優美で滑らかな曲線をもつ作品やゲートの形状をした作品が多い安田侃氏の彫刻。いずれの作品もどっしりとした重量感を持ち、手に触れて質感を感じ、彫刻に座ったり、跨ったり、寝ころんで楽しむことができます。
作品名は「妙夢」「意心帰」「天聖」など漢字2〜3文字で名付けられており、同じ名前を持つ作品が、素材や大きさ、色を変え、さらには彫刻の置き方までも変えて、世界中に設置されています。
写真の黒い彫刻は「妙夢」という作品。JR札幌駅にも同じ名前の作品が設置されていますが、そちらは白い大理石で造られています。この彫刻、跨ったり座ったりしたくなるんですよね。
アルテピアッツァ内にも「妙夢」は数点あって、横倒しになって設置されているものもあります。置き方を変えただけなんですが、まったく違う作品に見えるのが新鮮です。
この「妙夢」、毎年8月下旬に札幌で開催される北海道マラソンの完走メダルにもなっており、このメダル欲しさに北海道マラソンにエントリーするランナーもいるようです。
美しい緑の芝生の中に白く輝く透明感のある小川に池。浅い小川には白い大理石が敷き詰められ、夏には水遊びを楽しむ子どもたちに大人気のスポットとなります。
鏡面のような池の水面に映る緑や校舎の赤い屋根。ゲート状の形状をした白い「天モク」。本当に美しく、きれいな広場です。
※「天モク」のモクは「さんずいに禾」
広場の奥のトドマツの林の小道に溶け込むように設置されている「天聖(手前)」に「天モク(奥)」。この2つの作品の絶妙な配置バランス。この作品の前に立つと、林の小道がどこか遠くまでずっと続いていて、奥へ奥へと引き込まれるような感覚を覚えます。
赤いトタン屋根に下見板張りの木造校舎、1981年に閉校した旧栄小学校。現在、木造校舎の2階はギャラリーとして使われています。築60年以上経っている建物ですが、中に入ればとても丁寧に手入れされていることが伝わってきます。
白い大理石の彫刻が教室の中にポツンポツンと置かれたさまは、枯山水の石庭のようでもあります。
また、木造校舎の1階は「市立栄幼稚園」として使われ、日々園児が通っています。ここに通う園児は幸せですね。
広い園内、一通り彫刻を見て回ると結構な運動になります。歩いてちょっと疲れた体を休めるのには、園内にあるカフェアルテがおすすめ!校舎と同じく赤い屋根に下見板張りの建物、三角屋根の高い天井、窓側にカウンターが設けられ、外には公園が広がっています。心安らぐ気持ちのいい空間です。
アルテピアッツァ美唄へのアクセスは、車の場合道央自動車道を利用して札幌JCTより35分、新千歳空港からだと約60分で美唄ICにつき、そこからは約5分です。電車だと札幌から特急で美唄駅まで34分、美唄駅前からはバス20分ほどで着きます。
これだけの彫刻作品が展示されているのにもかかわらず、入園料など一切とらずに運営されていることに驚かされます。道民でも行ったことの無い人、知らない人も多い穴場的スポットと言えますが、一度訪れると、ほとんどの人はリピーターとなって再訪する気持ちのいい空間です。
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(2024/9/9更新)
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