写真:麻生 のりこ
地図を見る諏訪大社、小野神社に次いで信濃国(ほぼ現在の長野県)の三宮である穂高神社は、安曇野市穂高に本宮、上高地の明神池のほとりに奥宮が、そして北アルプスの最高峰・奥穂高岳山頂に嶺宮(みねみや)がそれぞれ鎮座しています。
このことから「日本アルプスの総鎮守」と呼ばれることも。綿津見命(ワタツミノミコト)を左殿に、中殿は綿津見命の嫡子・穂高見命(ホタカミノミコト)を、右殿には瓊瓊杵命(ニニギノミコト)お祀りしています。
平成21年(2009)5月には20年に一度の大遷宮祭が行われ本殿を新築。さらに約120年ぶりに拝殿も建て替えました。まだ新しさが残っていますね。
拝殿奥の本殿は右殿と中殿と左殿とが並んでいて、中殿の建築様式は屋根の左右についた千木(ちぎ)と、その上に勝男木(かつおぎ)が乗せられている「穂高造」です。この独特な形式が見られるのは穂高神社だけなんですよ。
写真:麻生 のりこ
地図を見る国道147号線──通称「千国街道」から少し奥まった場所に位置している穂高神社。その千国街道は、かつて日本海から信州松本まで塩を運ぶ「塩の道」と呼ばれ栄えていました。穂高神社は、その塩の道の運気をサポートし、交通も守護していたようです。
近年、金運アップのパワースポットとして知られていますが、風水によるとこれは穂高連峰や有明山から流れ出る「気(=パワー)」を、安曇野の地を流れる高瀬川と塩の道が神社の方へ運んでくれるためと言われています。
穂高神社に入った「気(=パワー)」は、主に拝殿前に留まっているとのこと。深呼吸をして金運アップの気を吸収してみてくださいね。
写真:麻生 のりこ
地図を見る境内には樹齢が500年を越えている古木が数本あります。その1本が拝殿右側手前のご神木「孝養杉」。天に向かってシュッと伸びた大木です。この孝養杉には親孝行の逸話が残されており、良い気が体感できるパワースポットとして評判です。
若宮の西側にあるケヤキも樹齢500年以上。「しろばんば」等を著した井上靖が書いた「けやきの木」という小説の中にも登場しているほどで、安曇野市の天然記念物に指定されています。このほかにも大門脇のケヤキも樹齢500年を越えています。
写真:麻生 のりこ
地図を見る穂高神社のご祭神である海神・穂高見命と綿津見命の後裔である安曇氏は、元々は北九州で海運を司っていました。そして海から遠く離れた信州・安曇野の地に定住し山の民になってからも、海の民時代の記憶を継承するかのように船に関係した祭事を行っています。それが穂高神社の例大祭「御船祭」です。
毎年9月26日・27日の2日間にわたり開催される御船祭は、「御船(おふね)」と呼ばれる船形の大きな山車をぶつけ合う勇烈な祭事。26日は宵祭りで神事等が行われ、27日に御船同士がぶつかり合う「お船合戦」が行われます。興味のある方はぜひ、お出掛けくださいね。
境内にある「御船会館」(有料)では、実際に祭りで使用された御船や資料などを見ることができますよ。
なお、境内に置かれている船は、昭和57年(1982)に行われた遷宮の際に奉納された神船の「穂高丸」です。こちらもご覧くださいね。
海のない信州地方にありながら海神父子を祖神(おやがみ)として祀る穂高神社。いにしえの昔から海と山とを結ぶ道の交通を守り、そして街道の発展をサポートしてきました。
現在でもそのパワーは健在。交通安全と金運アップのパワースポットとして知られています。
JR穂高駅からも近く駐車場も完備な穂高神社へ、一度参拝してみてはいかがでしょうか。
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(2024/10/12更新)
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