更新日:2013/10/11 13:18
写真:もんT
地図を見る大井川鐵道は1976年(昭和51年)に日本で初めて蒸気機関車の動態保存を始めた鉄道です。ローカルな私鉄ではありますが、現在4台の蒸気機関車が動ける状態にあって、ほぼ毎日SL列車が運転されています。
大井川鐵道のSL列車には他の地域と異なるこだわりがあります!
牽引する客車も昔の古い客車を使用しているのです。そのため、沿線の長閑な風景と相まって、戦前・戦中が時代設定のドラマや映画の撮影でよく用いられています。ちなみに「鉄道」ではなく「鐵道」という字を用いているのは「金を失う」というのを嫌ってのことだそうですが、この表記もレトロな感じを醸していますね。
大井川本線の起点はJR東海道本線の金谷駅です。千頭駅までの39.5キロの区間を1日14往復の列車が走りますが、SL列車が走っているのは、新金谷駅から千頭駅までの37.2キロの区間です。
通常、平日は1往復、土曜・休日は2往復のSL列車が運行されていますが、春の桜の時期や秋の紅葉シーズンにはさらに最大3往復まで増発されます。
また、春のSLまつりや秋のSLフェスタといったイベント時には重連運転もあるので、ホームページで事前に情報をキャッチしておきましょう。
SLに乗車するには、金谷駅から新金谷駅まで1駅(2.3キロ)移動します。
乗車には目的地までの乗車券に加えて、SL急行券が必要です。
予約は大井川鐵道ホームページからメールで、あるいは電話で行えます。
○SL急行券 ¥800
写真:もんT
地図を見る「SLにも乗りたい!写真も撮りたい!!」と両方楽しみたい人は、まず千頭方面へ向かうときはSLに乗らず、その前の列車で移動して、走ってくるSLを撮影することに徹しましょう。そして、撮影後に金谷方面へと戻っていくSLに乗車するというプランが良いのではないでしょうか。
千頭方面に向かう列車のほうが上り勾配を走るので、蒸気機関車の力強い走りや激しい息遣いを絵にすることができます。
そこでまずは、もっとも大井川鐵道らしい風景が撮れる川根温泉笹間渡駅へ向かうことをお勧めします。
日中は列車の本数が少ないので、ホームページなどで時刻表をよく確認してから出かけましょう!
○乗車券 金谷→笹間渡 ¥910
金谷から約40分、列車が大井川第一橋梁を渡ると、間もなく川根温泉笹間渡駅です。下車したら線路に沿って、先ほど渡った鉄橋のほうへ向かいましょう。5分ほど歩くだけでたどり着きます。
鉄橋はほぼ南北にかかっていて、東側が大井川の下流になります。東側には温泉施設「川根温泉ふれあいの泉」があります。ここは地元の新鮮な野菜なども販売しています。わさびの根っこなどの人気商品は午前中の早い時間に売切れてしまうので、撮影前にお店をのぞいてみること、お勧めです!
午前中の千頭方面へのSL列車はこの施設の付近から、あるいは河原から撮影すると良いでしょう。かなりスペースがあるので、思い思いに構図を作れます。
SL列車は家山駅を出発後、約5分でこの鉄橋にやって来て、川根温泉笹間渡駅は通過していきます。
2〜3往復運転の日は、まだ撮影チャンスがあります!
午後のSL列車は鉄橋の西側すなわち川の上流側から撮ることをお勧めします。蒸気機関車は真っ黒な被写体なので、太陽光線を利用して少しでも“てからせる”と引き立ちます。
撮影後は「川根温泉ふれあいの泉」でゆっくり温泉に浸れます!
全浴槽かけ流しで、サウナや露天風呂、それにプールもある本格的な施設…。温泉につかりながら、大井川の風景を愛でることができます。
○ 川根温泉ふれあいの泉
温泉営業時間 9:00−21:00(受付は20:30まで)
入浴料 大人¥500 小学生¥300
休館日など、詳しい情報はウェブページ参照。
また併設の宿泊施設もあります。
先の予定を急ぐ人は足湯だけでもつかっていきましょう!
金谷方面に向かう帰りのSL列車は川根温泉笹間渡駅に停車するので、帰りは乗りたい!という方にはとても便利です。
写真:もんT
地図を見る大井川本線沿線のもう一つの特徴的な風景は、何と言ってもお茶畑!
この風景にこだわるなら、川根温泉笹間渡駅から一駅金谷方面へ戻った、抜里駅周辺がお勧めの撮影ポイントです。
とにかく撮影に徹する!という方は、ぜひこちらにも足を運んでみましょう。
直線距離にしたら歩いていけるほど近いのですが、この付近は大井川にかかる橋が鉄道橋のみなので、電車で移動します。
○乗車券 川根温泉笹間渡→抜里 ¥150
抜里駅を下車したら、駅前を左(南)のほうへ折れて、道なりに10分ほど歩きましょう。目の前にお茶畑が広がります。
踏み切りの付近から、新金谷方面へ帰っていくSL列車を思い思いの構図で収められます。
SL以外にも、大井川本線には今では珍しい貴重な電車が走っています。これらも恰好の被写体になるでしょう!
近年では日本各地でSLが復活し、観光列車として運行されていますが、平日も含めほぼ毎日、しかも昔のままのスタイルにこだわってSL列車を運行しているのは、ここ大井川鐵道だけです。
かつて日本全国で見られた鉄道原風景に浸って、しばしのタイムスリップをぜひ体感してください!
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
もんT
鉄道に乗り、美しい風景を撮り、名所旧跡あるいはおいしいものを尋ね歩く旅をご案内します。特に鉄道+徒歩のスタイルにこだわって、だれもが楽しめる小旅行を提案してまいります。鉄道が好きな人、写真撮影が好きな…
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