写真:やま かづ
地図を見る春川(チュンチョン)は、山と湖に囲まれた自然の豊かな町として、昔から韓国人のレジャーエリアとして人気がありました。さらに、テレビドラマ『冬のソナタ』が大ヒット、春川は主人公チュンサン(ペ・ヨンジュン)とユジン(チェ・ジウ)が学生時代に住んでいた町として知られ、そのロケ地めぐりが一大ブームとなりました。
現在の春川は、そんなかつてのような賑やかさが終息し、ブーム以前のような落ち着きを取り戻しました。しかし、『冬のソナタ』に関連する観光スポットは、いまだに大切なまちおこしの資産として残っています。
春川随一の繁華街で歩行者天国となっている明洞通りには、チュサンとユジンの銅像が建てられており、その足元には『冬のソナタ』についての説明書きと2人の手形が並べられています。
今でもこの像と一緒に写真を撮ったり、あるいは手形に自分の手を重ねてみたりする観光客の姿は、ブームが去った今だからこそ、思う存分『冬のソナタ』の世界に浸っているように見えます。
写真:やま かづ
地図を見る「春川ダッカルビ」とは、鶏肉をキャベツ、ネギ、ニンジンなどの野菜と一緒に鉄板で炒めた名物料理で、かなりピリッとした辛さが特徴です。ソウルの街中で食べるダッカルビよりさらにヤンニョンのパンチがきいているのが春川風。ぜひ味わってみてください。
なお、春川の裏路地にはダッカルビ横丁と呼ばれている一角があり、「春川ダッカルビ」の専門店が軒を連ねています。一体どこで食べればいいのか迷ってしまいそうですが、お店の数が多く競争が激しいため、味も値段も競い合い、どこで食べてもハズレはありません。安心して、あなたの直感でどうぞ。
写真:やま かづ
地図を見るもう一つの春川名物といえば「マッグクス」。ダッカルビ屋さんのメニューには必ずラインナップされています。韓国の冷麺は一般的に、そば粉にでんぷん、小麦粉を加えてつくられており、かなり弾力のある麺となっています。しかし、「マッグクス」の麺はそば粉のみでつくられているため、かみ切りやすく食べやすいのが特徴です。
ほどよい食感、さっぱりしたスープ、ダッカルビを楽しんだ後、シメとして食べてもいいですし、もちろん昼食として単品で食べてもOKです。
写真:やま かづ
地図を見る春川の中心部で気軽に立ち寄れる『冬のソナタ』ロケ地、それは春川高校の塀です。実は、春川高校の場面のほとんどはソウルの高校で撮影されたものですが、授業に遅刻したチュンサンとユジンが学校の塀を乗り越えた場面だけは、この春川高校での撮影だと言われています。
今となっては、静かな田舎町にロケ地を示すピンク色のサインボードの存在感があり過ぎで、かなり違和感さえも感じますが、それでも一時期は記念撮影を楽しむ観光客で黒山の人だかりでした。
その他、春川近郊のロケ地としては、チュンサンとユジンが補習授業をさぼってデートをした中島(チュンド)、メタセコイヤの並木道が幻想的で美しい南怡島(ナミソム)などがあります。
写真:やま かづ
地図を見る春川へ行くには韓国初の2階建て急行列車「ITX-青春(チョンチュン)」が便利です。
1時間に1本程度の運行間隔、片道約1時間の所要時間、座席指定なのに片道1000円以下という料金、さらにソウル市内からだと、始発の龍山駅で乗って終点の春川駅で降りるだけという気安さ。旅行者にとっても使いやすいですね。
「ITX-青春」の車内は広々としており、窓も大きく、視界がしっかりと確保されています。少しでも高いところから車窓を眺めたければ、4号車かあるいは5号車の2階席がお勧めですが、天井が少々低いのが難点です。
そのほか、トイレや授乳室、さらにドリンクの自動販売機もありますので、快適な列車の旅が楽しめます。
『冬のソナタ』のブームで一大観光地となった春川。一時期は韓国国内のみならず、中国大陸や台湾、日本からの観光客で小さな町は大賑わいでした。しかし、今ではそんな騒がしい町の面影はなく、昔のようにゆっくりとした時間が流れています。
大ブレイク中に春川を訪れたことがある方、あるいはその機会を逃していた方、ゆっくりと春川をめぐり、春川名物のダッカルビやマッグクスを楽しむなら、落ち着きを取り戻した今だからこそ訪れたいですね。
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この記事を書いたナビゲーター
やま かづ
プライベートでの渡航歴は、東南アジアを中心に200回以上、渡航国はのべ350カ国を数えます。海外旅行の趣味が高じて機内食会社に勤務、航空会社のさまざまな機内食に接し、世界各国の食習慣や食文化を学びまし…
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