写真:Naoyuki 金井
地図を見るJR平塚駅から徒歩約15分の住宅街の中に突如現れた洋館が『シルスマリア』。
1930年代にスイスのジュネーブで生まれ、小さなキューブ型にカットしてココアをまぶした「パヴェ・ド・ジュネーブ」というチョコレートが生チョコの原点と云われますが、50年以上経過したのち、その歴史的な生チョコレートが1982年にオープンしたこの店から誕生しました。
シルスマリアとはスイス・シルス湖周辺の地名で、インスピレーションや安らぎを求めてニーチェやヘッセなどが訪れた観光地として有名です。そして創業者がこの地を訪れた時の美しい情景と可愛らしい街並みが気に入り、店舗オープンの際には、その情景を連想してもらえる様にシルスマリアに建つ山小屋風の外観を再現し名付けたのです。
ジュネーブのチョコとシルスマリアの情景が融合した瞬間でした。
写真:Naoyuki 金井
地図を見るシルスマリアのショコラティエ小林正和氏は、チョコレートの人気が現在ほど高くなかった当時、チョコレートの人気を高めようとメガヒットの商品造りに取り組みました。そして思いついたのが、「ボンボン・ショコラのコーティングを除いたセンターのガナッシュだけを食べられたら」という贅沢な物でした。
そして600種類のベルギーチョコレートを試食して最高の口当たりを求めて試行錯誤し、シルスマリアがオープンした6年後の1988年の寒い夜、シルスマリアの厨房で全く新しいタイプのチョコレートが生み出されました。当時「生パイ」というオリジナル商品が人気だったことから、この新チョコは『生チョコ』と命名され、後に世界的に広がるブーム誕生の一粒となりました。
その一粒が集まって商品化されたのが《公園通りの石畳 −シルスミルク−》で、「パヴェ・ド・ジュネーブ」(ジュネーブの石畳)をオマージュした、形状も小さなキューブを石畳に見立てたものでした。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る3種類のベルギー産チョコレートを使用した《公園通りの石畳 −シルスミルク−》は、ミルクチョコレートの芳醇な香りと口どけの滑らかさで瞬く間に生チョコレートを世界的に知らしめました。そしてその人気に驕らず様々なバリエーションが生み出され、現在常時店頭に並ぶ生チョコは他に5種類あります。
京都の抹茶を使用したコクと香りが楽しめる《抹茶》、ホワイトチョコの甘さにイチゴの酸味をアクセントとした《スノーベリー》。また甘いのはダメと云う方には、アールグレイ茶葉を使用した上品な味わいの《アールグレイ》や、深入りカカオと上質のバニラの香りが漂う《シルスビター》があります。更に金ごまをホワイトチョコに練りこんだ香りが芳ばしい新感覚の《金ごま》があり、バラエティに富んだ楽しみ方ができるのです。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る1988年以前の生チョコレートの定義が生まれていない時代、クリーミーなチョコレートは、生クリームを混ぜ込んだモノの他に洋酒を練りこんだものがありました。シルスマリアでは2014年、このお酒を使用した生チョコレートを創りだしました。
芋焼酎「富乃宝山」を使用し、爽やかな風味が特徴の《本格芋焼酎生チョコレート》、日本酒「国士無双」のまったりとした味わいと金粉がアクセントの《日本酒生チョコレート》、そしてNHK「マッサン」で有名となった竹鶴ピュアモルトを練り込みアルコール3%の《竹鶴ピュアモルト生チョコレート》がラインアップされています。
いずれも大人の楽しめる高級感ある生チョコレートです。
神奈川県の指定銘菓でもある《石畳の公園通り》を始めとした生チョコレートは、要冷蔵品なので購入後は冷蔵庫保存ですが、食べるときは冷蔵庫から取り出して10〜15分常温に置いてから食べるのがおススメです。噛んで味わっても良いのですが、お口の中で溶かしながら食べると、より一層クリーミーさが味わえます。また、お酒入りの生チョコは夜の晩酌タイムにいただけば、最高の贅沢になるでしょう。
生チョコ発祥というオンリーワンを心ゆくまで味わっていただきたい逸品です。
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(2023/11/29更新)
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