芸術家の夢の足跡!バルセロナ・グエル公園とガウディの家博物館

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芸術家の夢の足跡!バルセロナ・グエル公園とガウディの家博物館

芸術家の夢の足跡!バルセロナ・グエル公園とガウディの家博物館

更新日:2018/07/24 15:42

高橋 樂のプロフィール写真 高橋 樂 旅行ブロガー

スペイン・バルセロナには、20世紀初頭に活躍した建築家の巨匠、アントニ・ガウディによる建造物が沢山あります。最も有名なのはサグラダ・ファミリア聖堂ですが、その次に見逃せないのは、今回ご紹介するグエル公園です。
新興住宅地になるはずが、ある意味、ガウディテーマパークになっちゃったグエル公園。見所をご紹介しながら、背景と歴史にも迫りましょう。舞台裏を知ると、見方が変わって楽しいですよ。

元々、公園ではなく新興住宅地になるはずだった「グエル公園」

元々、公園ではなく新興住宅地になるはずだった「グエル公園」

写真:高橋 樂

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グエル公園(Park Guell)は、元々、ガウディのパトロンで友人の実業家グエル氏が、ガウディに建設を依頼して、自然と芸術が融合した「英国風の田園都市」をコンセプトとする、ブルジョワのための夢の新興住宅地を作る予定でした。

しかし、当時としては斬新すぎる住宅地な上に、場所がバルセロナの北側の外れにあり、交通の便が不便だったため、なかなか買い手がつきませんでした。そのうちグエイ氏も死去し、60戸造成予定が2戸作られただけで計画は頓挫してしまいました。その内の1戸が、ガウディが一時住んだ家で、今は「ガウディの家博物館」となっています。
その後、市に寄付され、市民の広場「グエル公園」として生まれ変わりました。

訪れたなら、まずは正面モニュメント階段へ!ここはまさに夢の世界への舞台装置。ヘンデルとグレーテルのお菓子の家をモチーフに、ダリをして「砂糖をまぶしたタルト菓子のようだ」と言わしめた門番の家や、階段中央の公園のシンボル「トカゲ(ドラゴン)の噴水」があなたをガウディワールドへ誘います。
※以前は可能でしたが、今はトカゲにまたがっての写真撮影はできません。

エコな仕掛け「粉砕タイル」と「排水貯水システム」

エコな仕掛け「粉砕タイル」と「排水貯水システム」

写真:高橋 樂

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正面階段の上には、縁がカラフルな粉砕タイルで彩られ波打つベンチが印象的な「ギリシア劇場」と名付けられたテラスがあり、晴れた日には、バルセロナの町とその先の地中海までの絶景を一望することができます。住民が自由に集える広場として建設されました。

縁を彩る粉砕タイルは、タイル工場から出た廃棄用のタイルや、食器など廃棄品を再利用してはめ込まれています。エコですね。

エコと言えば、このテラスにはエコな仕掛けがあります。テラスには砂が敷き詰められていますが、雨が降ると、雨水はその砂で濾過され、下の列柱の中に仕込まれたパイプを通って地下の貯水槽に水がたまる仕組みとなっているというから驚きです。デザイン性と機能性両方が兼ね備えられているのがガウディ建築の素晴らしいところです。
ちなみに、テラス下の多柱室では、当初、市場が作られる予定でした。

圧巻!ダイナミックでエレガントな石の回廊

圧巻!ダイナミックでエレガントな石の回廊

写真:高橋 樂

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ギリシャ劇場の脇からは、道路掘削で出た石を使ったとされる石の回廊が連なります。ゴツゴツした石をそのまま使って、自然と芸術を融合させ、ダイナミックかつエレガントな造形を作り出しているところが素晴らしく、どこで写真を撮っても絵になりますよ。

この石の回廊で一番有名なのは、頭に籠を載せた洗濯女の柱がある「ブガデラの回廊」です。良く見ると、石で造られた洗濯女が柱と同化しているのに気づきます。
他にも、ヤシの木をかたどった柱や、蔦が絡まったような表現があったりと、石であるはずなのに血が通い生命感にあふれ、見る者を飽きさせません。

ガウディの稀有な感性に圧倒され、芸術に対する強い意志と情熱に思わず拍手を送りたくなるような、そんな素敵な場所です。

ガウディが約20年暮らした「ガウディの家博物館」

ガウディが約20年暮らした「ガウディの家博物館」

写真:高橋 樂

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当初の宅地事業計画では60戸を予定していましたが、結局2戸しか売れず、その内の一戸がガウディが買ったこちらの家でした。今はガウディの家博物館(Casa-Museu Gaudi)となっています。

そしてこの家、元々はモデルハウスでした。建築は、ガウディではなく、彼の右腕だった建築家によるものだそうです。なるほど、外観はどちらかと言えば直線的で、ガウディ風ではありませんね。

ガウディはこの家に、亡くなる少し前(1925年)まで約20年間住んでいました。中には、ガウディが寝起きした部屋や、彼がデザインした人間工学に基づく家具が展示してあります。家具は建築物同様、随所に、生き物のような生々しさがあり、興味は尽きません。

ガウディは、1914年からサグラダ・ファミリア聖堂の建築に携わるようになります。その内に教会の教義にのめりこみ、どんどん敬虔な信者になっていきました。こちらの家の中にも祈りの場所があるなど、彼の信心深い側面が随所に見られます。

しかし、最晩年には、できるだけ建築現場にいられるよう教会作業所に住み込み、この家を離れます。そして翌年の1926年、路面電車事故に遭い、あっけなくこの世を去りました。人生を全力で芸術に捧げ、巨匠と呼ばれたガウディ、葬儀には沢山の人が訪れ、彼の死を悼んだそうです。没後100年にあたる2026年、サグラダ・ファミリア聖堂は遂に完成予定です。

この博物館に来られた方は、有料の音声ガイダンス(英語)はいかがでしょうか?語り口調が少々芝居がかっていて新鮮、楽しめますよ。

グエル公園の敷地内にある市立学校

グエル公園の敷地内にある市立学校

写真:高橋 樂

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グエル氏が宅地開発用に購入した土地に元々あったのが、この家「カザ・ララールトゥ」です。ガウディがこの家を改修し、グエル氏の住居となりました。

グエル氏の没後しばらくしてグエル公園全体が市に寄付されたため、この家も、1931年バルディリ・レイシャック小学校として使われることになりました。現在も市立学校として使用されています。
世界遺産の中にあり、しかもガウディが建築に携わった学校で学べるなんて、何とも羨ましい限りですね。

まとめとその他

バルセロナ観光には外せない場所の一つは、ガウディの代表作、グエル公園でしょう。
一歩足を踏み入れたなら、そこはまさにガウディワールド!自然と芸術の融合に情熱を傾けたガウディの心意気に脱帽、感動です。グエル公園になった経緯や歴史を知れば尚、興味は尽きません。是非一度訪れてみてください。

■その他
<予約>
グエル公園は、2013年から有料となりました。入場制限(30分毎400名)がありますので、予約無しでは希望時間に入れないことがあります。交通の便も不便なので、何度も足を運ばれることのない様、公式HP(関連【MEMO】参照)等での事前予約をお勧めします。

<行き方>
メトロは、最寄駅から上り坂、徒歩約20分なのであまりお勧めできません。バスもありますが、時間が無い方はタクシーがお勧めです。(バルセロナの中心街から15分前後で約10€程度)帰りは、公園前のタクシー乗り場をご利用ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/04/22 訪問

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