日本でここだけの地下水族館 岩手・久慈「もぐらんぴあ」へ"かめ吉"に会いに行こう!

日本でここだけの地下水族館 岩手・久慈「もぐらんぴあ」へ

更新日:2016/10/03 19:55

彰 伴治のプロフィール写真 彰 伴治 温泉ソムリエマスター、平泉世界遺産ネット検定1級、三陸鉄道ネット検定1級、岩手おもてなしネット検定1級
「もぐらんぴあ」は岩手県久慈市にある日本で唯一の地下水族館。先の震災で全壊してしまいましたが、震災前から度々この水族館を訪れていた「さかなクン」を始め多くの方々の支援で、2016年4月23日に元の場所で復活を遂げました。奇跡的に生き残ったウミガメの「かめ吉」がまるで空を飛ぶように元気に泳ぎ回る姿を眺めたり、餌付けや角質を取ってもらったり?など魚とのふれあいが楽しめるもぐらんぴあをご紹介します。

復活したトンネル水槽

復活したトンネル水槽

写真:彰 伴治

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「もぐらんぴあ」のメイン水槽はトンネル水槽。「かめ吉」を始め約200種3000匹の魚たちを海の底から見上げるように観察出来、横や上から見るのとは違った魚たちの魅力を楽しむことが出来ます。

特にアオウミガメのかめ吉は長い前後の脚を羽ばたかせて、まるで空を飛んでいるかの様です。

このトンネル水槽はもぐらんぴあ最大で最も人気がある水槽。地中にあって水中にいるかの様な体験が出来ることでとても人気がありましたが震災で壊れてしまいます。しかし5年の月日を経て元の場所にみごとに復活しました。

「かめ吉」って?

「かめ吉」って?

写真:彰 伴治

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「もぐらんぴあ」の人気No.1アイドルはアオウミガメの「かめ吉」。震災では水族館は全壊しほとんどの魚を失いましたが、かめ吉は奇跡的に生き残り、一時青森県八戸市にある"水産科学館マリエント"へ預けられました。

久慈市は海沿い全体が震災で大きな被害を受けましたが、かめ吉が生き残ったことで、もぐらんぴあ復活への市民の声と職員の意識が高まります。更に震災前から何度ももぐらんぴあを訪れていたさかなクンを始めたくさんの方々の支援を頂き、震災から5ヶ月という短期間で久慈駅前に"もぐらんぴあ まちなか水族館"をオープンさせました。

しかし、まちなか水族館ではかめ吉が泳げる規模の水槽は確保できず、マリエントへ預けたまま。呼び戻すにはかめ吉が泳げる水槽と移送のための費用を確保する必要がありました。館長と職員は震災から5年間あきらめずに努力を続け、ついに元の場所にあのトンネル水槽を復活させ、移送費用を確保してかめ吉を呼び戻したのです。

魚に角質を食べてもらってスベスベになろう!

魚に角質を食べてもらってスベスベになろう!

写真:彰 伴治

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「もぐらんぴあ」はただ見るだけの水族館ではありません。タッチプールや餌付け、素潜り海女との会話など、見て・触って・体験して楽しめる空間です。

通称ドクターフィッシュと呼ばれる"ガラ・ルファ"は、古い角質を食べてくれる珍しい魚。クレオパトラが愛用していたとされるその魚は歯が無いため肌を傷つける事なく、古い角質を吸い取るようについばみ、その際の小刻みな振動が皮膚の代謝を促進させるとして、肌がスベスベになるだけでなく、リラクゼーション効果やマッサージ効果も確認されています。

もぐらんぴあにお越しの際は是非"ガラ・ルファ"体験をして、お肌スベスベになって下さいね。写真は手を入れる方のプールですが、足湯の様に足を入れるプールもあります。

水族館で魚に癒されて心のメンテナンスが出来る所はたくさんありますが、お肌のメンテナンスが出来る所なんて他にありませんよね!

潜水士と会話しちゃおう!

潜水士と会話しちゃおう!

写真:彰 伴治

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もぐらんぴあでは、岩手県に古くから伝わる潜水技法"南部もぐり"や、"本物の海女による潜水実演"を見ることが出来ます。毎週土日と祝日に久慈の海水槽と呼ばれるもぐらんぴあに入ってすぐの場所にある大型の水槽で行われる潜水実演も、ただ見るだけではなく参加型のイベント。

上から降りて来た潜水士や海女は、始めはただ泳いだり魚と遊んだりしていますが、次第にマイクの声に反応する様に。最後にはお絵かきボードを使っての質問コーナーなど、水槽の内と外が一体となって盛り上がります。

これも、古くからダイバーと海女が活躍してきた久慈ならではイベントです。

お土産はトイレットペーパー?

お土産はトイレットペーパー?

写真:彰 伴治

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もぐらんぴあのお土産は、地元産の海産物や海女の絣を使った工芸品、お菓子にアクセサリーなど色々ありますが、一押しは「さかなクンのトイレットペーパー」。

ハコフグの帽子をかぶり「ギョギョギョ!」と言って笑いを取るさかなクンですが、実は東京海洋大学名誉博士の称号を持つ魚類学者。2012年には海に関する研究や啓蒙活動に貢献した「海洋立国推進功労者」として内閣総理大臣賞を受賞しています。

そんなさかなクンが2006年に朝日新聞の連載「いじめられている君へ」に掲載した「広い海へ出てみよう」の一節がこのトイレットペーパーに描かれています。「いじめの世界は魚の世界と似ている。狭い水槽の中にだけいたのではいじめはなくならない。海の様な広い世界へ出てみよう。」というさかなクンならではのメッセージを読んでいるとジーンときます。

美味しいものかわいいものたくさんありますが、もぐらんぴあのお土産の中に、是非このトイレットペーパーを一個入れて下さいね。

"ここならではの体験"を「もぐらんぴあ」で

いかがでしたか?

もぐらんぴあは規模は小さいですが、"ここならでは"がたくさん詰まった水族館です。三陸へお越しの際には是非お立ち寄り下さい。ここでしか味わえない喜びと感動が待っています。

なお、展示やイベントの内容は変わることがございます。お出かけの際は関連MEMOに記載したもぐらんぴあ公式ホームページ「きてきて久慈市<もぐらんぴあ>」ならびに、公式Facebook「久慈地下水族科学館 もぐらんぴあ」でご確認されることをお勧めします。

また、久慈は海女のまちです。海女にご興味のある方は、関連MEMOに記載した海女に関する記事「懸命の素潜りに拍手喝さい!岩手・久慈「小袖海女センター」」、「"プロジェクトN"でブーム再燃!?岩手『あまちゃん』ロケ地を巡る」もご覧頂き、旅の計画のご参考にして頂ければと思います。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/08/07 訪問

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