写真:織笠 なゆき
地図を見るガイドブックなどで紹介されている巾着田の写真は、「林の中に一面曼珠沙華が咲き渡る」という構図のものが多いと思います。約500万本の花が織りなす、深紅の絨毯を敷き詰めたかのような光景は、やはり圧巻!
よく晴れた日には、林の中に木漏れ日による陰影ができます。逆光になる位置からは木々が黒いシルエットに見えたり、木漏れ日がスポットライトのように曼珠沙華の花を照らしたりと、ドラマティックな雰囲気に。逆に曇りの日は、明暗の差がなく同じ色が続くため、一面の花がより“絨毯”らしく見えます。
写真:織笠 なゆき
地図を見る巾着田の雑木林の木々は、あちこちで曼珠沙華をより印象的なものに演出しています。数か所にある「木から生えている曼珠沙華」は、位置が高いですし撮影している人が多いので、わりとすぐに見つけることができるでしょう。
また、古木や切り株が曼珠沙華の中に埋もれていることがあります。写真は朽ちかけた古木。周りを囲む花たちからは、見守るかのような、弔うかのような意思を感じます。ここにはツユクサも文字通り花を添えてくれていました。生と死のハザマ。“彼岸花”の別名を持つ曼珠沙華の、独特な風情に魅了されます。
写真:織笠 なゆき
地図を見る巾着田の赤い曼珠沙華の中には、時折白い曼珠沙華が咲いているのを見つけることができます。仏教で伝えられている天界の花「マンジュシャカ(サンスクリット語の音写)」は純白なので、この白い花のほうが本来の意味での「曼珠沙華」と言えるのかもしれません。赤い曼珠沙華との雰囲気の違いを楽しみましょう。
写真:織笠 なゆき
地図を見る雑木林の中は木漏れ日しか入ってきませんが、林の外側にあたる高麗川の河原には、日の光をいっぱいにあびた曼珠沙華が咲き渡っています。妖しい雰囲気に思われがちな曼珠沙華の、鮮やかで情熱的な表情や、繊細で優しい表情が見えてくるのではないでしょうか。
そもそも、高麗川が増水した折に流れてきた球根が根付いたのが、巾着田の曼珠沙華の始まりと言われています。旅をしてたどり着いた土地に根を張り、数を増やした曼珠沙華…。そんな物語に思いを馳せてみるのもいいですね。
写真:織笠 なゆき
地図を見るあまりにも曼珠沙華だらけで気づかれにくいですが、前述のツユクサなど、巾着田には他にもいろいろな花が咲いています。そんなひっそりと咲く花を見つけたら、曼珠沙華には赤い背景になってもらうという遊び方はいかがでしょう。
写真は「マルバフジバカマ」。秋の七草のうちの一つ「フジバカマ」の仲間です。近くで見ると小さな白い星がたくさんあるように見え、離れて見るとふわふわ雪が積もっているように見えます。曼珠沙華の赤と合わせると、ちょっとおめでたい雰囲気になりますね。
巾着田の曼珠沙華の見頃は、9月の中旬から下旬にかけてです。その年の天候によってピークの時期は変わりますので、公式サイトで開花状況を確認してからお出かけください。
周辺には、野鳥や魚たちに出会える清流・高麗川、コスモス畑や酔芙蓉、曼珠沙華に囲まれたあいあい橋やドレミファ橋など、見どころがいっぱいです!「巾着田曼珠沙華まつり」期間中は飲食店や物産販売店の出店もあり、一日たっぷり満喫することができます。
※2024年の「巾着田曼珠沙華まつり」の開催は9月18日(水)から10月2日(水)の予定です。開花期間中は巾着田曼珠沙華公園が有料となります。(1人500円、中学生以下無料)
巾着田では、曼珠沙華の季節の三脚の利用が禁止されています。マナーを守って、ぜひ曼珠沙華の魅力を堪能してみてくださいね。
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(2024/12/4更新)
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