写真:織笠 なゆき
地図を見る新潟県の本州側から佐渡島に渡るには、新潟〜両津、寺泊〜赤泊、直江津〜小木の、3つの航路(佐渡汽船)があります。航路は、出発地だけでなく、島内での交通手段や他の観光との兼ね合いを考えて選択しましょう。
車移動の場合:自分の車で島を巡るなら、カーフェリーが運航されている両津航路か小木航路に絞られます。レンタカー利用なら、両津・赤泊・小木の3港とも取り扱いがありますが、一番業者が多いのは両津港です。度津神社に一番近い港は小木港で、車で約15分です。
公共バス利用の場合:新潟交通佐渡の路線バスにて、度津線「一の宮前」バス停下車、徒歩約2分です。どの港からも乗り継ぎをしないと行けないので、時刻表と路線図をよくご確認ください。
羽茂川にかかる朱色の橋を渡り、一の鳥居をくぐると、「一宮」の扁額を掲げた二の鳥居が現れます。この先は、鎮守の森の木漏れ日を浴びながら歩く、気持ちのいい参道となっています。
写真:織笠 なゆき
地図を見る度津神社は、佐渡島の南西に位置する羽茂地区にて、松や杉などの古木・大木に囲まれるように鎮座しています。現在の本殿は宝永6年(1709年)に、拝殿や末社等は昭和12年(1937年)に台湾産の総ヒノキ材により建立されました。木肌の色が美しく、森に溶け込むかのような佇まいの中に清々しさと厳かさとがあり、静謐な雰囲気のお社となっています。
写真は、境内の清らかな小川を渡ったところにある神門。その奥に見えるのが拝殿です。
写真:織笠 なゆき
地図を見る平安時代に編纂された「延喜式神名帳」には、佐渡国からは9社の名前が載っており、この中で佐渡一ノ宮とされているのが度津神社です。古くから格式高い神社であったということがうかがえますね。ただ残念なことに、文明2年(1470年)に起きた羽茂川の洪水によって当時の社殿や古文書等が流され、創立年代などの詳細は分からなくなってしまいました。
主祭神は、素戔嗚尊(スサノオノミコト)の御子である五十猛命(イタケルノミコト)。「日本書紀」には、五十猛命が全国に植林を広めたという記述がありますが、造船・航海技術にも秀でていたということから、これをお祀りする神社ということで「海を渡る」という意味を持つ「度津神社」となったそうです。現在は陸上・海上の交通安全の守護神として、佐渡の人々の崇敬を集めています。
この他、五十猛命の妹神である大屋津姫命(オオヤツヒメノミコト)と抓津姫命(ツマツヒメノミコト)が配祀されています。
御朱印は、二の鳥居のそばにある社務所でいただけます。社務所が開いているのは午前8時30分〜午後5時。この間なら基本的にはお昼の時間なども不在にならないそうなので、安心して訪れることができますね。一ノ宮めぐり専用の「全国一の宮御朱印帳」の取り扱いもありますので、これから一ノ宮めぐりを始めたい!という方にもおすすめです。
おみくじは、拝殿にて頒布しています。通常の白いおみくじだけでなく、青い「男気の大和魂みくじ」、赤い「女子力アップの大和撫子みくじ」、そして金色の「運気上昇みくじ」があります。「運気上昇みくじ」には8種類ある縁起物のモチーフのうちのどれかが入っていて、ちょっとお得感。そして何より、佐渡の主要観光地である金山を連想して、いい思い出になるのではないでしょうか。
離島ゆえに“難所”と思われ、「一ノ宮めぐり」では後回しにされてしまいがちな度津神社ですが、乗船時間は片道たったの1時間5分(航路・船種による)。各港から神社へは車でも路線バスでもアクセスでき、決して訪れるのが難しい立地ではありません。佐渡観光の途中に立ち寄ることもできますし、新潟県の他の一ノ宮(居多神社・彌彦神社)とあわせて巡る旅程も考えられます。
新潟県佐渡島の歴史を見守ってきた、格式ある古社、度津神社。「一ノ宮めぐり」に取り組む方もそうではない方も、この自然に囲まれた美しい社に詣でて、旅路の交通安全を祈願してみてはいかがでしょう。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/10/13更新)
- 広告 -