富士山登山ルートは実を言うと5つ!難易度・混雑度を知って世界遺産を楽しく登ろう

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富士山登山ルートは実を言うと5つ!難易度・混雑度を知って世界遺産を楽しく登ろう

富士山登山ルートは実を言うと5つ!難易度・混雑度を知って世界遺産を楽しく登ろう

更新日:2017/08/16 10:38

離島 こむのプロフィール写真 離島 こむ 離島ドットコム管理人、沖縄在住サブスリーランナー

富士山登山ルートといえば一般的には吉田・富士宮・須走・御殿場の4つですが、実を言うともう1ルートあるんです。しかもこの5つのルートはどれも個性的で、同じ富士山登山でも違った体験ができます。そして気になる難易度・混雑度も5ルート5様。適性に合ったルートを選べば、世界遺産の富士山をより楽しく登ることができます。5つの富士山登山ルートの難易度・混雑度を知り、日本で一番高い場所を目指しましょう!

人気ナンバーワンの「吉田ルート」難易度はCランクだけど混雑度はSランク

人気ナンバーワンの「吉田ルート」難易度はCランクだけど混雑度はSランク

写真:離島 こむ

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▲吉田ルート登山道 中盤

人気ナンバーワンの「吉田ルート」難易度はCランクだけど混雑度はSランク

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▲吉田ルート登山道 終盤

富士山登山で一番人気なのが富士吉田口からスタートする「吉田ルート」。吉田ルートは案内表示が「黄色」なので、この色をたどっていけば迷うことはありません。登山のスタートとなるのが富士スバルライン5合目で標高2305m。富士山山頂は3776mですが、登山道としては久須志神社の3720mまでとなります。その標高差は「1415m」で、全5ルートの中で3番目の少なさ。でも標高差が少ない3つのルートはそれほどの差がないので、比較的難易度が低いルートと言えます。

吉田ルートの特徴はスタート地点の登山口を初めとして、登山道途中でも施設が豊富なところ。山小屋の数は5ルートで最多です。途中休憩を好きなタイミングでできるのが吉田ルートの良いところ。また6合目から先は、登山道と下山道が分かれているので、登山者と下山者が混同することがありません。その点も難易度が低めな理由です。また登山道には階段や岩場が少なく斜面が多いので、登山も下山もしやすいのも特徴です。

ただし、人気のルートだけあって混雑度はナンバーワン。特に本8合目から先は、別のルートからの登山者も合流するのでさらに混雑。ゆっくり登るならこの混雑もいい休憩かもしれませんが、スムーズに登りたい人にはある意味、難易度が高く感じるかもしれません。

■難易度C・混雑度S (高S>A>B>C>D低)
■標高差1415m(富士スバルライン5合目2305m→久須志神社3720m)
■登り7.5km(6時間)/下り7.6km(3時間) 括弧内は登下山に必要な参考時間

標高差が最も小さい「富士宮ルート」でも難易度はBランクで混雑度もAランク

標高差が最も小さい「富士宮ルート」でも難易度はBランクで混雑度もAランク

写真:離島 こむ

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▲富士宮ルート 登山口

標高差が最も小さい「富士宮ルート」でも難易度はBランクで混雑度もAランク

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▲富士宮ルート 終盤

吉田ルートに並んで人気の「富士宮ルート」。富士宮焼きそばで有名な富士宮側からスタートする登山ルートです。富士宮ルートの案内表示は「青」。そのスタート地点となる富士宮口5合目は標高2400mと、富士山登山で最も高い場所にあります。その分、山頂までの標高差も少なく、富士山登山ルートの中で最小の標高差「1315m」。最長ルートの標高差とは1000m近くも差があります。その分、楽なはずなんですが難易度は吉田ルートより上のBランク。

その理由は富士宮ルートの登山道が1本しかなく、登山も下山も同じ道を通るので、混雑時はかなり登り下りしにくくなるから。しかも富士宮ルートには階段や岩場が多く、登り下りしにくい登山道なんです。登下山のすれ違いも多いことから、混雑度はAランク。でも人気のルートだけあって、途中の山小屋は吉田ルートに次いで多く、休憩はとてもしやすいルートです。また富士宮ルートの山頂は、日本で一番高い「剣ヶ峰(3776m)」まで最も近いのも特徴です。

階段や岩場が多いけど、その分距離が最も短いので、登山時間は5ルートの中で最小。ただし下山は階段や岩場がアダになり、他のルートより時間がかかりますので注意しましょう。

■難易度B・混雑度A (高S>A>B>C>D低)
■標高差1315m(富士宮口5合目2400m→浅間大社奥宮3715m)
■登り5km(5時間30分)/下り5km(3時間30分) 括弧内は登下山に必要な参考時間

緑豊かで砂走りも楽しめる「須走ルート」標高差は大きいけど難易度は意外にもBランク

緑豊かで砂走りも楽しめる「須走ルート」標高差は大きいけど難易度は意外にもBランク

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▲須走ルート 登山口

緑豊かで砂走りも楽しめる「須走ルート」標高差は大きいけど難易度は意外にもBランク

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▲須走ルート 序盤

御殿場市街からアクセスしやすい「須走ルート」。須走ルートの案内表示は「赤」。吉田や富士宮に比べると穴場のルートなので、混雑度がCランクと低いのが特徴です。その分、スタートとなる登山口の標高は、吉田と富士宮よりかなり低い1970m。山頂までの標高差も「1750m」とかなり大きくなります。その代わり富士山登山ルートの中で唯一森の中を序盤で登ることができます。とかくがれきや岩が多い富士山登山ルートの中で、最も緑が多い須走ルートです。また登山口のお店などの充実度も吉田口に次ぐレベルなので、気持ちよく登下山できます。

また登山道と下山道が明確に分かれているので、登り下りしやすいのも特徴。特に下山は「砂走り」という、体力がある人なら走って下山ができる部分があり、下山時間もこの標高差にも関わらず吉田ルートと同じレベル。標高差は大きいものの、登山も下山もしやすいことから、難易度はそれほど高くありません。

ただし須走ルートの本8合目から、混雑度ナンバーワンの吉田ルートと合流。須走ルート自体は穴場で空いているのですが、吉田ルートと合流後は混雑度Sレベルになってしまいます。しかも下山時も途中まで吉田ルートと同じなので、そのまま流れに乗ってしまうと、間違って吉田口に下りてしまうことも!?須走ルートへ下山する際は、案内表示の「赤」を見落とすことなかれ。

■難易度B・混雑度C (高S>A>B>C>D低)
■標高差1750m(須走口5合目1970m→久須志神社3720m)
■登り7.8km(6時間30分)/下り6.2km(3時間) 括弧内は登下山に必要な参考時間

標高差約2300mの「御殿場ルート」難易度は間違いなくSランクだけど混雑度はDランク

標高差約2300mの「御殿場ルート」難易度は間違いなくSランクだけど混雑度はDランク

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▲御殿場ルート 序盤

標高差約2300mの「御殿場ルート」難易度は間違いなくSランクだけど混雑度はDランク

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▲御殿場ルート 中盤

須走ルート同様に御殿場市街から登山口まで行くことができる「御殿場ルート」。御殿場ルートの案内表示は「緑」。御殿場市街から登山口までも近く、アクセスの良さはナンバーワン。その分、山頂までの標高差は5ルートの中でダントツの「2275m」。最小の富士宮ルートより1000m近くも登り下りします。しかも登山ルート前半はほとんどが砂利や砂地で、足が埋もれてとにかく歩きにくい。さらに登山口となる御殿場口新5合目にはお店が1軒しかなく、登山道にも山小屋がほとんどないので、標高差以上に精神的にもハードなルートです。

しかし登山道と下山道が明確に分かれていて、他の主要ルートとの合流もないので、混雑度はDというダントツで空いている御殿場ルート。しかも下山時には「大砂走り」と呼ばれる、超快速下山できる部分があり、人によっては1歩で3mも進むことができることも。結果、下山時間は標高差最小の富士宮ルートと同じか、もしかすると御殿場ルートの方が早いかもしれません。下山だけなら一番楽しい御殿場ルート。ただし登りは飛び抜けてハードなので、アスリート向けのルートかもしれません。

■難易度S・混雑度D (高S>A>B>C>D低)
■標高差2275m(御殿場口新5合目1440m→浅間大社奥宮3715m)
■登り11km(7時間30分)/下り8.5km(3時間30分) 括弧内は登下山に必要な参考時間

知られざる5つ目の「プリンスルート」難易度はなんとCランクで混雑度もDランク

知られざる5つ目の「プリンスルート」難易度はなんとCランクで混雑度もDランク

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▲プリンスルート 富士宮ルート分岐口

知られざる5つ目の「プリンスルート」難易度はなんとCランクで混雑度もDランク

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▲プリンスルート 宝永火口登山道

知られざる5つ目の「プリンスルート」難易度はなんとCランクで混雑度もDランク

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▲プリンスルート 御殿場ルート合流地点

吉田・富士宮・須走・御殿場が富士山登山の主要な登山ルートですが、実を言うともう1つルートがあり、その名も「プリンスルート」。2008年に皇太子様が登ったルートということでこの名前が付きました。スタートは標高2400mの富士宮口。6合目からトラバース(斜面横断)し、宝永山遊歩道を経由して御殿場ルートの6合目に合流するルートです。その先は御殿場ルートと同じなので、山頂までの標高差は富士宮ルートとほぼ同じ「1320m」。2番目に標高差が少ないルートです。

つまりのところプリンスルートは富士宮ルートと御殿場ルートの混合。御殿場ルート前半の長くて歩きにくい部分をパスすることができる、御殿場ルートのショートカット版ということになります。しかも富士宮ルート部分は序盤の6合目までなので、混雑度は御殿場ルート同様、最も低いDランク。しかもトラバース中は宝永火口を見ることもできる、変化に富んだルート。そして下山は富士宮口に戻ってもいいし、大砂走りをそのまま下って御殿場口へ行くこともできます。皇太子様はそのまま御殿場口に下りたそうです。

しかしこの下山が要注意。富士宮口へ下山する場合、大砂走りで一時停止しなければなりません。そのまま一気に下りたくなるところを停止し、宝永火口方向へトラバースする必要があります。しかもこの分岐がとてもわかりにくく、そのまま大砂走りを下りて御殿場口まで下りてしまう人も多いとのこと。登りも下りもプリンスルートの場合は、このトラバースする分岐点には要注意です。

でも富士山登山ルートの中で、最も快適に登り下りできるのは、実を言うとこの5つ目のプリンスルートなんです。ただし、比較的新しいルートということもあって、案内板で色分けされていません。基本的に「宝永山」や「宝永山遊歩道」という案内をたどっていくことになります。最近は御殿場側に「プリンスルート」なる表記がされている案内板もありますが、数が少ないので「宝永山」という案内をたどっていくのが確実です。

■難易度C・混雑度D (高S>A>B>C>D低)
■標高差1320m(富士宮口5合目2400m→久須志神社3720m)
■登り6.5km(6時間)/下り6.5km(3時間) 括弧内は登下山に必要な参考時間

おすすめはプリンスルートと須走ルート!楽しく登るためにはルート選びが重要

定番の4ルートだけではなく、新たにプリンスルートも加わった富士山登山。日本一高い場所へ登ればいい記念にもなります。5つのルートの特徴と難易度・混雑度を紹介しましたが、おすすめは新しいプリンスルート。皇太子様と同様に、御殿場口に下りるのが最もおすすめです。でも登山口と下山口が変わるのはいろいろ大変なので、行きも帰りもプリンスルートにするのが無難でしょう。

ただしプリンスルートは新しいルートなので、案内がわかりにくいのが難点。不安な方は難易度は少し上がるけど、満足度が高い須走ルートがおすすめです。富士山登山ルートで唯一森の中を通ることができますし、全般的に緑が多くて気持ちいいルートです。しかも下山時は砂走りも体験できますので、いろいろな体験をしたい方にはおすすめの須走ルートです。もちろん人気の吉田ルートや富士宮ルートも登山しやすさという意味ではおすすめですが、ただ御殿場ルートだけは気軽におすすめとは言えません(笑)。

どのルートでも目指す場所は「日本で一番高い場所」。楽しく富士山登山をするためにはルート選びはとても重要です。どのルートを選ぶかはあなた次第。この夏、世界遺産の富士山に楽しく登って見ませんか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2009/07/21−2016/08/23 訪問

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