写真:ザーカー 久美子
地図を見る「博物館地区 (Museum District) 」の中ほどに位置する「ヒューストン美術館 (The Museum of Fine Arts, Houston) 」は、1900年に建てられたアメリカ国内でも有数の規模を誇る文化施設です。
メインの施設は、アメリカ先住民の作品や日本を含むアジア各国の彫刻、陶磁器などが鑑賞できる「キャロライン・ワイス・ロウ館 (The Caroline Wiess Law Building) 」と、アメリカ建国初期〜1970年代までの絵画や写真、13世紀以降のヨーロッパの芸術作品が展示されている「オードリー・ジョーンズ・ベック館 (The Audrey Jones Beck Building) 」で、両館は地下にある光のトンネル「ワトソントンネル (The Wilson Tunnel) 」でつながっており、雨の日も快適に見学できます。
このほか、中心街周辺に2つの別館、美術学校を所有しており、6万5000点にものぼる美術品を収蔵しています。メイン施設に隣接した「リリー&ヒューゴ・ロイ・カレン彫刻公園 (The Lillie and Hugh Roy Cullen Sculpture Garden) 」は、世界的に有名な彫刻家で、日系アメリカ人のイサム・ノグチによるもの。こちらもどうぞ、お見逃しなく。
ここで、お得情報☆こちらの美術館は、毎週木曜日に無料で入館できます。木曜日には行けないけれど、リーズナブルに鑑賞したいなら「ヒューストン・シティパス (Houston City Pass) 」はいかがですか?NASAでおなじみ「ヒューストン宇宙センター (Space Center Houston) 」を含む7ヶ所の人気観光スポットのうち5ヶ所に、およそ半額で入場できるチケットです。詳しくは、ウェブサイトをご確認ください。
写真:ザーカー 久美子
地図を見る「ヒューストン美術館」の北にある「ヒューストン現代工芸センター (Houston Center for Contemporary Craft) 」は、今年2016年に15周年を迎える比較的新しい美術館です。粘土や繊維、ガラス、金属、木のほか、リサイクル品を利用した工芸品が展示されており、その小さな世界に心ときめくことでしょう。
アーティストの工房をのぞいたり、ジーンズやTシャツの素材となる植物が育つ「工芸庭園 (The Craft Garden) 」を散策することも♪とっておきのお土産探しなら「アッシャーギャラリー (Asher Gallery) 」へどうぞ。地元はもちろん、アメリカ国内のアーティストらによるユニークなアクセサリーやバッグが購入できますよ。
毎月第1土曜日には、地元のアーティストによる無料クラフト教室「ハンズオン・ヒューストン (Hands on Houston) 」を開催。子ども〜大人まで受講できるので、旅の思い出に参加してみては?
※入館無料
写真:ザーカー 久美子
地図を見る「ヒューストン現代工芸センター」の西、緑きらめく住宅街にとけこんで美術館「メニールコレクション (The Menil collection) 」はあります。
ヒューストンに北米本社を持つフランスの大手油田開発会社「シュルンベルジェ (Schlumberger) 」の創業者一族の娘ドミニク・シュルンベルジェ (Dominique Schlumberger) と、銀行家のジョン・デ・メニール (John de Menil) 夫妻は、現代美術を中心に1万7000点を超える作品を収集。夫の死後4年目にあたる1987年に、ドミニクは美術館をオープンしました。
平屋造りのこちらの建物は、大きな窓、濃色の床、熱帯植物の茂る中庭など、夫妻の暮らしていた家をイメージして作られています。美術館の特色のひとつ、自然光が柔らかく差しこむ明るい館内はとても美しく、癒しの空間となっています。作品を示す説明書きが全く見当たらないのも特徴で、作家や作品名、バックグラウンドからではなく、作品そのものを見て感じて欲しい、という思いが込められています。
この本館のほか、徒歩圏内に4つの別館と書店、レストランがあるので、あわせて訪ねてみては?
※入館無料
写真:ザーカー 久美子
地図を見る「博物館地区」の西側、車で10分ほどの距離にある「アートカー美術館 (Art Car Museum) 」は、メタリックでイカツイ車庫の外観がとっても印象的な美術館で、「ヒューストン・アートカーパレード (Houston Art Car Parade) 」のコンテストで優勝した作品が展示されています。
来年2017年に30周年を迎える「ヒューストン・アートカーパレード」は、趣向を凝らして飾られたおよそ250台もの乗用車、トラック、ゴルフカートなどが、ヒューストンの中心街を行進するイベントで、毎春、約30万の観客で賑わいます。
車は、どれも本来の形が想像できないほどデコレーションされており、圧巻!ちゃんと運転できる、というのが、当たり前ながらスゴイですよね。展示数は多くありませんが、車好きの方には、ぜひ訪れていただきたい美術館です。
※入館無料
写真:ザーカー 久美子
地図を見る最後にご紹介するのは、「アートカー美術館」の西、中心街とヒューストン最大規模のショッピングセンター「ザ・ガレリア (The Galleria) 」のあるアップタウンの中間に位置する「缶ビールハウス (Beer Can House) 」です。閑静な住宅街を散策していると突如現れる金属質の家。思わず、二度見、三度見してしまうアートな建物です。
「缶ビールハウス」はもともと、ヒューストンで生まれ育ち、鉄道会社の内装工だったジョン・ミルコビッチ (John Milkovisch) の家でした。彼は「庭の芝刈りが面倒くさい」という理由で、中庭をコンクリートと材木で埋め、大理石や石、金属片で飾るプロジェクトを開始します。中庭の完成後、今度は、家を空き缶で飾ることを思いつきます。カーテンやフェンス、風車、彫刻は、なんと5万本以上の空き缶を使用。彼と彼の妻、近所の人たちが飲んだ缶が使われたそうです。驚きの数ですよね。
プロジェクト開始から20年、彼は亡くなるまで家の装飾を続けました。屋根からのれんように下がるガーランドは、風でシャラシャラと繊細な音楽を奏でるとともに、家の電気代節約にも貢献。内外ともにエコな家だったんですね。毎週末には、家の中を見学(有料)することができます。住宅街にあるので、見学の際は、どうぞお静かに。
ビールの空き缶を見た後は、本物のビールが飲みたくなるもの。ビール党の方は、近くにある地ビール工場「バッファローバイユー醸造所 (Buffalo Bayou Brewery) 」の見学ツアー(毎週土曜日開催 / 有料・ビール付き)にご参加を。ヒューストンのビールを味わってくださいね☆
いかがでしたか?世界の作品が一堂に会する大規模のものからこだわりの家まで、様々な芸術作品が鑑賞できるヒューストンの美術館。その多くが入館無料なのもとっても魅力的ですよね。美術に興味のある方はもちろん、そうでない方も、きっと心に残る作品に巡りあえることでしょう。
〈一旅一首〉
空き缶はリサイクルされてまた缶になって今度はペプシをつめて
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(2023/12/5更新)
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