写真:浅井 みら野
地図を見るモンス(Mons)の中心地から徒歩5分、「聖ウォードリュ参事会教会(Eglise collegiale Ste-Waudru)」は、ゴシック様式の重厚な造りが目印の大きな教会です。聖ウォードリュは実在の女性の名前で、7世紀にモンスが街として発展したきっかけを作った方なんですよ。
1450年から工事が始まり、財政難に見舞われたときもありましたが、200年以上の長い月日を経て、今のかたちに落ち着きました。ゴシック建築の特徴である、天に向けてまっすぐに伸びた塔が印象的ですね。当初の予定では、現在の塔より更に高いものを計画してたのですから驚きです。
写真:浅井 みら野
地図を見る教会外観の重圧的な印象も、内部に入るとステンドグラスの色鮮やかさが目に飛び込み、華やかな印象に変わります。頭上高くにある天井も、とても開放的ですよ。そして、ご注目頂きたいのが、シンデレラをお迎えするのにぴったりな豪華な黄金の馬車。
年に一回、5月〜6月に行われる“ドゥドゥ祭り”。ユネスコ無形文化遺産にも指定され、いつも静かな街が一番の賑わいをみせるお祭りです。お祭りの日、聖ウォードリュの遺物が入った箱を乗せ、黄金の馬車は街中を巡ります。教会でじっくり見るのも良いですが、実際に使われている場面も見てみたいですね。
写真:浅井 みら野
地図を見るモンスが‘山の街’だと一番実感できる場所が、こちらの「鐘楼(Beffroi)」。街を一望できる場所に建っており、その立地ゆえ見張り台として使われた歴史があります。今では高さ87mの内部に49個の鐘があり、時を刻む鐘の音が街全体に響いています。
1999年に‘ベルギーとフランスの鐘楼群’として世界遺産に登録されました。モンスにある鐘楼はベルギー国内にある鐘楼のなかでも唯一のバロック様式。他の様式に比べ、豪華さが特徴なので是非見比べてみてくださいね。
写真:浅井 みら野
地図を見る鐘楼の内部は見学可能です(有料)。ヨーロッパにある他の施設と違うのが、展望エリアまでエレベーターで行けること。より多くの方が、モンス自慢のどこまでも見渡せる絶景を楽しむことができますね。
すぐ近くに聖ウォードリュ参事会教会があり、さっきまで見上げてた大教会を見下ろせば何か新発見があるかもしれません。モンスの中心部は旧市街。昔ながらの赤レンガ造りの家が続いており、中世の雰囲気が感じられます。遠くに視線を移せば、昔炭鉱で栄えたボリナージュ地方が。ゴッホが画家になる前に暮らしたクウェム村も見えてきそうです。
写真:浅井 みら野
地図を見る街全体を見渡したら、最後は中心地のグラン=プラス(Grand Place)へ。パステルカラーの建物が隙間なく綺麗に並んでおり、ポップな印象が感じられます。オープンテラスのレストランも多く、ひと休みするのにお勧めな場所ですよ。
そのなかでも、ひと際クラシカルな雰囲気を出している建物が。グラン=プラスの真ん中(写真左側)にある「市庁舎(Hotel de Ville)」です。15世紀に建てられ、ゴシック様式の正面と屋根の上にある青銅色した飾りが目印です。そして正面左側に起源不明の猿の彫刻があるんですよ。2016年6月時点、市庁舎は工事中のため触ることはできませんが、触ると幸福になると言われていますので、訪れた際は是非ご注目くださいね。
モンスには鉄道駅があり、ブリュッセルから電車(IC)で約1時間。主要な観光地は歩ける距離にありますので、日帰りでも充分満喫することができます。ドゥドゥ祭り以外のモンスは、観光客も多くなく、ゆっくり自分のペースで街を見て回れますよ。山の上にあったため、‘山’と呼ばれるようになり、そのまま街の名前となったモンス。エピソード含め、のんびりとした雰囲気に包まれた街です。
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(2024/3/28更新)
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