写真:木村 優光
地図を見る横浜駅から相鉄線に乗ること約10分、ちょうど駅の真上を新幹線が通過する立地の西谷駅に到着します。この駅こそ、富士山神社の最寄駅です。北口より国道16号線を東へ約5分、梅の木交差点に到達しますが、その交差点の片隅に富士山神社への急な階段状の参道が待ち受けます。
やや長めの階段ですが、意を決して上ってみましょう。クネクネと何箇所も折り曲げ地点が存在し、途中には民家もあり、地域に密着した神社であることがわかります。国道16号線を走る車の音が時折耳をかすめ、その音も山道を登るたびに小さくなっていきます。
そして階段を上り詰めると、出迎えてくれるのが立派な鳥居!そして本堂!境内はこじんまりしていますが、立派な佇まいには変わりありません。日没狙いで訪問すれば、西日が本堂にあたり、非常に趣き深い瞬間を見ることができます。
写真:木村 優光
地図を見る神社境内の裏側には、沢山の絵馬が掛けられていて、境内そのものに風情を漂わせてくれます。神社としての風格は十分に伝わってきて、さらには重圧な雰囲気を感じるでしょう。まさに、神聖なる地と言う表現がぴったりで、その表れは絵馬に書かれた願い事が物語っています。
そして、向こうには富士山が見え、徐々にシルエット化していく光景は分単位で変化していきます。時折通過していく新幹線の轟音も、境内の片隅にいても、よく聞こえてきます。
なお、境内の本殿横には溶岩で作られた富士塚があり、その名も「西谷富士」!この辺りの地名からとった名称の富士塚は、数値的に見ても横浜一の高さを誇ります。
写真:木村 優光
地図を見る陽が落ち始めたら、西方を眺めることができるビューポイントへ向かってみましょう。境内で本堂を目の前にして左側が西方になります。ビューポイントへ着くと、かなりの絶景が!空が茜色に染まる時間帯は、1日の中の2度目のクライマックスショーの前兆!
そこへ、数分単位で通過する新幹線が茜空の夕焼けにアクセントを加えてくれます。新幹線に乗っている乗客は今からどこに行くんだろう?そう思いながら、見る風景としては珍しいものでしょうね。
そしてさらなる背景には、徐々に浮かび上がる富士山のシルエットが!手前の大山や丹沢などの山々に加えて、ひとつのシルエットになっていきます。素晴らしい眺めに思わず立ち止まってみてしまうこと間違いなし!
写真:木村 優光
地図を見る上で紹介したビューポイントで日没後の様子を見てみましょう。徐々に浮かび上がる富士山のシルエットと、定時間で目の前を通過する新幹線の光跡が綺麗に見ることができます。富士山のシルエットは、手前の大山や丹沢山のシルエットと完全に一体化し、キレのあるシルエットになっていきます。
新幹線の真下を通る国道16号線沿いも、日没が深くなるにつれ、徐々に店舗や外灯などのオレンジ光が増していきます。さらには背景の夕焼け空の色もオレンジ色と藍色とのグラデーションとなり、極上の夕景空へと変貌を遂げていくわけです。
なかなか目に付かない場所にある富士山神社ですが、究極穴場スポットに加え、境内から見える風景は絶品そのもの!近くを訪問したときにでも立ち寄ってみる価値は十分にあります。
富士山神社は地元「西谷」の住民に非常に愛されている神社で、その様子は一年の始まりである初詣時の行列の多さからわかります。まさに「初詣で行列のできる神社」!
また、お盆の時期の祭事も、小さいながらかなり盛り上がります。これは西谷という街が古く、歴史があるから!最近では新しくできた街でも祭事が行われていますが、歴史がないため魅力に欠けることも。そんな中、今となっては数少なくなった歴史ある地域密着型の祭事を持つ、富士山神社は大変貴重であると言えます。
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この記事を書いたナビゲーター
木村 優光
神奈川県横浜市出身。工学系の大学入学で大阪へ転居。以降、大阪在住歴10年の間、関西の地形を独自で学ぶ。横浜へ戻り、関東と関西の文化の違いに注目する。特に両者の文化の違いを写真で表現しようと試みている最…
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