写真:六三四
地図を見る十島村トカラ列島へのアクセスは鹿児島市内の鹿児島港より村営船「フェリーとしま」で向かうのが一般的です。深夜23時に出港した船が口之島に到着するのは早朝5時。島の北西、西之浜港まで約6時間の船旅となります。口之島には最高峰629mの前岳、現在も水蒸気を噴き出している燃岳がそびえ、青い海に浮かび上がる緑の島はここが日本である事を忘れてしまいそうです。
西之浜港から燃岳の南西部にある「瀬良馬温泉交流館」(セランマ温泉)までは車で20分、徒歩であれば2時間ほど。温泉利用前に十島村役場口之島出張所(口之島コミュニティーセンター)でセランマ温泉の鍵を借り向かいます。鬱蒼とした木々が迫る細い道路のアップダウン、野生牛の生息地を通過するなどワイルドな道中もセランマ温泉の魅力。非日常のちょっとした探検気分を味わえるアプローチに長旅の疲れも吹き飛んでしまいます。
写真:六三四
地図を見る平成26年に新しくなった浴舎兼休憩施設。外観はこれまであったセランマ温泉浴舎の雰囲気を残し、館内は白を基調とした明るい装いに。真新しい畳が敷かれた和室も設けられ過ごしやすい空間となっています。浴室も一新され高級感さえ覚える男女別の2室。シャワー付きの洗い場も2つあり、全ての世代、温泉ファンに利用しやすい温泉施設となりました。以前の鄙びた浴舎を知る方は少し面食らうかもしれません。ただし温泉の利用はこれまで同様に到着後自分で湯をためるセルフ方式。自分の好みに応じた温度で温泉をたのしむことができます。
※浴室使用後は湯の栓を抜き清掃もお忘れなく。
写真:六三四
地図を見るセランマ温泉にはこれまで島民手作りの露天風呂がありました。温泉マニアには評価を受けていましたが、板張り壁に手書きの「セランマ温泉露天」文字、浴槽の上には落ち葉対策のネットが張られ中々のワイルド感。アジのある温泉ではありましたが一般の方には少し勇気のいるものだったかもしれません。
現在は敷地内の高台に平屋づくりの露天風呂専用棟が設けられています。清潔感ある脱衣所、男女で真ん中を仕切った露天浴槽には高齢者や体の不自由な方への手すりも設置。こちらもセルフ式ですのでお好みで湯量、湯温を調整して入れます。亜熱帯の美しい自然と澄んだ空気の中、周囲を気にすることなく温泉をゆっくりたのしめる露天風呂です。
写真:六三四
地図を見るセランマ温泉の魅力はワイルドな露天風呂と泉質だ!温泉マニアのそんな声が聞こえてきそうですがご安心を。浴舎や露天風呂の新設でこれまでのセランマとはだいぶ様変わりしましたが敷地内を流れる川には未利用の源泉がそのまま垂れ流しにされています。湯気が立ちのぼる温泉川にはいくつもの滝つぼならぬ湯つぼがあり、川の流れを調整すれば自分好みの野天湯に早変わり。源泉温度が70℃弱と高温ですのでかなり湯量を絞らなければなりませんが源泉かけ流しを味わいたいという温泉マニアには川の野天湯をおすすめします。
泉質は石膏泉、芒硝泉、正苦味泉とも呼べる硫酸塩泉。傷に良く、肌の蘇生効果も期待できる美人泉はトカラを代表する温泉と言って過言でありません。鹿児島県十島村口之島セランマ温泉。すべての温泉ファンにいつか訪れてもらいたい鹿児島おすすめの秘湯です。
【源泉名】口之島2号泉
【施設名】瀬良馬温泉交流館
【住 所】鹿児島郡十島村口之島セランマ浜487番地
【泉 質】カルシウム・マグネシウム・ナトリウム−硫酸塩・炭酸水素塩温泉
【適応症】きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症など
本文でも書きましたがセランマ温泉に向かうには、途中、野生牛の生息エリアを通らなければなりません。道路にはゲートがありますので開閉はご自身で行って下さい。牛が逃げ出すかもしれませんのでゲートは必ず閉めることをお忘れなきようお願いいたします。時折セランマ温泉敷地にも牛がいるかもしれませんが、おとなしく臆病ですので刺激を与えないようにしてください。
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(2024/3/19更新)
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