奥浜名湖で大河ドラマ主人公・井伊直虎の居城「井伊谷城跡」と周辺史跡を訪ねる

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奥浜名湖で大河ドラマ主人公・井伊直虎の居城「井伊谷城跡」と周辺史跡を訪ねる

奥浜名湖で大河ドラマ主人公・井伊直虎の居城「井伊谷城跡」と周辺史跡を訪ねる

更新日:2018/01/17 10:47

麻生 のりこのプロフィール写真 麻生 のりこ 元観光バスガイド、ご当地マンホーラー

2017年大河ドラマの主人公・井伊直虎の居城・井伊谷城(いいのやじょう)は、静岡県の浜松城から約15キロほど離れた小さな山城です。この井伊谷城は戦国時代には武田氏や主家である今川氏から狙われ、直虎が城主の時代には奪われたことも。

今回は整備され「城山公園」として市民や歴史ファンから愛されている「井伊谷城跡」と、その周辺に点在している直虎や井伊氏および小野氏ゆかりの史跡を紹介します。

井伊氏の居城「井伊谷城」

井伊氏の居城「井伊谷城」

写真:麻生 のりこ

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井伊氏の菩提寺・龍潭寺から北方に位置する井伊谷城跡は、現在では整備され「井伊谷城跡城山公園」──通称「城山公園」と呼ばれています。
標高は約114メートルで平安時代後期には井伊氏により築城されたと言われ、南北朝の動乱期には南朝方の拠点の1つとなりました。

戦国時代は井伊氏の居城となり本丸のほか土塁や石垣が、また周辺には二の丸と三の丸なども構築。山頂南側には今でも大手門跡が、西側には搦手門跡も。山頂へ着いたら探してみてくださいね。春には桜の名所となります。

井伊氏の居城「井伊谷城」

写真:麻生 のりこ

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井伊谷城の比高(麓からの高さ)は約80メートル。麓からの登り口は数ヶ所あり、南側と東側からの道は歩きやすく舗装されています。
多目的研修センター裏側から時々階段になっている道を登り切ると、そこは山頂。平坦部分を含め約40メートル×50メートル四方と、それほど広くはありませんが、南側には展望台があり井伊谷の町並みが一望できます。井伊谷へ通じる峠道や神宮寺川、そして龍潭寺──。
時代は違えど直虎が愛し守り眺めた井伊谷の景色を、ぜひご覧ください。

<井伊谷城跡の基本情報>
住所:静岡県浜松市北区井伊谷字城山
電話番号:053-522-4720(奥浜名湖観光協会)
アクセス:地域遺産センターから徒歩約10分

家老「小野但馬守政次の供養塔」と「館跡地」

家老「小野但馬守政次の供養塔」と「館跡地」

写真:麻生 のりこ

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一般的な井伊谷城跡周辺の散策ルートからは少し外れますが、井伊谷城跡の北東麓には直虎時代の家老・小野但馬守政次の供養塔があります。
直虎が城主となって3年後の永禄11年(1568年)11月。今川氏真の命により徳政令が施行され、これにより直虎は地頭職を罷免。城主の座を追われ、政次が井伊領を横領します。その後、徳川家康が遠江を侵攻した際に近藤康用ら井伊谷三人衆の手引きにより政次は攻められ、捕縛後に処刑されることに。

処刑場所は国道257号線と沿うように流れている井伊谷川のほとりにあった蟹淵。現在では蟹淵は残っていませんが、そこから下流に供養塔が建てられ祀られています。
供養塔の場所は城跡から二宮神社方面への登山道をそのまま下りきり、道路に出たら右折し、直進すると左側にあります。国道沿いではなく周囲に駐車場はないのでご注意を。
二宮神社へ参拝する方は登山道の途中にある祠から鋭角に右折する道を選んでくださいね。

<小野政次供養塔の基本情報>
住所:静岡県浜松市北区井伊谷
アクセス:地域遺産センターから徒歩約10分

家老「小野但馬守政次の供養塔」と「館跡地」

写真:麻生 のりこ

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小野氏の館跡と伝えられているのが、県道303号線・通称「みそまん通り」沿いにある「マット」です。マットは土木関連会社ですが、直虎関係のグッズも多数手がけています。

<マットの基本情報>
住所:静岡県浜松市北区井伊谷745-3
電話番号:053-542-2921
アクセス:地域遺産センターから徒歩約3分

直虎の大叔父兄弟の供養塔「井殿(いどの)の塚」

直虎の大叔父兄弟の供養塔「井殿(いどの)の塚」

写真:麻生 のりこ

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井伊谷城跡の南西麓に、樹木がこんもりと繁った一画があります。これは「井殿(いどの)の塚」と呼ばれ、井伊直満・直義兄弟の供養塔です。
直虎の大叔父にあたる直満・直義兄弟は、自分たちの甥にあたる井伊直盛の家臣・小野和泉守が今川義元に「直満・直義兄弟が謀反を企てている」と讒言したことにより、それを信じた今川氏に殺害されました。

井殿の塚をぐるりと囲んでいる石垣は、幕末の大老・井伊直弼(なおすけ)が嘉永5年(1582年)にこの地を礼拝した時に寄進したものです。
直虎の養子で徳川四天王の1人・井伊直政は直満の孫。井伊谷城跡へ訪れた際には、直政も礼拝したかもしれない井殿の塚へお参りしてみてはいかがでしょうか。

<井殿の塚の基本情報>
住所:静岡県浜松市北区井伊谷
アクセス:地域遺産センターから徒歩約5分

堀跡の一部が水路として残る「井伊氏居館跡」

堀跡の一部が水路として残る「井伊氏居館跡」

写真:麻生 のりこ

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井殿の塚から東南一帯付近が、かつての井伊氏居館跡です。井伊氏は普段この居館に住み、戦時には井伊谷城やさらに約3キロほど東にある三岳(みたけ)城を活用していました。
約100メートル四方の居館は堀と土塁で周囲を囲まれていて、現在でも南西隅にはその名残が水路として残っています。興味のある方は見つけてみて! こちらの案内板は引佐町第四区公民館前にあります。

<引佐町第四区公民館の基本情報>
住所:静岡県浜松市北区井伊谷607
電話番号:053-522-4720(奥浜名湖観光協会)
アクセス:地域遺産センターから徒歩約5分

「井伊谷戦国絵巻」が楽しめる地域遺産センター

「井伊谷戦国絵巻」が楽しめる地域遺産センター

写真:麻生 のりこ

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井伊谷城跡の南麓に建つ浜松市地域遺産センター(旧・引佐協働センター)2階の展示コーナーでは、井伊谷地方を含む浜松市内の遺跡や史跡などからの出土品や遺品が展示されています。
2017年1月から2018年1月14日までは、大河ドラマ「おんな城主 直虎」に関係した資料を特別展示していました。

大河ドラマ終了後も特別展「戦国の井伊谷」は継続開催。ジオラマ×プロジェクションマッピングで「井伊谷戦国絵巻」が楽しめます。

<地域遺産センターの基本情報>
住所:静岡県浜松市北区井伊谷616-5
電話番号:053-542-3660
アクセス:浜松駅北口バスターミナル15乗り場から奥山行きバスで「神宮寺」バス停下車後、徒歩5分 / 新東名高速道路「浜松いなさ」I.Cから約20分

※2018年1月15日(月)から1月26日(金)までは休館

直虎の居城「井伊谷城跡」麓までは、車で龍潭寺から約5分

今回のコースは、ぐるっと回っても約2時間。時間のある方は山頂の北西部で一段高くなっている場所「御所の丸」を散策するのも良いでしょう。
御所の丸は南北朝の動乱期に南朝方の宗良(むねなが)親王が拠点とした場所です。山頂西側にはトイレもあります。車で訪れる場合は浜松市地域遺産センターの駐車場が利用可能です(車で山頂までは登れません)。

井伊直虎が女城主(領主)として井伊谷地方を治めていたのは、永禄8年(1565年)からの約3年間です。
直虎の統治期間中に井伊谷城は、永禄11年(1568年)には主家である今川氏寄りの家老・小野但馬守により横領されたり、その後は元亀3年(1572年)に南進していた武田氏の武将・山県昌景に奪い取られました。

いずれも回復しましたが、この頃の井伊谷地方は甲斐の武田氏と駿河の今川氏、三河の徳川氏と三方を有力大名に囲まれ「どの大名につくかで将来が決まる」という重要な局面でした。その危機を直虎は見事に乗り越えたのです。

井伊谷城跡やその周辺に点在している直虎や井伊氏ゆかりの地は、井伊氏の菩提寺・龍潭寺からもそう遠くありません。井伊谷で戦国乱世を生き抜いた女城主(領主)の息遣いを感じてみませんか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/07−2017/06/14 訪問

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