佐竹氏20万石の居城には可愛いキャラも!秋田「久保田城」

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佐竹氏20万石の居城には可愛いキャラも!秋田「久保田城」

佐竹氏20万石の居城には可愛いキャラも!秋田「久保田城」

更新日:2016/07/29 13:50

田中 秀昭のプロフィール写真 田中 秀昭 歴史と文化財の解説ナビゲーター

秋田県久保田城は、律令制時代の城柵である「秋田城」と間違えられる事もありますが、江戸時代初期に佐竹氏二十万石に拠って築城された名城です。その縄張り(設計図)や濠や強固な城門をみると、この城を攻め落とすのは容易ではないと感じ取れます。

城域内は広く、誰もが気軽に立ち寄れて寛げるスペースやお食事処も充分にあります。秋田といえば竿灯祭り、だけではありません。久保田城は立寄り必須の観光スポットです!

お城の入り口には可愛い飛脚キャラの「与次郎」君!

お城の入り口には可愛い飛脚キャラの「与次郎」君!

写真:田中 秀昭

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久保田城は常陸の国から転封(領地替え)された佐竹氏の名城です。JR秋田駅から駅前の大通りを西の方向に10分弱歩くと、その城郭部分への入り口である秋田県立美術館に着きます。すぐにお城へ入りたくなりますが、美術館の入り口になにやら気になる像があります。

これは名君佐竹義宣公が江戸への飛脚として重宝していた「与次郎」です。転封してきた義宣公が新たに城を築こうとした際に、そこを根城にしていた狐たちが新たに住処を与えて欲しいと願ったところ、義宣公が快く承諾したため、お家の役に立とうとした与次郎狐が飛脚となって、通常の半分近い日数の六日間で江戸と秋田の間を往復しました。

その功績を称えて城内にはお稲荷様もありますが、ゆるキャラとして与次郎もその姿を復活させました。結構可愛いですよね!

久保田城跡の石碑、バックには噴水と高層ビルが映える!

久保田城跡の石碑、バックには噴水と高層ビルが映える!

写真:田中 秀昭

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お城の入り口です。お城には必ず石碑や木碑があります。天守が現存していれば〇〇城、遺構だけなら〇〇城跡や城趾という碑があります。この跡という字の違いは、一般的にはその碑が建てられた時代に合った漢字が使われていると云われています。

久保田城跡には、天守代りの櫓はなく再建されたお隅櫓があるため、このような表記になっています。石碑の後方には水面がすっきりとしたお濠が有りますが、反対側のお濠は一面ハスで覆われています。またこの石碑を通り抜けた場所には、秋田市生まれで昭和の時代に直立不動で歌うロイド眼鏡姿が印象的だった「東海林太郎」のモニュメントもあります。

久保田城の防御の要、再建「表門」と現存「御物頭御番所」

久保田城の防御の要、再建「表門」と現存「御物頭御番所」

写真:田中 秀昭

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石碑を通り過ぎて5〜6分坂道を上がっていくと、広々とした芝生広場の二の丸跡があります。売店左側の階段をもう少し頑張って上がると、城の防御の要「御物頭御番所」が見えてきます。ここは江戸時代からの現存建物で、中に上がってその構造を見ることも出来ます。

「御物頭御番所」左側の階段の上には、「表門」(写真)がドーンと威圧するかの如く立ち聳えています。裏側から表門を撮影すれば、門の表面にお尻が二つに分かれた八双やぴょこんと飛び出した乳金物などの装飾物が見て取れます。お城の城門も他のお城と比較してみると、様々な違いが見えてきます。

※二の丸広場には売店があります。城域内ではここだけなので、お土産や、喉の渇いた方にはここで飲料水や飴などを購入されるといいと思います。

お城には様々な守り神が祀られて、ここには「与次郎稲荷」

お城には様々な守り神が祀られて、ここには「与次郎稲荷」

写真:田中 秀昭

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表門を抜けて奥に向かうとすぐに正面左手に格式が高そうな八幡神社、そして右側には与次郎(與次郎)稲荷神社が見えてきます。京都にある伏見稲荷の千本鳥居ほどではありませんが、赤い鳥居が連なっています。

佐竹家の為に一生懸命に御用を果たそうとした「与次郎」。その速さと忠義ぶりに腹を立てた他の飛脚や旅籠の主人らによって、油揚げを使った罠に掛かってしまいその命を落としましたが、御役目である手紙は子狐たちがリレーして無事に届けられました。

その話を聞いた義宣公が城内にこの与次郎稲荷を作りました。また与次郎が討取られた場所(今の山形県東根市)にも、石鳥居が立派な與次郎神社があり、参勤交代の度に歴代城主がお参りしていきました。

久保田城御隅櫓は天守にしては小振りだが、圧倒されるその姿!

久保田城御隅櫓は天守にしては小振りだが、圧倒されるその姿!

写真:田中 秀昭

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与次郎稲荷神社から裏手に抜けていくと、「出し御書院」と埋め門を通って天守に匹敵する「御隅櫓」に着きます。一階から二階部分は忠実に復元されましたが、その上は景観を見易くするために新たに付け加えられました。江戸時代の久保田城には天守がありませんでした。これは江戸時代になってから造られた城に共通しています。様々な理由がありますが、財政面や幕府に対する遠慮からと云われています。

ここ久保田城は天守代わりにこの櫓ではなく西側に「出し御書院」を作りました。そこが実際の城主の生活の場であり、政務を執り行う場所でもありました。お隅櫓の中に入るには大人100円の入城料が掛かりますが、佐竹藩の歴史や城の造りなどを説明するビデオも設置されており、景観も良いのでお勧めです。

また城域内にはたくさんの食事処があります。洗練されたサービスと手の込んだお料理が絶品の「千秋亭」、2016年初夏にオープンした「松下茶房」の他、和食のお店などがあります。

まだまだ見所満載の久保田城と秋田市、まんず来てけれ!

秋田市の「みるかネット・くるりん周遊パス」というお得な周遊チケットがお勧めです。久保田城の城入口に佐竹資料館があり、このチケットを使って、江戸時代の大々名である佐竹氏の事を学べます。また2012年から飛脚の与次郎に倣った駅伝が毎年7月に開催されます。過去には間寛平師匠も参加して、再度の挑戦を誓っているようです。

グルメ情報としては、全国三大うどんといえば必ず入る「稲庭うどん」が有名です。市内の至る所にお店があるので、腹ごしらえの際や食欲のない時でもこの稲庭うどんなら美味しくてツルッとしているので、お腹に入れることが出来ます。秋田県知事は佐竹氏分家の佐竹北家の出身で、現職知事として民間企業の飴のCMにも出演したという変わった経歴を持っています。

まだまだ語りつくせぬ久保田城と秋田市、季節によっても皆さんをお迎えする姿が変わってきます。ちょっと遠いけど、いつ行っても楽しい城と街が皆さんを待っています。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/06/14−2016/06/15 訪問

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