南郷トマトは、昭和37年に南会津町南郷地区(合併前の当時は南郷村)で栽培が開始され、その後、隣の只見町や南会津町伊南地区(当時は伊南村)にも拡大し、新品種導入やパイプハウス導入などにより、産地拡大・品質向上が図られました。
特徴は、酸味と甘みのバランスが良く、身が引き締まったしっかりとした食感です。それが認められ、平成27年3月には、南郷トマト生産組合が権威ある日本農業賞の大賞を受賞しています。
南郷トマトは、夏から秋まで出荷され、地元の農産物直売所や道の駅だけでなく、農家の方が直接販売する売店、無人店舗などで販売されています。傷があって見た目が良くないものや、大きさがバラバラなものなど、規格外の商品を格安で販売している店もあります。ただし、午前中の時間でほとんど売り切れになりますので、ご注意を。
まだ赤く熟す前の青いトマトが売られていますが、常温で数日間置くと真っ赤に色づきます。また、地元の食べ方としてお薦めが「南郷トマトの刺身」。まだ青いトマトをスライスし、醤油をつけてお刺身感覚で食べるという楽しみもあります。
道の駅きらら289の食堂でいただけるのが、トマトラーメン(税込750円)。立派なトマトの厚切りが2枚乗った、冷たい麺ではなく熱々のラーメンです。スープにもトマトが溶け込み、酸味があって上に乗った鳥そぼろとマッチするイタリアン風の味付けです。プラス100円のチーズトマトラーメンもあります。とろけるチーズが入り、上から粉チーズがかかって、トマトの酸味とチーズのまろやかさがマッチしています。
さらに、南郷トマトの果汁が入ったトマトソフトクリーム(税込350円)も変わり種の逸品です。バニラとのミックスも選べます。
冬は豪雪地帯で、2メートル以上の雪が積もります。除雪や屋根の雪下ろしなど、住人には厄介な存在ですが、春から秋にかけて雪解け水が豊かな自然を演出し、素敵な花々をもたらします。
地区の高清水公園や南郷スキー場などで、初夏(6月中旬〜7月初旬)に咲く花が、ひめさゆり。自生分布地が、福島県や新潟県、山形県の一部で、群生地としては貴重な場所です。ゆりの一種で、ピンクの小ぶりな花が一面に咲き誇り華やかです。
特に高清水公園では、7ヘクタールに100万本の花が咲き、国内最大規模です。園内には木道が整備され、花を愛でながらの散策が楽しめます。
また、南郷スキー場の上部、標高850メートルの場所には宮床湿原があり、水芭蕉やニッコウキスゲ、トキソウなどの高山植物が見られます。
南郷エリアにある素敵な温泉をご紹介します。南郷スキー場の近くで道路を挟んだ向かい側に面する2軒の宿。さかい温泉さゆり荘とさいたま市の保養施設でもある片貝温泉 南郷ホテル。源泉は違いますが、どちらも高アルカリ性のナトリウム塩化物泉で、なめると塩気があります。
さゆり荘のガラス張りの展望風呂からは、南郷ホテルの洒落た赤い三角屋根や素晴らしい夕景を楽しめます。また、先ほどご紹介した道の駅きらら289も山口温泉の日帰り入浴施設を併設しています。
地酒として長年親しまれる地元唯一の日本酒が「花泉」。その花泉酒造で平成19年から新しく加わった日本酒シリーズが「ロ万」(ろまん)。酒蔵は古民家を改装してあり、売店としてロ万シリーズ以外の日本酒が購入可能で、また地域活性化事業の拠点としても利用されています。
特約店のみで購入できるロ万シリーズは、地元産の米とひめさゆりの群生地高清水公園に涌く超軟水の高清水を仕込水に使い、日本酒造りは通常3段仕込みのところを最後にもち米を用いる4段仕込みで醸される繊細な味わいのお酒で、地元だけでなく大人気です。
蔵では、写真の星社長から、酒造りにかける情熱ロマンを聞くことができるかもしれません。
標高が高く冬は豪雪地帯の南会津町南郷エリア。数多くのビニールハウスが設置され、夏から秋に出荷される南郷トマトは地区の特産品です。
トマトだけでなく、道の駅で大好評のトマトラーメンや地元農協の100%トマトジュース、赤と青の南郷トマトドレッシングなども味わってください。
尾瀬に源を発する清流伊南川が流れ、自然に囲まれる山間の郷・南会津町南郷エリアを訪れてみませんか?
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(2023/12/5更新)
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