写真:泉 よしか
地図を見る東京のJR亀有駅前には秋本治のマンガ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」主人公・両津勘吉の銅像が立っています。その庶民的な町の亀有駅から徒歩3分。商店街の一角になんとも異色のお店があるのです。
「現代甲冑美術館」の幟がはためくこちらは、等身大現代甲冑工房「鎧の光山堂」。ここで扱っている鎧兜は骨董品や飾りではなく、ちゃんと着られる現代甲冑!
買うと決めたわけではないし、心の準備もできていない・・と言う方も安心して入ってみてください。幟に「美術館」、入口に「お気軽にご覧下さい」とあるように、見学の方も歓迎です。光山堂では甲冑について、「まずは興味を持っていただくことから」と考えているのです。
写真:泉 よしか
地図を見る光山堂は数々の時代祭り、武者行列などのイベントや博物館、神社仏閣、ギャラリー等に甲冑を納めて40年と言う実績のある鎧兜専門店です。店内には随時三十領近くの甲冑を展示、ちなみに「領」というのは一そろいを表す甲冑を数える単位のことです。
実は戦国時代の平均身長は今よりずっと低く男性で150〜160cm程度でした。ですから実際に戦国時代に使われていた甲冑をそのまま今の男性が身につけるのは困難です。一方、光山堂で展示している甲冑は等身大現代甲冑なので160〜180cmの人が着られるように現代の標準サイズにあわせた大きさ。子供用も扱っています。そしてサイズが合わない場合は特注もできます。
また光山堂は免税店という事で、海外からのお客様にも大人気!日本の鎧が好きで好きでたまらないという外国人の方の中には、空港から光山堂に直行してくるお客様もいらっしゃるとか。やはり背の高い外国人のお客様は特注になりますが、運よくサイズが合う場合は、そのままケースに入れて嬉しそうに担いで帰られることもあるそうですよ!もちろん海外発送も可能です。
写真:泉 よしか
地図を見る店内にずらりと並んだ有名武将の鎧兜。NHK大河ドラマや時代劇で見覚えのある兜も見つかるのでは!?例えば一番手前の後光と見まがう派手な兜は豊臣秀吉が着用したとされる馬藺一ノ谷太閤具足と呼ばれる甲冑です。隣の渋い水牛の黒角を付けた兜は、映画「風林火山」に登場した武田信玄の軍師山本勘助の具足の写し。同じ水牛の角でも奥の金色の角は福島正則の具足になります。
あれ、真田丸の主人公・真田幸村の甲冑は無いの?と思われた方もいるかもしれませんが、入荷すると売れてしまうので取材時には只今制作中との事でした。実はテレビ放映などで人気の上がった武将の甲冑は、店に展示する端から売れてしまうこともしばしば。お客様は個人の他、武者行列を行うお祭り関係者や写真館からの注文も多くあります。制作には4〜6週間かかるということです。
写真:泉 よしか
地図を見る光山堂の店内でも特に目を引く写真の甲冑は、赤糸威獅子噛前立大札大鎧といって源義経が着用したとされる大鎧の写しです。こちらは全て身に着けて重量はおよそ30kg。大鎧は特に重いのですが、その他の具足でもだいたい20kgほどあります。
なおこれらの展示されている甲冑をそのままセット買いするのではなく、色を変えたりカスタマイズすることもできちゃいます。自分でデザインした絵を持参して、オリジナル甲冑を作ってもらう人もいるんですよ。
店内を見渡すと実際に着用した人の写真が一緒に並べてあるものがあります。購入したお客さんが光山堂に送ってくれるのだそうで、笑顔でポーズを決めているものが多くどの写真もめちゃめちゃ楽しそうです。
鎧一筋で現代甲冑を扱う店舗としては元祖の光山堂では、実物を見て選べるのが魅力です。買った後、もし着ている姿を職場の人に見られたら恥ずかしいという場合は、面頬(顔を隠せるマスク型防具)もありますのでご心配なく!
タイトルには「男のロマン」と書きましたが、男性だけでなく歴史ファン、武将ファンの女性もぜひ、光山堂の等身大現代甲冑をチェックしに足を運んでみてくださいね。
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(2023/12/10更新)
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