千葉県最大の巨木・清澄の大スギ〜日蓮宗の大本山に立つ御神木

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千葉県最大の巨木・清澄の大スギ〜日蓮宗の大本山に立つ御神木

千葉県最大の巨木・清澄の大スギ〜日蓮宗の大本山に立つ御神木

更新日:2016/08/24 13:49

大木 幹郎のプロフィール写真 大木 幹郎 巨木マニア、中級登山者、ブロガー

房総半島の南東部、太平洋に面した鴨川市は、千葉県内でも有数の観光地。美しい砂浜の海水浴場をはじめ、水族館や遊覧船といった、海の観光施設が豊富です。鴨川の魅力は、海の観光地だけに留まらず、多くの歴史と由緒ある寺社にもあります。鴨川を代表する寺社の中から清澄寺と、その御神木である大杉をご紹介。日蓮宗の大本山であるお寺と、千葉県最大の巨木を拝観しに行きましょう。

日蓮宗の大本山・清澄寺

日蓮宗の大本山・清澄寺

写真:大木 幹郎

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鴨川市は房総半島の南東部に位置する、太平洋に面した冬でも温暖な地域。美しい海岸線が続く市の中心部は、千葉県内でも有数の海の観光地です。高い人気の、海水浴場(前原海水浴場)、水族館(鴨川シーワールド)、遊覧船(鯛の浦)など、豊富な海の観光施設が鴨川の魅力ですが、由緒ある寺社の多くも十分魅力的。鴨川を代表する寺社から、日蓮宗の大本山である清澄寺と、その御神木をご紹介します。

清澄寺のある場所は、海岸線から離れた市内北部にある山林の中。広大かつ立派な伽藍が、清澄山の南山麓に包まれています。清澄寺は日蓮宗の大本山。宗派の開祖である日蓮聖人が、出家得度した地であり、建長5年(1253)に立教開宗した地です。お寺の起源は、今から約1200年前。不思議法師と名付けられた旅の僧が、光を放つ柏の木で、虚空蔵菩薩の像を彫り、その像を祀る一寺を建立したのが始まりと云われます。

写真は境内の南側、蔵王権現堂の建つ丘からの眺め。左奥が天和2年(1682)に建立された本殿、その背後の小峰が、清澄山塊で最高峰の妙見山の山頂(標高377m)。そして、右に聳える巨木が御神木。千葉県最大の巨木であり国指定天然記念物の清澄の大スギです。

境内には仁王門や本堂をはじめ、立派な寺院建築群が建ち並ぶ大伽藍。境内の南東に位置する「旭が森」は、県内でも有数の日の出の観賞スポット。清澄寺についての詳細は、文末のリンクをご参照ください。

千葉県最大の巨木・清澄の大スギ

千葉県最大の巨木・清澄の大スギ

写真:大木 幹郎

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清澄の大スギが立つ場所は、仁王門から真っ直ぐ先。境内の何処からでも目立つ存在です。この大スギは、少し野生的な雰囲気がありますが、その姿は、いかにも杉らしい樹形。根元から先端まで真っ直ぐな1本の幹に、三角形の枝葉の樹冠。整った樹形で背が高いため、離れて見ればスマートな印象も受けます。

大スギの巨体は、幹周15m、樹高45m、もの全樹種を通して千葉県で最大の巨木(樹齢については後で説明)。巨体を支える逞しい根元の塊に、天まで届くかのような枝葉の傘。太く高く、先端まで真っ直ぐな1本の幹の巨体は、正に杉の理想の姿を体現したかのよう。そして、これほどの巨体に係わらず、幹が途中で折れるなど、大きな損傷もなく、ほぼ完全な姿を誇示しています。

日蓮宗の大本山である清澄寺は、全国から多くの参拝者が集う地ですが、この素晴らしい巨木を目当てに訪れる価値も十二分にあるでしょう。

清澄の大スギは日本最大級の杉

清澄の大スギは日本最大級の杉

写真:大木 幹郎

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日本全国に存在するトップクラスの杉の巨木。昭和63年に環境庁(現・環境省)が行った第4回自然環境保全基礎調査(巨樹・巨木林調査)では、杉に限定した全国巨木ランキングで、清澄の大スギは堂々の第9位。ランキング最上位の森の巨人たちは、幹周15mを超える凄まじい巨体の持ち主たち。その中で特に有名な1本は、屋久島に立つ縄文杉でしょう。縄文杉(幹周16.1m、樹高30m)にも匹敵する巨体である清澄の大スギは、まさに日本最大級の杉とも言えるのです。

なお、関東地方で清澄の大スギに次ぐ杉の巨木は、神奈川県の「箒スギ」です。箒スギの詳細については、文末のリンクをご参照ください。

清澄寺を代表する巨木の1つ・クスノキ

清澄寺を代表する巨木の1つ・クスノキ

写真:大木 幹郎

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清澄寺の広い境内には、数多くの杉をはじめとした大木が生育しています。その中で、清澄の大スギの他に、特に目を引くものが、鴨川市の天然記念物であるクスノキ(楠)の巨木。大クスの立つ場所は、正保4年(1647)に建立された中門の先で、宝物館の隣でもあります。大きさは幹周8.1m、樹高15mもの巨体で、千葉県内に生育するクスノキの中でも、有数の巨木。清澄寺へ参詣の際は、忘れずに見ておきたい一本です。

南房総の豊かな自然が育んだ巨木

南房総の豊かな自然が育んだ巨木

写真:大木 幹郎

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全国トップクラスの杉の巨木たちは、推定樹齢が1000年近いものが少なくありません。すると、清澄の大スギも、その巨体から、相当な古木と見えますが、推定樹齢を400年代とする説があります。実は若かった!?

清澄の大スギの樹齢を400年代とする理由。それは、かつて近くに立っていた同等の巨体を誇った大スギにあります。その大スギは、昭和29年(1954)の台風で倒れてしまった為、年輪を正確に測ることができました。そして分かった樹齢は約380年。この事実から、清澄の大スギの樹齢は、400年代と推測されたのです。

比較的に若い樹齢で、最大級の杉の巨木となった清澄の大スギは、脅威の生長速度。太平洋に面した南房総の豊かな自然、温暖かつ雨量も多い恵まれた環境が、この大スギを育んだのです。大きな損傷もなく、今も枝葉を繁らせ巨体を維持する、この見事な大スギ。100、200年後には、日本一の大スギへと、更なる生長を遂げているかもしれませんね。

名刹と巨木を巡りに!〜海のレジャーだけでない鴨川の魅力

以上、清澄寺の大スギのご紹介でした。清澄寺は、日蓮宗の大本山という由緒と歴史のあるお寺。境内は、立派な寺院建築群の並ぶ大伽藍で、見所も豊富。そして、御神木の大スギは、全樹種を通して千葉県で最大の巨木。清澄寺は、県内でも屈指の寺社と巨木を、合わせて拝観できる場所なのです。

鴨川市へ海のレジャーへ訪れた方も、清澄寺への参詣をお勧めします。立派な山の古刹と御神木を拝観し、南房総の歴史と、海と山の自然を満喫しましょう。また、鴨川市の小湊には、日蓮聖人の生誕地に建立された「誕生寺」もありますので、清澄寺と併せての参詣もお勧めです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/02 訪問

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