写真:泉 よしか
地図を見る博物館というと建物の中に収蔵品がただ並べてある堅苦しい施設だと思っていませんか?「府中市郷土の森美術館」はそんなイメージを覆すフィールドミュージアムと呼ばれるタイプの博物館。広い敷地の中には、実際に触れることができる展示品があり、学び体験できる施設になっています。
一番のお勧めは、江戸時代から昭和初期の公共機関や古民家を移築した復原建築物ゾーン。建物の中に入るとまるで時代劇や古い映画、昭和の白黒写真の世界に来たみたい!古民家や洋館を見学する観光名所の中でも、この博物館は意外と知られていない穴場なんです。
写真:泉 よしか
地図を見る正門から入ってすぐ左手に建つ博物館本館から見ていきましょう。ぜひ見てほしいのは三つのミニチュア模型です。
それぞれ「ムラのはじまり」、「古代国府の誕生」、「宿場のにぎわい」と名付けられたミニチュア模型は、設置してある双眼鏡を使って鳥の目線で古い時代の空中散歩が楽しめちゃいます。
特に写真の「宿場のにぎわい」模型では、江戸末期から明治時代には、現在大國魂神社と呼ばれる六所宮を中心に茅葺屋根の民家が立ち並び、甲州街道の宿場町としてたいそう栄えていた様子がうかがえます。双眼鏡を通して街並みを見下ろせば、タイムスリップして江戸時代に来た気分に!
またこの常設展示の裏側には、昔のおもちゃや道具に実際触れることのできる体験ステーションもあります。お子さん連れはぜひ体験してみてくださいね。
写真:泉 よしか
地図を見る府中市郷土の森博物館には、多くの復元された建築物が移築されています。全部で8棟。そのうちの多くは建物内にも入ることができます。
写真は旧府中町役場庁舎の洋館。思わず「可愛い!」と言いたくなるツートンカラー。この建物は多摩地区最古の役場建築で、大正時代の建物としては東京都の文化財指定の第1号。二階建ての館内には、洋風の意匠の建具や家具があるかと思えば、畳敷きの宿直室があったりと、さまざまな文化が入り混じっています。こうした当時の和洋折衷な雰囲気が、とてもよく残されているあたりも見どころです!
また、旧府中町役場庁舎と同じ通りにある、黒い外壁が印象的な旧島田家住宅も、ひときわ目を引くでしょう。こちらは明治時代に建てられた金物や薬を扱う店の店舗で、2階と屋根裏は蔵になっていました。掲げられた「島田薬舗」の外看板は明治の三筆の一人、巌谷一六によって書かれたもの。また中に入ると当時薬を調合するのに使用したさまざまな道具の他、色あせた昔懐かしい薬のポスターや、錆びたホーロー看板も置いてあり、郷愁を誘いますよ。
写真:泉 よしか
地図を見る復原された建物の中には木造の小学校もあります。旧府中尋常高等小学校校舎で、昭和10年から昭和54年まで実際に使用されていた校舎の一部が移築されました。
1階には童謡「ぶんぶんぶん」の作詞で知られる府中市出身の現代詩人・村野四郎氏の作品などを展示した記念館があり、2階は当時の教室が復元されています。使い込まれたピアノや旧式のミシン、今とは形の違う跳び箱なども展示してあり、大人なら木製の小さな机やいすを見て、なんとなく自分の小学校時代のことを思い出すかもしれませんね。ノスタルジックな気分に浸れるスポットです。
写真:泉 よしか
地図を見るお子さんと一緒に楽しむなら、ふるさと体験館がお勧めです。
ここでは手作りの木のおもちゃなど、昔風のおもちゃを作ったり作るところを見学したり、実際に遊んだりすることができます。日曜祝日には、ほうき作り、竹とんぼ、押し花などの催しも。体験スケジュールは文末の関連MEMOの府中市郷土の森博物館公式サイトのイベントでご確認くださいね。
もう一つお子さんが大喜び間違いなしなのは水遊びの池です。暑い季節の週末はもうこのじゃぶじゃぶ池が大人気。噴水から噴き出す水に子供たちは大興奮!
ですから子連れで府中市郷土の森博物館を訪れるなら、念のため着替えとタオルは持参してくださいね。おむつが取れていない場合は水遊び用のおむつもご持参ください。ただしプールではないのでビーチボール、浮き輪、ボートの使用は禁止です。
府中市郷土の森博物館はその広い敷地を活かし四季折々の花も楽しむことができます。中でも春の梅、梅雨期の紫陽花はとても有名!
また、郷土の森博物館に隣接して郷土の森公園や郷土の森交通遊園などがあり、併せてたっぷり遊べます。
さらに博物館正門の隣には地元の野菜や特産品を扱う府中市郷土の森観光物産館がありますので、お帰り前に寄ってみてはいかがでしょう。今なら話題の「ちはやふるサブレ」も扱っています。
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(2023/12/4更新)
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