海神の総本社。「志賀海神社」は森と海に包まれた志賀島の神様

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海神の総本社。「志賀海神社」は森と海に包まれた志賀島の神様

海神の総本社。「志賀海神社」は森と海に包まれた志賀島の神様

更新日:2016/10/06 02:16

下川 尚子のプロフィール写真 下川 尚子 ライター

志賀海神社(しかうみじんじゃ)は、福岡・志賀島に鎮座する神様。海神の総本社と呼ばれ、海上交通の要衝とされる博多湾の総鎮守として、古くから信仰されてきた歴史を持ちます。
森の空気を感じる境内には、美しい海が見られる絶景スポットもあります。志賀島の自然を感じ、古来から篤く信仰された神様を訪ねる、そんな旅をしてみませんか。
一歩「深い」志賀島観光をしたい方におすすめの場所です。

篤く信仰されてきた、海神の総本社

篤く信仰されてきた、海神の総本社

写真:下川 尚子

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福岡の北西に浮かぶ志賀島。博多湾・玄界灘と接し、古くは金印発掘の地として知られます。島内には豊かな自然が残されており、周辺には美しいビーチや水族館などレジャーも充実。多彩な魅力にあふれるエリアです。

志賀海神社はそんな志賀島に鎮座する神様。「海神の総本社」「龍の都」とたたえられ、博多湾の総鎮守として厚く信仰されてきました。創建は明らかではありませんが、古くから島北側に表津宮・仲津宮・沖津宮の三社があり、そのうち表津宮を現在の地・勝山の中腹に遷座したと伝えられています(現在は、仲津宮・沖津宮は摂社となっています)。

志賀海神社があるのは、海の中道を渡ってすぐ。看板の案内に従って進むと、鳥居のすぐ隣に駐車場があります。

山の中腹にある志賀海神社。参道から見えるのは、美しい海

山の中腹にある志賀海神社。参道から見えるのは、美しい海

写真:下川 尚子

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駐車場に車を停めたら、一の鳥居をくぐって参道へ入り、石段を上がっていきます。志賀海神社は山の中腹に位置し、緑に包まれた参道や境内は厳かな空気に満ちています。

参道自体は「森の中」を進む風情の道ですが、視界が広がる場所で見えるのは、美しい海。山と海、どちらもが近い志賀島ならではの風景が見られます。

階段を上り切った先、拝殿でお詣りを

階段を上り切った先、拝殿でお詣りを

写真:下川 尚子

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階段を上り切った先には楼門があり、そして拝殿、本殿があります。ご祭神は「底津綿津見神」「仲津綿津見神」「表津綿津見神」の3柱。総じて「綿津神三神(わたつみさんしん)」と称されます。

ご祭神「綿津神三神」は海の底・中・表を守る神様とされ、海上交通の安全をはじめ、塩・魚介類など海の恵みをもたらす神様として知られます。また、禊祓いの神様として不浄や災厄を祓い清める力を持ち、さらには水と塩を支配することから、潮の干満によって人の生死をも司るとされます。

禊祓いの神様のため、鳥居の前や拝殿の前にはお潮井(清めの砂)が置かれています。体の左、右、左と振り、清めてから参拝を行いましょう。

パワースポットとも言われる遥拝所、鹿の角が並ぶ鹿角庫

パワースポットとも言われる遥拝所、鹿の角が並ぶ鹿角庫

写真:下川 尚子

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拝殿にてお参りを済ませたら、境内を少しお散歩しましょう。散策時間は、志賀海神社全体を回るのに30分ほど見ておけば大丈夫です。境内はこじんまりとしていますが、摂社・末社をはじめ、いくつもの見どころがあります。

こちらは遥拝所といい、遠くの神様に祈ることができる場所。玄界灘を望む美しい風景が見られ、パワースポットとして多くの人が訪れる場所でもあります。晴れた日は、ここから朝日を見ることもできるのだそう。

また、拝殿の隣にある鹿角庫も見ておきたい場所。これは神功皇后が三韓出兵の折に対馬で鹿狩りをされ、帰還後にその角を奉納されたのが始まり。その後、武将たちが戦勝祈願として奉納したものや、船の部品に鹿の皮を使った際に奉納された角も多くあり、その習慣は戦前まで続いていたといいます。1万本を超える鹿の角が納められている姿は壮観です。

その他、境内には県指定重要有形文化財の宝篋印塔(ほうきょういんとう)、万葉歌碑1号句碑などがあり、志賀海神社の「見どころ」となっています。

山の神様も。海と山に包まれた志賀島を感じる場所

山の神様も。海と山に包まれた志賀島を感じる場所

写真:下川 尚子

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こちらは、境内末社の「山之神社」。ご祭神は大山津見神で、山の神様です。緑に包まれたたたずまいは厳かで、静かな存在感を放っているお社です。

志賀海神社にはいくつかの神事がありますが、その中には「山ほめ祭」と称される「山誉種蒔漁猟祭」「山誉漁猟祭」があります。

この神事ではまず志賀三山(勝山・衣笠山・御笠山)を祓い、三山を誉め(山ほめ)てから、作物を荒らす鹿を狩ります。その後、海へと漕ぎ出し、そこで志賀の神様の力により大漁で帰ってくるというストーリーになっています。

海神の総本社といわれる志賀海神社において、このような「山をほめ」「海へ出て、大漁で帰ってくる」神事があるというのは、どこか象徴的。古来より人々は山と海とが密接に関わる自然循環の法則を知り、祭りとして祈っていたことが分かります。そこに、古くから志賀島という地で繰り返されてきた人々の営みを見るようではないでしょうか。

志賀島の魅力に触れよう

志賀島観光は、海水浴やマリンスポーツなどのレジャー、金印をめぐる歴史探訪の旅など、さまざまな楽しみ方が可能です。もちろんそれも楽しいですが、志賀海神社は志賀島のまた違った魅力を感じられるスポット。志賀島を訪れた際には、ぜひ足を運んでみることをおすすめします。

ここを訪れることで、海上交通の要衝としての歴史を持つ志賀島の姿や、古くから息づいていた信仰、森を守り、海を守り続けてきた人々の営みを感じることができるでしょう。そんな営みに触れることで、旅の思い出は一層味わい深くなるのではないでしょうか。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/19 訪問

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