あのミシュランにも載った大阪「上方浮世絵館」!道頓堀で“世界の浮世絵”

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あのミシュランにも載った大阪「上方浮世絵館」!道頓堀で“世界の浮世絵”

あのミシュランにも載った大阪「上方浮世絵館」!道頓堀で“世界の浮世絵”

更新日:2016/10/14 18:11

万葉 りえのプロフィール写真 万葉 りえ アマチュア写真家

江戸時代の大阪の道頓堀は歌舞伎や浄瑠璃の芝居小屋が立ち並び、例えるなら当時のブロードウェイでした。その地に上方の浮世絵を紹介する美術館があります。それが「上方浮世絵館」。
観光客が絶えない法善寺の真ん前で、いつも人が並ぶ人気串カツ店の向かいというなんとも便利な場所。しかも「ミシュランガイド」掲載となれば、西洋絵画に多大な影響を与えた浮世絵を見に行かないのはもったいないはず!

恋愛成就の水掛不動。その真ん前に建つ「上方浮世絵館」

恋愛成就の水掛不動。その真ん前に建つ「上方浮世絵館」

写真:万葉 りえ

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大阪の南…難波(なんば)付近を観光するのに外せないのが道頓堀界隈でしょう。戎(えびす)橋を渡ったり、グリコの看板を見上げたりして大阪を楽しむ方も多いと思います。その近くに、願い事をしながら水をかけると願いが叶うといわれている水掛不動が立つ法善寺があります。

長年水をかけられ続けてきた不動明王像はびっしりの苔におおわれ、もう元の姿がわからないほど。しかし、商売繁盛や恋愛成就がかなうとあって訪れる人が途切れません。そのありがたい不動明王が向いている方向(西向)にあるのが、今回ご紹介する「上方浮世絵館」です。

難波は個性の強い見どころがたくさんある場所。そのため見逃してしまいそうですが、じつはこの浮世絵館は「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」の第4版に掲載された美術館なのです。

西洋のアーティスト達に多大な影響を与えた浮世絵

西洋のアーティスト達に多大な影響を与えた浮世絵

写真:万葉 りえ

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有名な画家のゴッホは、パリ滞在中に浮世絵に熱中し多くの作品を収集していたことが知られています。モネは自宅をたくさんの浮世絵で飾り、日本庭園まで作ってしまったという凝りよう。有名な『睡蓮』の絵もその日本庭園から生まれています。
ほかにも印象派の画家たちだけでなく、多くのアーティストに影響を与えた浮世絵。現在、かなりの量が外国の美術館に収蔵されており、里帰りという形で特別展が日本で開かれることも珍しくありません。浮世絵の凄さを分かっていなかったのは日本人の方なのかもしれません。

しかし、浮世絵ってどういったものを指すのかと問われると、漠然とした説明しかできないのではないでしょうか。「浮世絵」とは江戸時代に発達した風俗画のこと。肉筆で描かれたものと版画があり、版画のほうは「多色刷り木版画錦絵」ともいわれます。

2001年に開館した上方浮世絵館では、上方(大坂)で製作された浮世絵を鑑賞することができるようになっています。館内は、まず、この建物が建っている道頓堀界隈が江戸時代にどのような場所であったかという説明から始まります。そして、絵画だけでなく、浮世絵の製作に使われた絵の具類や道具などが展示され製作工程がわかるようになっています。また、浮世絵を製作してみる体験コースも用意。館内は少し光量を落としています。ライトの貸し出しがあるので受付で申し出てくださいね。

「上方浮世絵館」で見る、江戸時代のアイドルのグラビア

「上方浮世絵館」で見る、江戸時代のアイドルのグラビア

写真:万葉 りえ

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浮世絵というと、「東海道五十三次」や「富嶽三十六景」などが浮かんでくる方も多いのではないでしょうか。しっとりした詩情ある風景や力強い自然の描写の浮世絵は素晴らしいですよね。

上方で作られた浮世絵の多くは、役者の姿を表したものでした。なぜなら、このあたり一帯は、先にお伝えした通り江戸時代のブロードウェイ!人々が求めるものが、浮世絵のモデルとなっていったのです。役者の個性を表したものや、舞台の衣装を再現したものに市井の人々は熱中したのです。

江戸時代の歌舞伎役者は、単なる役者ではありませんでした。売れている役者ともなれば、超人気アイドルでありファッションリーダーでもあったのです。歌舞伎役者が舞台で着ていた衣装の色が巷(ちまた)で大流行したこともあるくらい、とても影響力の大きな存在。ですから、歌舞伎役者の姿の浮世絵は、現在でいうなら憧れのアイドルのグラビアでありポスターだったのです。

外観も楽しい「上方浮世絵館」

外観も楽しい「上方浮世絵館」

写真:万葉 りえ

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法善寺の前に立つと、街のにぎやかな景色に溶け込んで見落としてしまいそうな「上方浮世絵館」の建物なのですが、よく見るとかなり凝った造りになっています。収蔵している絵画が素晴らしいのはもちろんですが、建物そのものもよく見てくださいね。

角地に立っており、その角の部分には目印の看板にもなっている大きな猫の飾りが記念写真にも使われます。そして、見上げていただくと、外壁には大きな魚のオブジェ。

凝っているのは外観だけではありません。写真でご覧いただいているように、建物内にもこんな仕掛けがされているのです。まるで、埋もれていた浮世絵の価値を、歴史の向こうから見つけ出しているようです。

ジャポニズムの流れをたどって、途切れない海外からの来訪者

ジャポニズムの流れをたどって、途切れない海外からの来訪者

写真:万葉 りえ

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「上方浮世絵館」にも、ミュージーアムショップが併設されています。外観の角に猫の案内があるとお伝えしましたが、猫の左側にミュージーアムの入り口があり、右側にミュージーアムショップの入り口があります。ショップだけなら、入館料なしで利用することができます。

ショップ内には、浮世絵に関するもののあれこれが揃えてあるだけでなく、和雑貨も各種用意されています。ミシュランガイドで紹介されているからでしょうか、ミュージーアムもショップも海外からの旅行客が次々と訪れる場所になっています。

ゴッホをはじめとしてドガなどフランスの印象派の画家たちは、葛飾北斎が描いたものを手本にしていたといいます。印象派の画家たちだけでなく、19世紀のジャポニズムのブームに多大な影響を与えた浮世絵。しかし、そのブームの始まりは、なんと、日本から輸出された陶磁器の包み紙に使われていた浮世絵だったというのです…。

なんば…ここは上方文化のメッカ

江戸時代にたくさんの芝居小屋や浄瑠璃小屋がひしめいていたこの辺りには、今でもその文化が伝承されています。浄瑠璃は、近松門左衛門が人気作を多数執筆し、人形浄瑠璃として大当たりした演目が歌舞伎でも演じられるようになっていきました。

その人形浄瑠璃・文楽が見られる「大阪国立文楽劇場」までは、「上方浮世絵館」から徒歩でもわずか数分。こちらの資料室も文楽公演中は開いていて、見学できるようになっています(下記MEMO参照)。しかも無料なので、「上方浮世絵館」と合わせてぜひ回っていただきたい場所です。

現代でも、難波から道頓堀のあたりは「なにわ」の文化がぎゅっと集まった地域。千日前通りの南側にはあの吉本興業の中心ともいうべきなんばグランド花月や吉本のショップなどがひしめき、この土地らしさを楽しむにはもってこいの場所です。

「粉もん」をはじめとする美味しいものと、「なにわ」らしさを実感できる観光とをたっぷり楽しんでみませんか!

掲載内容は執筆時点のものです。

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