レンタサイクルで仏像巡り!「明日香村」の癒しの仏さま4選

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レンタサイクルで仏像巡り!「明日香村」の癒しの仏さま4選

レンタサイクルで仏像巡り!「明日香村」の癒しの仏さま4選

更新日:2016/09/26 17:26

政田 マリのプロフィール写真 政田 マリ 仏像ナビゲーター

仏教が日本に伝来し浸透し始めた7世紀、明日香村は日本の首都でした。天皇の宮殿はもちろん、最先端技術で造られた寺院や官僚の邸宅、墓、工房などが建ち並んでいましたが、今はそのほとんどが土の中に眠っています。そんな中、当時から変わらずにそこにあり、人々に愛され続けるのは古寺に祀られる仏像です。効率よく巡れるレンタサイクルで、必ず会っておきたい明日香村の栄華を語る古刹の仏像を厳選4駆ご紹介します!

橿原神宮前駅でレンタサイクル

橿原神宮前駅でレンタサイクル

写真:政田 マリ

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明日香村を巡るならレンタサイクルが一番です。近鉄吉野線の橿原神宮前駅、飛鳥駅では駅前にレンタサイクル店があり明日香を巡るサイクリング旅のスタート地に最適です。乗った場所と違う営業所に自転車を返すことができる「乗り捨て」を行っているレンタサイクル店もありますので、そういったサービスを上手く活用して無理のないようにコースを組みましょう。

オススメは橿原神宮前駅東出口を出て左手にある「明日香レンタサイクル橿原営業所」で自転車を借り、東の豊浦寺跡から南東山手の岡寺まで頑張り、西へ進路を変え飛鳥駅まで、「明日香レンタサイクル飛鳥駅前営業所」にて乗り捨て(別途料金)をするコースです。

盗難から無事に戻った奇跡の観音菩薩を祀る「向原寺」

盗難から無事に戻った奇跡の観音菩薩を祀る「向原寺」

写真:政田 マリ

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まずご紹介するのは豊浦の里にある真っ白い白壁と山門(写真)の「向原寺」です。日本に仏教が伝来し、経典などとともに仏像がやって来たのが今から1500年近く前。その渡来仏が安置されていたのがこの「向原寺(こうげんじ)」の前身であるムクハラの寺だと言われています。その寺は廃仏を主張した物部尾輿によって焼かれ、仏像はナニワの堀江に捨てられたといいます。

境内南に隣接する「難波池」から江戸中期、観音菩薩のお顔のみが発見されました。残念ながら仏教伝来時6世紀のものではなかったものの、飛鳥白鳳時代の特徴を表した古様の観音さまでした。そのお顔に京仏師が体、光背、台座を作り足し、25cmほどの小さな金銅仏として再現し本堂に安置されていましたが、昭和49年9月に忽然と姿を消したのです。

2010年、とあるオークションに一体の小さな観音像が登場しました。入札参加者の一人が向原寺で盗難に遭った仏像にそっくりだと気付きお寺に連絡、買い戻して36年ぶりに帰ってきたのです。盗難に遭ったのは災難でしたが、住職は「必ず戻って来る」と信じていたそうです。

今はケースに納められ安住の地を得た嬉しさをかみしめるように、爽やかな笑顔で参拝者を迎えてくださる観音さま。日本の仏像は造りが精巧で国内外にコレクターがたくさんいるほど。もし海外に流出していたら…と考えると、ここでお会い出来るありがたさに自然と「お帰りなさい」と語りかけてしまいます。

負けない、くじけない!不屈のパワーを持つ日本最古「飛鳥大仏」

負けない、くじけない!不屈のパワーを持つ日本最古「飛鳥大仏」

写真:政田 マリ

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二箇所目のスポットは大きなブロンズの仏さまがいる「飛鳥寺」。596年に飛鳥時代の崇仏派、蘇我馬子が創建したという1400年以上の歴史を持つ日本最初の本格的寺院です。

本堂に入ると約3mというビッグサイズのお釈迦さまの坐像が目に飛び込んできます。別名は「飛鳥大仏」。鼻筋が通り、大きな瞳をしっかり見開き、キュッと力の込められた唇が今にも動きそう、頬には無数の傷跡が見られます。

創建当初からこちらに鎮座する1400歳のお釈迦さまは、鎌倉時代に大火災に見舞われ損傷を受けました。焼け残った部分を生かし、失われた部分を新たに鋳造し、溶接をして再び命を吹き込まれた「飛鳥大仏」は、時に厳しく、時に優しく愛を持って大切なことを語りかけてくれる父親のようです。どんな罹災にも負けない不屈のパワーを感じることができる素敵な仏さまですよ。

素朴で風格ある塑像「岡寺」の如意輪観音坐像

素朴で風格ある塑像「岡寺」の如意輪観音坐像

提供元:岡寺

http://www.okadera3307.com/honzon.html地図を見る

三箇所目は塑像として日本最大の大きさを誇る如意輪観音坐像のいらっしゃる岡寺(龍蓋寺)です。663年に創建されたこちらも1350年を超える歴史をもつ古刹です。

本堂いっぱいに静かに坐す本尊・如意輪観音さまの像高は485cm!別名は「岡寺大仏」です。色白でパウダーをまとっているように見えるのは土で出来た塑像だから。そう聞くととてももろそうですが、後世に修復をされつつ8世紀の奈良時代作といいますからその頑丈さに驚きます。ボディが白いため威圧感はなく優しく柔らかい印象ですが、頬の張りが若々しく、まぶたと唇にかすかに残る朱と黒い瞳がキュッと表情を引き締めています。よ〜く見てみると結いあげた髪の毛には細かくラインが入り質感を感じさせます。何より大きなお姿は圧巻ですし、仏さまのありがたいお姿を丁寧かつ具体的に表現していて、その美しさと時間の許す限り向かい合っていたいです。

行きの坂道はしんどいですが、頑張った甲斐あり!の仏さまですよ。自転車で行く場合は県道15号線の高架下に自転車置き場がありますので、無理をせずそこで自転車を止めて歩いてお参りしましょう。

室町時代の名作!「橘寺」人々を導く聖徳太子像

室町時代の名作!「橘寺」人々を導く聖徳太子像

写真:政田 マリ

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最後にご紹介するのは聖徳太子生誕の場所という「橘寺」です。太子が606年に勝鬘経というお経を3日間に渡り講讃した時、大きな蓮の花が庭一面に1mも積もるなど不思議な出来事が起こったので推古天皇は驚き、太子にここにお寺を建てるように命じたと言います。

観音堂に如意輪観音像、太子殿には聖徳太子像と2つのお堂で仏像を拝観できますが、是非お会いしたいのは太子殿(写真)の室町時代作木造聖徳太子坐像です。楠材で造られ像高55cm、太子35歳の時のお姿。豪華な冠に聡明なお顔、うちわのようなものを左手に掲げています。これは塵尾(じんび)という法具で、読経の時に僧が手にするもの。もとは大鹿の尾で出来ていて、鹿の群れは大鹿の尾を目印に動くことになぞらえ僧がこれを持ち人々を導くとされています。聖徳太子像が塵尾を掲げ1400年のちの人々をも正しい道へ導き続けている、そんな知的なお姿に抜群の指導力を感じます。

風を感じながらゆっくりレンタサイクルで仏さま巡り

今回の4ヶ寺巡るコースで自転車でゆっくり5時間程です。仏像だけではなく天皇陵や石舞台古墳、古寺跡など史跡もしっかり巡りたいという方は丸一日は必要になります。時間配分と体力を考えて無理のないように巡ってくださいね。自転車のいいところは風を感じられること。風でその土地の植物の香りや気候を感じることができ、五感を通して記憶に残ります。ぜひ自転車で明日香の素敵な仏さまとご縁を結んでくださいね!

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/08/08 訪問

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