姫に変身して奈良さんぽへ!「装束散歩710」で天平衣装体験

姫に変身して奈良さんぽへ!「装束散歩710」で天平衣装体験

更新日:2018/02/25 19:28

陽月 よつかのプロフィール写真 陽月 よつか フリーライター、星空準案内人
旅行のいいところは、そこでしかできない体験ができること。歴史ある古都・奈良を、歴史あるお装束でお散歩なんていかがでしょうか?しかもこちらでは珍しいことに、大人も子供も男性も女性も、みんなでいつでも天平貴族の姫や殿に変身できるのです。しかもその場所は奈良公園からすぐ!今回はお気軽に本格的衣装が楽しめる天平衣装体験ショップ「装束散歩710」をご紹介します。

華やかな天平装束が目印!大人・子供・男性・女性、みんなで天平人に

華やかな天平装束が目印!大人・子供・男性・女性、みんなで天平人に

写真:陽月 よつか

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天平衣装体験ショップ「装束散歩710」は近鉄奈良駅より徒歩8分、もちいどのセンター街に入ってすぐのたいへんわかりやすい立地。店頭に並ぶ華やかな天平装束が目印です。

天平衣装は男女どちらも大人貴族から子ども貴族まで、赤ちゃん以外は全て取り揃えてあります。天平衣装の体験処というのはもともと数の少ない上、体験出来ても女性と子どもだけだったり期間限定だったりと制約のあることも多いレア体験。ですがこちらのお店では大丈夫、通年いつでも大人男性の装束までバリエーション豊かにそろいます。

衣装体験となれば、気になるのは、1・装束の豊富さ(色や柄の種類を選べるかどうか)、2・装束のクォリティ(時代考証や、安っぽくないかなど)ですよね。これまたどちらの条件も、こちらのお店なら大丈夫! というのも、こちらの「装束散歩710」は平城宮跡で行われる「平城京天平祭」を運営する平城京天平祭実行委員会のオフィシャルショップ。

天平祭と言えば、奈良時代の貴族一行を再現した行列、華やかな宮廷衣装に身を包んだ男女が大勢で(時には100人規模で!)練り歩く「天平行列」が有名ですよね。あの行列を見て天平衣装に憧れる人は多いですが、こちらはまさにその「天平行列」を主催している委員会による「お祭りでない時も天平衣装を楽しめるお店」なのです。

優雅にいく?キュートにする?種類の豊富さとクォリティが自慢

優雅にいく?キュートにする?種類の豊富さとクォリティが自慢

写真:陽月 よつか

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体験で着用する衣装は、行列で着用しているものの簡易版。簡単に着ることができるので、気軽に楽しむことができます。何せ着付けにかかる時間はほんの10分もしないほどなのです。時間のない旅行中にも嬉しいですね。

まずは好みの装束を選びます。写真はほんのごく一部、他にもまだまだたくさんある華やかな色や柄の中から好きな取り合わせで選ぶことができますよ。ここは特に女性装束の楽しいところ! 天平衣装は一色二色でまとまりをと考えるよりも、あれこれ色を欲張ってカラフルにするのが断然カワイイので、ぜひお試しくださいね。

天平文化は1300年前の文化、当時の衣装を忠実に復元することは不可能です。ですがその頃の衣装は正倉院宝物として現存しているほか、絵画や古墳壁画などに観ることができます。また、古代柄として現代に伝わっている文様もありますね。
こちらの衣装は、それらを研究して製作されたもの。こだわりの図柄の一つ一つもお楽しみください。

上から着るだけ、ほんの10分。簡単着付けなのに本格的!

上から着るだけ、ほんの10分。簡単着付けなのに本格的!

写真:陽月 よつか

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装束を選んだら、さあ着付け開始! 着ている衣服の上から着せて貰っていきます。ハイネックの場合のみ脱ぐ必要がありますが、ほとんどの場合はそのままで大丈夫とのこと。夏と冬では衣装の生地の厚さが異なります。

天平文化の奈良時代は、身分階級によって身につけられる衣の色が違ったり、着るものの細部が違ったりもした時代。こちらではスタッフさんが、選んだ袍(ほう/上着)の色によって男性のズボンの階級を合わせたり、年齢によって女性の髪形をおすすめしてくれたりと、きちんとこちらの着たいものに合わせた本格派に仕上げてくれます。

逆に「高貴な装束を着たい」なんて場合は、スタッフさんに選んで合わせて貰うと良いですね。身分階級による服色の順位は厳密には年代によって違ってきますが、大まかなところでは、最上が紫・次に緋が高貴な色であり、深色(ふかきいろ/濃い色合い)の方が浅色(あさきいろ/浅い色合い)より高貴とされています。

ところで衣装体験ではもう一つ、ちらっと気になるのが衛生面ですね。こちらの装束は着用のごとに一回一回きちんとクリーニングされていますので、安心して着ることができますよ。

みんなで天平人に変身!まずはスタジオで記念撮影を

みんなで天平人に変身!まずはスタジオで記念撮影を

写真:陽月 よつか

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着付け完了! そのまま3Fのスタジオで、手持ちの携帯やカメラで自由に撮影することができます。小道具ももちろん貸してもらえますよ。写真で手に持っているのは、さしば、または団扇(だんせん)。高貴な人が人前で顔を隠すための小道具です。

天平の装束は一見すると動きにくく見えがちですが、これが意外とラクなのです。女性装束の場合、背子(はいし/ベスト)は帯で止めるので落ちる心配がなく、裳(も)は巻きスカートなので裾さばき要らず。

さらにラクなのは男性装束。作りで言えば、袍(ほう/上着)と袴(ズボン)のツーピース型です。これはもともとが騎馬民族の衣服であるため。奈良時代に唐から遣唐使が持ち帰った衣服で、身体にフィットする機能性を備えており、今の洋服のルーツでもあるのです。動きやすいわけですね。

いにしえの姫・殿になって古都散策へ。猿沢池や興福寺で写真を撮ろう!

いにしえの姫・殿になって古都散策へ。猿沢池や興福寺で写真を撮ろう!

写真:陽月 よつか

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スタジオ撮影も良いですが、せっかく着たのだし動きやすいし…やはり外に出たくなりますよね。「装束散歩」コースでは、お店の周辺を1時間のんびりお散歩することができます。

単にお店の周辺と言ってもこちらのお店の立地は、奈良公園の傍ら、猿沢池の近く。采女神社のお社前、猿沢池の楊柳の下、興福寺の南円堂や五重塔でも記念撮影し放題! ならまちの方へも歩くことができます。

おすすめ撮影はやはり鹿と一緒! 興福寺付近では鹿せんべいの販売がほとんどないので、鹿は逆にのんびりと歩いている場合が多く、まったりと撮影に応じて(?)くれる場合が多いです。更におすすめは月曜、または祝日のすぐ後。日曜・祝日の人の多い時にお腹いっぱい鹿せんべいを食べた鹿たちは、次の日は比較的穏やかに過ごしていますからね。

そして女性には注意が一つ。女性装束のひらひらとした領巾(ひれ/ストール)はその昔、振ると想う相手の魂を招き寄せることができると信じられていました。散歩中は気軽に振らないよう、お気をつけくださいね。

姫・殿となって古都を歩く、優雅な歴史ファンタジー

奈良の天平衣装体験、いかがでしたでしょうか? お気軽・お手軽な天平の姫・殿体験、事前予約が望ましいですが、直接来店でも受け付けてくれます。
奈良旅行を一際思い出深くしてくれる天平衣装体験、ぜひカメラ持参でお立ち寄りくださいね。

営業時間:10:00〜18:30(受付18:00迄)
天平人体験:男性貴族・女性貴族・こども貴族/1,000円
天平人の装束散歩:男性貴族・こども貴族男の子/2,500円 女性貴族・こども貴族女の子/3,000円
定休日:火曜日

住所:〒630-8217 奈良県奈良市橋本町3−1 きらっ都・奈良1階
アクセス:近鉄「近鉄奈良」駅より徒歩4分

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/08/17 訪問

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