陶芸の里・茨城「笠間」で訪れるべき大人のアートスポット5選

陶芸の里・茨城「笠間」で訪れるべき大人のアートスポット5選

更新日:2016/08/24 10:06

「笠間焼」で知られる茨城県笠間市。県内でも屈指の芸術スポットがあって、笠間市の魅力、笠間焼の魅力を知る事が出来ます。
個性的な焼き物を売る店が並ぶ小道や、陶芸美術館、庭園の他にも、日本三大稲荷に数えられる神社や、人気の蕎麦屋、など、大人が楽しめる施設が充実。
都心からも日帰りで気軽に行ける笠間市の、お勧めスポットをご紹介しましょう。

アートの森に迷い込んでみる。「笠間芸術の森公園・陶の杜」

アートの森に迷い込んでみる。「笠間芸術の森公園・陶の杜」
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笠間市の一番のお勧めスポットは、何と言っても「笠間芸術の森公園」
茨城県の新しい文化の発信基地として1998年にオープンした、伝統工芸と新しい造形美術をテーマとした公園で、開園面積約35.9ヘクタールの敷地内には、東日本初の陶芸専門県立美術館「茨城県陶芸美術館」や陶芸の楽しさに触れられる施設「笠間工芸の丘」、窯業技術の試験研究機関「匠工房・笠間」の施設の他、野外ステージやイベント広場、アスレチック器具がある「あそびの杜」といった子供も楽しめる場所もあります。

中でもお勧めするのは「陶の杜」。約5.6ヘクタールのアップダウンのある檜林の中に、遊び心のある陶造形の展示物が全部で17作品点在。それが自然と溶け込むように展示されていて、思わずクスッと笑ってしまう物や、ホッコリしてしまう物など、散歩をしながら見付ける楽しさがあります。

「茨城県陶芸美術館」でお気に入りの陶芸家を見付けよう。

「茨城県陶芸美術館」でお気に入りの陶芸家を見付けよう。
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東日本で初の陶芸専門の県立美術館として、2000年に開設された「茨城県陶芸美術館」は、「陶の杜」と同じく、「笠間芸術の森公園」内にあります。

創作活動の発表の場として利用、交流できるギャラリーや、県内の作家の作品や現代陶芸をじっくり鑑賞できる常設展、新進の若手作家や海外の著名作家による作品を集めた企画展などがあって、目玉の常設展示室には、「近代陶芸の祖」板谷波山や笠間市出身の人間国宝・松井康成など、日本陶芸界の最高峰作品を一堂に集め展示している、陶芸ファンにはタマラナイ美術館です。特に、練上手という技法で作られた松井康成の作品は多数展示されていて、その美しさにため息が出る程です。

魯山人の美意識が詰まった「春風萬里荘」。

魯山人の美意識が詰まった「春風萬里荘」。
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笠間駅の南方にある、画家の住居やアトリエなどが点在する芸術の村。その中で料理家でありながら、陶芸や絵画など多方面で才能を発揮した芸術家・北大路魯山人がかつて住んでいた民家を、鎌倉から移築した「春風萬里荘」があります。
風情あふれる江戸時代初期の茅葺き屋根の古民家で、建物の内部は、魯山人が住んでいたままに残されており、彼の作品も多く展示されています。他にも、裏千家の名茶室「又隠(ゆういん)」を手本として魯山人が設計した茶室「夢境庵」や京都「龍安寺」を模して作られた枯山水の庭園など、見所もたくさん。
美しい枯山水の庭を見ながら、抹茶と干菓子を楽しむこともできます。

ここから北に、車で30分ほど行った所に、ここの本館でもある「笠間日動美術館」があります。ドガ・モネ・ルノアールなど、近代絵画の名作を多数所蔵しており、画家が愛用したパレットコレクションを展示しているパレット館もなかなかユニークです。

仕事運・金運を導くパワースポット「笠間稲荷神社」。

仕事運・金運を導くパワースポット「笠間稲荷神社」。
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京都の伏見、佐賀の祐徳とともに日本三大稲荷の1つで、創建時期は伏見稲荷よりも古い661年。1350有余年の歴史があり、庶民の神様として広く全国より信仰を集めた神社。
誠実に仕事・商売をする人や、ものづくりに取り組む人に仕事運・金運を導くパワースポットで、誠実に自助努力する人だけに、ものを生み出す力を後押しするパワーがあると言われています。また、商売繁盛の他に、家内安全、厄除け、交通安全のご利益もあり。

お勧めは国の重要文化財に指定されている、江戸末期の建築の本殿。そこに施された「三頭八方睨みの龍」「牡丹唐獅子」等の見事な彫刻は必見です。
本殿裏には、神使である福狐の群れでできた「狐塚」があり、パワースポットとなっています。

境内には、推定樹齢400年の藤樹が2株あり、1967年に茨城県指定天然記念物に指定されていて、5月には見事な花を咲かせるので、春にも訪れたい神社ですね。

大人気の蕎麦屋「泰然」で、変わり種蕎麦を舌鼓。

大人気の蕎麦屋「泰然」で、変わり種蕎麦を舌鼓。
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笠間市内には蕎麦屋が大変多くあり、蕎麦を生産する農家もあります。
中でも人気なのが、手打ち蕎麦の店「手打百藝 泰然(てうちひゃくげい たいぜん)」。築50年ほどの建物を改装して造られた店で、店内に地元笠間や益子の陶芸家の作品を月替わりで展示したり、古布を使った人形などを飾ったりと、ちょっとしたアートスペースもあって、どこかホッとできる雰囲気が漂います。

ここの名物は、店主自らが長野県の蕎麦の名店で修業し学んだ「発芽そば」蕎麦の実を発芽させて蕎麦にしたもので、発芽期に発生する発芽酵素で甘みが増し、モチモチ感とぬめりのある、全く新しい蕎麦です。
その発芽蕎麦と更科蕎麦、田舎蕎麦の3種類を一度に食べられる「三種蕎麦」がお勧め。

行列のできる、売り切れ必至の人気店なので、時間に余裕を持って行きましょう。

笠間に行くなら「関東やきものライナー」が便利。

笠間へは、鉄道を利用しても良いですが、東京・秋葉原から、1日数本、高速バス「関東やきものライナー」が出ています。(終点はやはり陶器の街で知られている益子)
それを利用すると、1時間40分程で笠間に到着。笠間までは片道1,500円、往復2,600円とかなりリーズナブル。

秋葉原より、関東やきものライナーに乗車したのなら、笠間、益子のかさましこ協賛店でいろいろなサービスを受けられる、2日間有効のクーポンパスを貰いましょう。レンタサイクルや美術館の料金、買物料金が割引になったりするので、お得です。

また市内には、本数は少なめですが、周遊バスが走っています。
各スポットへは、頑張れば歩けない距離ではありませんが、レンタサイクルを利用しても良いでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/08/10 訪問

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