写真:権丈 俊宏
地図を見る「蘇山郷」は阿蘇内牧温泉を代表する老舗旅館。木造と鉄筋コンクリート造が混在した建物ですが、新緑に囲まれ立派な屋根が印象的な玄関は、威風堂々とした和空間といった雰囲気に満ち溢れています。
写真:権丈 俊宏
地図を見る昭和7年には与謝野晶子・鉄幹夫妻が投宿し、当時の面影をそのまま残す広間が現存しています。阿蘇の杉材で造られた広間は重厚でありながらも、手造りのガラスが使われている廊下に囲まれ、明るく開放的な雰囲気も兼ね備えた名建築です。この広間は現在でも個室の食事処などに使用されています。
蘇山郷は昭和レトロだけではなく、現代的アレンジの内装も随所に見受けられます。写真はエントランス横にある焼酎バー。九州各県から集めた130種類もの焼酎から、好きな銘柄を選べます。日中は休憩室として利用され、宿泊客はホットコーヒーを自由に頂けるのが嬉しいサービスです。
また平成28年12月には屋上にルーフトップバーが完成し、晴天時には満天の星空を眺めながら、ちょっとオシャレでロマンティックな雰囲気の中でお酒を嗜めます。この様に蘇山郷では古さと新しさが交錯していますが、巧みにそれらが一体化し、全体的には落ち着いた大人の雰囲気に包まれています。
蘇山郷の魅力の一つは、客の好みやニーズに合わせて、多彩な客室が用意されていることです。写真は洋室タイプのデザイナーズルーム。床がフローリングで、露天風呂付きのゴージャスな部屋。シックな洋風が好みの方にはおすすめです。
写真は現代風アレンジを取り入れた和室。大きめの窓から、手入れが行き届いた庭が眺められます。“畳が好きだけどオシャレな部屋が好き!”といった方におすすめです。
写真は宿の歴史を感じさせる和室。蘇山郷ではスタンダードな客室です。歴史を感じさせるといっても設備は整っており、ウォシュレット付トイレが完備しているのは嬉しいこと。“やっぱり和が落ち着く!”といった方におすすめです。
写真:権丈 俊宏
地図を見る蘇山郷の夕食は出来たての料理を、客一人一人の食べるタイミングを見計らいながら、一品一品丁寧に運ばれてきます。写真は前菜とお造りの一部。食器や盛り付け方にも抜かりがなく、見た目にも気配りを感じさせます。写真中央左の魚は天草産のハモの湯引き。コリコリと弾力感がある歯ごたえで、淡く上品な味付けです。
写真:権丈 俊宏
地図を見る写真は阿蘇名物である“あか牛”のステーキ。脂がしっかり乗った上質な肉で、口の中でジュワっと旨味が広がります。他にも球磨川産の鮎の塩焼きや地元阿蘇で採れた野菜など、熊本県全域の幸を結集した創作会席料理が楽しめます。
写真:権丈 俊宏
地図を見る朝食はあっさり目のメニューですが、ざる豆腐や納豆、サラダバーまで地元産にこだわっています。ご飯も地元・阿蘇内牧産のコシヒカリを使用。清らかな天然水が豊富な阿蘇で育った米は、ふっくらとした食感が特徴の美味です。
写真:権丈 俊宏
地図を見る蘇山郷では震災を機に新源泉を掘削しました。動力を使わず自噴する自家源泉は45℃と理想的な温度で、加水も加温も無い源泉100%かけ流しです。更に毎日お湯を抜いて清掃し、新鮮さを保持。これは数ある温泉旅館の中でも希少な例で、蘇山郷の温泉に対するこだわりと自信が垣間見えます。
写真は貸切風呂です。泉質は硫酸塩泉で、“正苦味”という全国的にも非常に珍しい成分を含む貴重な温泉。お肌にハリと潤いを与え、入浴後は乳液でコーティングされた様なスベスベな肌へ導いてくれるお湯です。蘇山郷の温泉は、入浴後に更なる良さを実感します。
写真:権丈 俊宏
地図を見る写真は大浴場。温泉が湧出した時は無色透明ですが、時間の経過により、温泉に含まれた鉄分が酸化して少しずつ色が付き、鶯色とでも言うべき落ち着きのある緑色になります。日本には美しい緑色の温泉は幾つか有りますが、その多くは硫黄泉です。鉄分の酸化によってこの様な美しい緑色になる温泉は数少なく、貴重な体験がここで出来ます。
フレッシュ極まりなく繊細な浴感の貸切風呂と、適度に熟成された濃厚湯の大浴場。その両方を堪能すれば、蘇山郷の温泉の奥深い魅力が、より一層深く感じられるに違いありません。
阿蘇内牧温泉「蘇山郷」は如何だったでしょうか? 歴史と古さを大切にしながらも現代を巧みに組み合わせた佇まい、多様な選択肢が可能な客室、地元に徹底してこだわった食事、泉質の良さだけに頼ることなく抜群の湯使いに支えられた温泉・・・多種多彩な魅力が蘇山郷には詰まっています。日帰り入浴も可能ですが、宿泊しないとその多彩な真の魅力は伝わり難いと感じられます。蘇山郷は宿泊が断然おすすめの宿です!
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(2024/9/9更新)
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