写真:Ise Shinkurou
地図を見るここ防府天満宮は、北野天満宮(京都市)・太宰府天満宮(太宰府市)と並び日本三大天神と言われ、三社の中で最も古い歴史を持ちます。
では少しその由緒をご紹介しますね。
京の政権争いに巻き込まれ、九州へ左遷された「菅原道真公」は、旅の途中ここに立ち寄り、この風光明媚な土地をいたく気に入りました。そして「自分の死後、魂となってここに戻る」と心に誓い九州へ。
そして、九州で亡くなった後、防府天満宮の前身の社がこの地に建てられ、常に防府の中心的な存在として、地元の信仰を集めてきました。
それでは一の鳥居を潜って日本最古の天満宮をご紹介します。
まずは参道沿いにある「防府市・町の駅 うめてらす」にお立ち寄り下さい。ここは、地域の特産品を購入したりご当地グルメを味わう事も出来る道の駅のような施設です。情報コーナーも併設していますので、参拝前にここで境内のマップを入手されると便利です。
それではマップを手に、二の鳥居と参道の階段へ。階段の左右には石灯篭がずらりと並びます。階段を上るにつれて、平安時代へとタイムトリップ!前へ進むには一歩一歩の歩みが大切だと教えられているような、そしてとても清廉な気持ちになる素敵な参道です。さすがに学問の神様ですね。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る朱と青のコントラストが綺麗な楼門は、社殿・廻廊とともに904年に建築されました。その後時代が流れ、数回の火災に遭い、その度に再建。どの時代にも常に信仰を集めてきたという、本当に素晴らしい歴史を物語ります。
そして現在の建物は、昭和27年、三度目の火災の後再建されたもの。平安の雅な雰囲気の楼門で、5歳で梅の詩を詠み神童と呼ばれた、道真公の威厳を感じる事が出来る立派な門です。
学問の神様として、多くの受験生がお参りするのも納得。受験生たちはきっと気持ちを引き締めてこの門を入るのでしょう。
では楼門の前にある「撫牛」をご紹介します。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る道真公は丑年生まれ、そして亡くなったのも丑の日。生前も牛を可愛がられ、天満宮の門前には必ずある神牛。願いを込めてやさしく撫でれば、その願いが叶うと言われています。
ここには、神牛にちなんだ、珍しく面白い神事があります。「神くじ」で生きた子牛が当たるという、節分祭の牛替神事(うしかえしんじ)。生きた牛とは驚きです。その幸運を引き当てた人は11月の御神幸祭(西日本屈指の荒祭として有名です)で、牛を引く名誉な役割を演じることになります。もちろん当選者は、一般家庭で牛を飼うわけにはいかないので、祭りの当日まで農家に預けて大切に育てて貰います。
本当に珍しい神くじですが、当選すると少し戸惑ってしまいますよね。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る境内には「春風楼」と云う珍しい建物があります。長州藩10代藩主毛利斎熙(なりひろ)は、五重塔の建立を思い立ち、設計をさせましたが、その資金調達の途中で一時中止になってしまいました。その後設計を変更して現在の形になったとのこと。
五重塔の一層部分の骨組みが、基礎としてそのまま床下に組まれています。年代を感じる立派な木造の基礎ですので、是非床下をご覧になって下さい。
楼に登ると、市の全景・遠く瀬戸内海と島々が眺められます。また、春になると「春風楼」と名付けられた所以の清々しい「春の風」が瀬戸内から吹き込みます。
それではもう少し境内を歩いてみましょう。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る道真公は梅の木を愛でたことで有名で、梅を詠んだ歌が多く残っています。やはりここにも庭園と広い梅林が。境内を廻り疲れたら、庭を眺めながらの一休みはいかがでしょうか?
静かで心休まる時間が流れ、梅の季節には、その香りが心を癒してくれる素敵な日本庭園です。
また参道途中には「芳松庵(ほうしょうあん)」と名づけられた茶室があります。こちらも季節の移ろいを感じる事の出来る見事な日本庭園ですので、是非お立ち寄り下さい。
合格祈願だけでなく、様々な願いを叶えてくれる菅原道真公。日本最古の天満宮で撫牛からパワーを貰う旅はいかがでしょうか?
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(2024/10/10更新)
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