写真:もんT
地図を見るJR留萌線は函館本線の深川から日本海側の増毛に至る全長66.8kmの路線。このうち、末端区間の留萌から増毛の間が、12月に廃止されます。
留萌線の起点・深川までは、函館本線の特急列車で1時間ちょっと。ほとんどの列車は、特急が着いた同じホームの向かい側、4番線から発車するので、乗り換えはスムーズです。
○留萌本線時刻表(日中の増毛発着列車のみ)
・下り 深川→増毛
深川発 11:08,13:23,16:09
(増毛着時刻はそれぞれ、12:47,14:51,17:39)
・上り 増毛→深川
増毛発 12:57,15:41,17:47
(深川着時刻はそれぞれ、14:28,17:16,19:14)
車両は、国鉄時代の末期に製造されたキハ54形ディーゼルカー。列車は、基本的に1両編成でのワンマン運転です。留萌線の線路は、深川駅から札幌方面へと向かい、分岐していきます。進行方向に注意しましょう。
深川から留萌までは、約1時間の旅。途中の恵比島駅は、「明日萌駅」として、1999年のNHK連続テレビ小説「すずらん」のロケ地になったことで有名。その恵比島駅から、次の峠下までの区間で、山深い峠を越えて、留萌市に入って行きます。恵比島駅と、峠越えの絶景を味わうには、進行方向左側の席がおススメです。
写真:もんT
地図を見る留萌駅を過ぎると、いよいよ、進行方向右側に日本海が見えてきます。日本海に沿うように南西方向に列車は走り、終着駅・増毛を目指します。
ちょうどこの留萌・増毛間16.7kmの区間が、2016年12月4日に廃線に…。ローカル線に揺られて、列車からこの日本海の風景を堪能できるのは、残りあとわずか。今しかできないローカル線の旅を、ゆっくりと味わって…。
留萌駅からは、ちょうど30分で増毛駅に到着です。
写真:もんT
地図を見る終点の増毛駅は、増毛の町外れにひっそりとたたずむ無人駅…。でしたが、今や哀愁漂う秘境駅の雰囲気を求め、旅行客が訪れる観光スポットに。日中、特に留萌線の列車が発着する時間帯は、大勢の観光客でにぎわいます。
旅行客を魅了しているのは、まず増毛駅の駅舎。1981年公開の映画「駅 STATION」のロケ地となりました。
そして、駅前の観光案内所。こちらも、同映画のロケ地で、映画の中では「風待食堂」として登場します。看板は映画撮影時のまま、現在は観光案内所となっています。ここに、増毛駅のスタンプや、町内の観光マップなどがあります。また、増毛駅の硬券入場券(¥170)も販売。映画ファンも鉄道ファンも、どうぞお見逃しなく!
○増毛駅前観光案内所
営業時間:9:30〜16:30
(4月下旬から10月下旬のみ)
増毛町は、かつてはニシン漁で繁栄した歴史ある町。現在でも、当時の繁栄の歴史を感じさせる建物が数多く残されています。駅からちょっと離れて、ぜひ町歩きも楽しみましょう。
数ある歴史的建造物のうち、駅からも近く、気軽に中に入れるのが、國稀酒造の酒蔵。日本最北の酒蔵です。日本酒のテイスティングも楽しめます♪ワンカップサイズのお酒も売ってますので、帰りの列車の中で一杯…というのもいいですね♪
ここの酒蔵は、資料館や土産店も兼ねています。お酒以外のお土産や、おいしいお水もあるので、ぜひ立ち寄りたいところです。
○國稀酒造 酒蔵
営業:年中無休(年末年始を除く)
売店・展示コーナー 9:00〜17:00
酒蔵見学・日本酒の試飲 9:00〜16:30
さて、食事に関しても、おいしいお店が増毛町にはいくつもあります!たとえば、酒蔵の前のラーメン店「麺屋 田中商店」は、なんと酒粕を用いた酒蔵ラーメンが逸品。他にも、駅へ戻る道中にある「寿司のまつくら」は、増毛で水揚げされた甘海老をふんだんに使った甘海老丼が有名。ぜひゆっくりと観光していきたいですね。
写真:もんT
地図を見る最後に、もう2度と見られなくなる留萌線が走る風景を撮れる、おススメのスポットを紹介しましょう。
箸別駅と増毛駅の間、国道231号線の陸橋上は、廃線区間の中で随一の撮影ポイント。光線に応じて、いろいろなアングルから留萌線の走行シーンが撮れます。箸別駅から近く、徒歩5分。終点の増毛駅からも海沿いの道を歩いて2q強、30分ほどで行けます。日本海も見渡せる気持ちの良い場所です♪もう間もなく見られなくなる留萌線の点景を、思い思いに記録していきましょう…。
日本海を見ながらの絶景区間が2016年12月4日で最後となる留萌線。廃止報道があってからは、来訪客が増え、休日の列車は座れないことも…。良い席に座りたければ、始発の深川駅に早めに行きましょう。
また、増毛駅から乗るときも同様で、早めにホームの留萌寄りで並んでいましょう。折り返し列車の乗客は全員、駅舎寄りの乗降口から下車することになっています。北海道のワンマン運転の列車は、無人駅では「前乗り前降り」という点をお忘れなく。
すばらしい車窓風景や、映画・ドラマのワンシーンを提供してきた留萌線…。一部区間とはいえ、なくなるのが本当に惜しまれます…。残りわずかとなった点景と旅情を求めて、留萌線に乗って、思い思いに旅を楽しんでください。
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(2025/2/17更新)
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