写真:東郷 カオル
地図を見る「本と温泉」の小説は、城崎温泉の7つの外湯や温泉宿の一部などで販売されており、まさに「温泉本」。2016年7月現在、「城崎にて」「城崎裁判(万城目学)」「城崎へかえる(湊かなえ)」の3つが発売されています。
今回ご紹介する「小宿 縁」でもフロントの横に並んでいます。3つの小説の中でも、本気で温泉に浸かりながら読むのなら万城目学の「城崎裁判」がおすすめ。早速フロントで購入して、温泉へ向かいましょう。
3つある温泉本の中で、どうして「城崎裁判」がおすすめなのか。その理由はその素材。「城崎裁判」はブックカバーがタオル地、中のページにはストーンペーパーという非常に耐水性の高い紙が使われています。
価格は小説としてのボリュームのわりには少々高めですが、小説好き・万城目好き・温泉好きには買わずにはいられない商品。手に取った瞬間、タオル地の優しい触感に幸せな気分を感じながら温泉へ。
今回ご紹介する「小宿 縁」には空いていれば予約なしで自由に利用できる貸切温泉が2つありますので、「本と温泉」を楽しみたい方には是非ともおすすめしたいお宿です。
写真:東郷 カオル
地図を見る「小宿 縁」には月の湯と星の湯の2つの貸切温泉があります。一人で温泉に浸りながら「城崎裁判」を読むなら小さ目の星の湯が非常に居心地が良いのでおすすめ。月の湯は読書するには少々広く感じてしまうかもしれません。
さて、早速読んでみましょう。中のページは濡れてはいないけどなんとなくしっとりした肌触り。試しに湯船のお湯をかけてみたところ、普通の紙のようにヨレヨレ・バリバリになるということがない。濡れて気になるようならタオル地のブックカバーで拭けばいいし、非常に合理的。
城崎温泉にある7つの外湯でも売られていますが、流石に外湯でこれは落ち着かない、というか目立ちすぎる。やはり温泉に浸かりながら読むのなら、貸切温泉があるお宿に泊まるべきです。
さて、内容は…。ネタばれになるので多くは語れませんが、「そろそろのぼせてきたから上がろうかなぁ」と思った頃に、「温泉の成分が肌からしみいるまで15分くらい必要なんだぜ」というセリフが登場。どこかで見られているのかとドキッとしますが、小説の内容と現実の世界が交錯するような絶妙な万城目ワールドに脱帽!
小説は温泉で読むことを前提に短くできていますので、是非「小宿 縁」の貸切温泉を3度4度と楽しんで、読破してください!
写真:東郷 カオル
地図を見る2016年7月現在で、一番新しい「本と温泉」は、湊かなえの「城崎へかえる」です。こちらは防水になっていませんので、温泉に浸って読むには向いていませんが、「小宿 縁」の1階のカフェ(夜はバー)で読むこともできます。
ケースが独特で、蟹の甲羅のような質感がおもしろい本です。こちらも軽く読むことができるボリュームですので、温泉上がりに水分補給をしながら読むにはぴったりです。
城崎の温泉本は志賀直哉の「城崎にて」を除けば、他の2つは独特。万城目学の「城崎裁判」はタオルのブックカバーにストーンペーパーという特殊な素材で温泉に浸りながらでも読める工夫。そして湊かなえの「城崎へかえる」は本物の蟹の殻を思わせる特殊テクスチャー印刷。 殻から蟹の身を取り出すように抜くのが面白い仕掛け。
さて、次はどのような本が楽しめるんだろう。
次回の城崎への旅が待ち遠しくなります。
そして、大切なのは、お宿に貸切温泉があること。「小宿 縁」は気兼ねなく何度でも貸切温泉が楽しめますので「本と温泉」を楽しむ旅にはおすすめです。
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(2023/12/6更新)
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