歴史と美食のフランス南西部「トゥールーズ」の楽しみ方

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歴史と美食のフランス南西部「トゥールーズ」の楽しみ方

歴史と美食のフランス南西部「トゥールーズ」の楽しみ方

更新日:2016/11/03 09:58

小谷 雅緒のプロフィール写真 小谷 雅緒 ツアーコーディネーター&ガイド

フランスの首都パリから大きく離れる南西部の町トゥールーズは、先端技術産業のような新しさと、情緒あふれる旧市街などの古さを併せ持つ町です。この旧市街には中世以降の建造物も多く残り、観光地としての見どころも少なくありません。また、歴史的にも地理的にもスペインの影響が強く、フランスっぽくない光景に出会うことも。ラグビーが盛んで、国を代表する大学都市であるなど、知られざるユニークなポイントがいっぱいです。

まずは町のシンボル「キャピトル」に行こう

まずは町のシンボル「キャピトル」に行こう

写真:小谷 雅緒

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トゥールーズと言えば、エアバスの本拠地でもあり、航空・宇宙産業の町として知られています。人口45万人のフランス第4の町には地下鉄が通り、国際線も就航する空港があり、商業地区も充実しています。旧市街も実に広く、ユニークな建造物が残っています。

この街並みは「バラ色」と例えらていますが、理由は建物がレンガ造りだからです。トゥールーズは他のフランス都市と異なり、周辺に資材に適した石がなく、反対に泥炭は豊富であったため、焼いたテラコッタ・レンガを積み重ねて資材としました。その代表たる建物がキャピトル(Le Capitole)です。

キャピトルはトゥールーズの現役の市庁舎で、劇場も入っています。この大広間の見学は無料!トゥールーズの歴史を描いた壁画や天井画は、たいへん豪華で雰囲気があります。キャピトル横には観光案内所もあるので、トゥールーズに来たならば、何はともあれキャピトルを目指しましょう。

市内に複数ある美術館、ひとつだけ選ぶならアセザ館を!

市内に複数ある美術館、ひとつだけ選ぶならアセザ館を!

写真:小谷 雅緒

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「大企業エアバス本社があるくらいだから、町も立派で当然」と思うかもしれませんが、実際に訪ねてみると、思っている以上に町の立派さが気になります。空港も駅も立派です。キャピトル周辺の繁華街もにぎやか。

トゥールーズの歴史を振り返ると、古くはローマの都市であり、5世紀には西ゴート王国の首都にもなっています。そしてルネサンス期、町は当時、たいへんに貴重であった染料の「アイ(パステル)」の交易で繁栄します。市内には当時の豪商の館が100軒以上も残っています。

ただし、見学できる館は限られるので、アセザ館(Hotel d’Assezat)※写真をおススメします。現在はバンベルク財団が運営する美術館になっており、ヴェネツィア派の古典からフランス近代画まで、さまざまな所蔵品があります。特に、古典作品は当時の雰囲気そのままの部屋に、インテリアのように展示されており、見ごたえがあります。

なお、旧市街にはパステル製品の雑貨店もいくつかあります。

フランス最大のロマネスク建築「サン・セルナン・バジリカ聖堂」

フランス最大のロマネスク建築「サン・セルナン・バジリカ聖堂」

写真:小谷 雅緒

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大きな町にはそれに見合った宗教建築物も付き物です。現在のトゥールーズは、北アフリカ系住民が人口の2割弱を占め、市内にはモスクもあります。トゥールーズも他のフランス都市同様、国際的な雰囲気です。

さて、ここでは歴史的建築物の紹介をしましょう。サン・セルナン・バジリカ聖堂(Basilique St-Sernin)は、フランス最大のロマネスク建築で、世界遺産にもなっています。写真からは分かりづらいですが、こちらも赤レンガと石で造られております。

この名前は3世紀にトゥールーズにて殉教した聖セルナンに由来します。聖堂は11世紀にサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路における重要な聖地とされ、現在も多くの巡礼者を迎え入れています。

写真に収めたい「ジャコバン修道院」の天井

写真に収めたい「ジャコバン修道院」の天井

写真:小谷 雅緒

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キャピトルに負けず劣らずトゥールーズを代表する建造物が、ジャコバン修道院(Les Jacobins)です。先述のサン・セルナン・バジリカ聖堂よりも、少し後の時代の建物で、12世紀後半にドミニコ修道会により建立されました。

ゴシック様式の典型的なつくりでもある、柱から天井の梁具合が、まるでヤシの木のように見えるところがポイント。ステンドグラスと合わせて、たいへん美しい内部が見学できます。

と、ここまでは無料。できれば有料の回廊も見学したいところ。典型的な中世の回廊ですが、修道院らしいシンプルな美しさと、凛とした静けさが漂います。特に、うっすら残る壁画がリアルな歴史を感じさせます。

余談ですが、回廊にはお手洗いもあるので、有料ついでに利用しましょう。

おいしいトゥールーズを食べる!

おいしいトゥールーズを食べる!

写真:小谷 雅緒

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なんといっても名物はカスレ(Cassoulet)です!白いんげん豆、ソーセージ、カモまたはガチョウのコンフィなどを土鍋で煮込んだ、フランス南西部の郷土料理です。観光客をターゲットにするレストランでは、必ずメニューにありますし、店の外には看板なりメニューなり、必ず料理と価格が公開されていますので、事前のチェックは可能です。

とはいえ、逆にレストランが多すぎると、何をどう決めればよいかわからない?そこでおススメ!!まずは市場に行ってみませんか?市内には各所に市場がありますが、ロケーションや雰囲気も良いヴィクトル・ユゴー市場(Marche Victor Hugo)はいかがでしょう?青果、肉、魚、チーズ、乾物、生花などが売られています。すぐに一杯飲めるワイン販売店も。

それにしても、まぁ〜おいしそうな食材がいっぱい!中でも目を見張るのが名物カスレに必須のソーセージとガチョウにカモです。トゥールーズはフォアグラも名産で知られています。写真にはありませんが、魚屋の品ぞろえも素晴らしいの一言。海から離れているトゥールーズですが、さすがフランス、美食の国で妥協がありません。

そして、この市場周辺はレストラン街で、予約なしでも入りやすそうなお店もいっぱいあります。フランス料理以外の店も少なくありません。

街歩きをしてみて気付くこと

半日以上ブラブラしていると、観光客を含むスペイン人の多さ、看板やレストランメニューにおけるスペイン語案内の多さと、その優先順位の高さ、スペイン料理屋の多さに気付きます。トゥールーズは戦時中、共和国派スペイン人の亡命先であったため、現在でも大きなスペイン人社会が形成されています。

また、各所にラグビーが盛んであることを実感させるディスプレイなどを見ることでしょう。え?フランスだからサッカーじゃないの?と思うはず。もちろん、市内にはサッカーのプロチームもありますが、実績でいえばラグビーの方が上です。

町はずれにあるトゥールーズ・ブラニャック空港は、小さいながらもヨーロッパ主要都市からの便が充実しており、パリを経由せずに他国からアクセスすることもできます。ここでびっくりするのが、人口45万人の町の空港に、大型機A380が停泊していること。そう、空港のお隣がエアバスの本社で、一部敷地を共有しているのです。納入前の飛行機がずらり並び、地方空港らしからぬ雰囲気です。

首都パリの対極に位置するトゥールーズでは、同じフランスでもまったく異なる印象を受けるのではないでしょうか?行けば期待以上の発見があるはずです。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/10−2015/08/11 訪問

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