図」などのすぐれた作品を次々に世に送り出すことになります。

大阪夏の陣の後には徳川家康より、都の郊外に位置する鷹峯に9万坪もの土地を拝領することになり、俗世から離れた芸術の理想郷を作り上げようと、陶工・金工・画家・蒔絵師などの職人やそれを支える織物屋・紙屋・筆屋などに呼びかけ、それらの指導と経営に努め、かつてないアートを主軸に据えた共同体を形成していき、その数は多い時には55軒もの数に上ったとのことです。

これが現在の光悦寺のルーツとなるものです。
この山門は光悦の死後に建てられたものですが、簡素な風情の中に彼の心映えが表されたものになっています。

アプローチで思わず引き込まれてしまう!浮世を離れて閑静な異空間へ

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山門に続く参道は、四角い切石の角を合わせたものを直線的に中央に敷き並べ、周囲に自然石を配したものになっています。柔らかさの中に硬質なものを配することで、自然と人との調和を表現しているのです。まさにこの芸術の理想郷の精神を端的に表したものと言っていいでしょう。一歩足を進めるたびに俗世を離れて、清浄な世界へと入っていくことを実感できるよう十分に計算されたアプローチに、日常で疲れたココロもきっと安らぎますよ。

本堂に手を合わせ、しばし光悦の偉業をしのぶ

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光悦自身をはじめとする本阿弥の一族が法華宗徒であり、彼がこの地に引き連れてきた職人や町衆たちもその多くが信仰を同じくしていました。門前の南無妙法蓮華経というお題目の石碑からも分かるように、この地は光悦の死後に日蓮宗寺院となり、今も彼の菩提を弔っているのです。
その本堂も決して華美なものではなく、光悦がその華やかな活躍とは裏腹に、堅実な生活を求めていたというその精神を引き継ぐものとなっています。

しばし本堂の前にたたずみ、光悦の心を思いめぐらせてみてはいかがでしょうか。

光悦好みの優美な垣根!庭木との調和が感動的な光悦垣は必見

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光悦が好んだところから光悦垣と呼びならわされる竹垣は、光悦寺に全部で7つある茶室のうちの一つである大虚庵の路地と、寺の境内とを仕切っているものです。

ひし形に編んである平面部分と、端の部分を割り竹で太く巻き上げた立体感が優美な独特の形状が面白く、非常に存在感があるもので、広い光悦寺の庭に絶妙な風合いをもたらしています。

四季折々に変化を見せる庭木の色彩とのマッチングをお楽しみくださいね。

光悦の墓所に参拝し、日本古来の芸術文化に想いを馳せよう

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1637年に79歳で生涯を終えた光悦は死後この地に埋葬され、今もその遺徳を慕う人々によってその菩提を弔われています。

光悦寺の奥まった一角にある彼の墓の周囲はきれいに掃き清められ、その死後から400年近くになる今でも訪れる人の絶えないことを教えてくれます。静かに手を合わせ心を澄ませれば、芸術に生涯をささげた光悦の情熱に満ちた心の声が聞こえてくるかもしれませんよ。

何度でも行きたい!移り変わる四季それぞれの美しさが味わえる光悦寺

洛北の地の自然に恵まれた光悦寺は、鷹ヶ峰(たかがみね)、鷲ヶ峰(わしがみね)、天ヶ峰(てんがみね)のいわゆる鷹峰三山を拝める景勝地でもあります。庭木の素晴らしさもさることながら、三山を借景とした光悦寺の景観の雄大さは言葉にできないほど。もちろん四季折々に変化する木々の色彩の感動的な表情の変化は見事で、何度訪れても飽きることがありません。
初めての方はもちろんオススメですが、もう行ったという方も季節を変えて再びお出かけになれば、また新たな感動を味わうことができますよ。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/04 訪問

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