写真:Hiroko Oji
地図を見るドイツアルプスの美しい山々を背景に、見事な壁絵に溢れた町並みで知られるオーバーアマガウは、バイエルン地方の小さな町です。この町から南へ小川の遊歩道沿いに約8キロメートル行った所にあるのが、エッタール修道院です。
ドイツのローマ皇帝でもあったバイエルンの公爵ルートヴィヒ4世によって、1330年4月に建てられたエッタール修道院(Kloster Ettal)の現在の建物は、18世紀に改修された巨大なバロック建築です。
エッタール修道院の教会は、左右に緑色をした玉ねぎ頭の塔を持ち、中央には丸ドームを乗せたファサードがどっしりと大きな存在感を見せています。左の塔は19世紀半ばに建てられ、右の塔とファサードは19世紀末から20世紀初頭に完成されました。白壁に、12体の彫像が嵌め込まれ、彫像の間に配された神殿風の柱には柱頭装飾が施され、壮大な外観だけでも見ごたえのある建物です。
写真:Hiroko Oji
地図を見る教会内部は、巨大な円形(正確には12角形)の空間の内側に6つの大きな脇祭壇があり、正面の少し奥まったところに主祭壇が設けられています。白壁に金やピンクの装飾といった絢爛豪華なロココ様式で埋め尽くされており、ため息が出るほど!この豪華さに加え、大きな窓があるのでとても明るいです。
さらに、豪華な装飾のパイプオルガンがある2階部分、装飾として設けられた小型の出窓のような2階席が、同じ円形の空間の中、脇祭壇の上部をぐるりと取り囲むように並んでいます。説教檀は、大きな2つの脇祭壇の間に挟まれるように設置されており、一瞬見逃してしまいそうなほど小さく感じます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る主祭壇の上部を飾る天井画が素晴らしいのですが、中央の大きな華麗な丸天井は、ロココ様式のスタッコ装飾で名を知られたヨゼフ・シュムッツァーと、画家のツァイラーが製作したもので、見事そのもの!すぐ下に円を取り囲むように設けられている11のステンドグラスの窓からは、自然光が差し込んで、柔らかな美しさを際立たせています。あまりの素晴らしさに見惚れていると、首が痛くなってしまうほどです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る修道院の教会や関連施設が取り囲む広い庭園は、青々とした芝生に覆われ、色とりどりのお花が咲き誇る、手入れの行き届いた空間です。背後に山並みが控える建物の眺めについつい目が奪われがちですが、この庭園も見応えがありますので、散策を楽しむのもいかがでしょうか。
写真:Hiroko Oji
地図を見るエッタール修道院は、今も機能しているベネディクト会の修道院で、ドイツの他の多くの修道院と同じく、この修道院でも修道士たち自らの生産による収入から成りたっています。ビール醸造所、蒸留酒製造所、ホテル・レストラン、出版社などの事業が行われています。ビールやお酒、さらに美味しいお料理は、道路を隔てた向かいの、「クロスター」の名を冠したホテル・レストランで頂くことができますので、お時間に余裕を持たせてお立ち寄りくださいね。ちょうど前にバス停がありますので、バス待ちの時間を有効に利用することもできます。
エッタール修道院周辺は、他に見所もなく、何軒かのホテルやレストラン、ショップの入る壁絵やお花で美しく飾られた建物がある程度の集落です。オーバーアマガウの町からは、近郊の大きな見所であるリンダーホフ城行きのバスが出ており、そのバスの通り道でもありますので、リンダーホフ城訪問のついでに、途中下車して立ち寄ることが可能です。バスの時刻表検索をMEMOにリンクしておきますので、どうぞご利用くださいね。
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(2024/11/6更新)
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