写真:大宮 つる
地図を見る埼玉県入間郡毛呂山町にある山の一つ「桂木山」の中腹に鎮座する、「桂木観音」。
この“桂木”という地区は、奈良時代の僧・行基(ぎょうき)菩薩が東国行脚をした際に、大和の葛城山に似ているところから“かつらき”と名付けたという言い伝えが残っている歴史のある地。そんな歴史を有する桂木の地にあるのが、桂木観音です。
創建は719(養老3年)年、行基菩薩によって開山されました。ご本堂に納められている観世音(千手観音)は行基菩薩がお作りになったものという伝承があり、県内最古の木造仏像彫刻なんだそうですよ。
なお、桂木観音は桂木山の中腹(標高281メートルの位置)にあるため、桂木観音の駐車場からご本堂に行くにあたっては、傾斜のある山道を少し登っていくことになります。
写真:大宮 つる
地図を見る山道を登ると私たちを出迎えてくれるのが、山寺といった雰囲気を醸し出している「仁王門」です。門には小柄な木彫りの仁王像が2体鎮座しています。こちらの仁王像は、かの有名な恵心僧都(えしんそうず/源信)作とのこと。恵心僧都は平安時代中期の僧で、“日本浄土教の祖”と言われています。『往生要集(985年)』の著者としても広く知られた方です。
千年以上の歴史のある貴重な仁王像なので、じっくりと眺めたり、カメラに収めたりしてみましょう。足元あたりから撮影できます。
写真:大宮 つる
地図を見る仁王門をくぐり、目に飛び込んでくるのが、朱色のご本堂。きらびやかな華やかさはなく、“侘び寂び”を感じさせる佇まいです。
写真:大宮 つる
地図を見るこちらのご本堂に、行基作の観世音(千手観音)が安置されています。伝承によれば、行基作の由緒高い観世音であったことから、その評判は遠方まで広がり、そのご利益を受けようと参詣者が日増しに増えていったとか……。
現在、境内は無人。残念ながら千手観音を直接見ることはできませんが、手を合わせ、そのご利益にあずかることにしましょう。
写真:大宮 つる
地図を見る桂木観音の山道を下ったところにあるのが、「桂木観音展望台」です。こちらは、2011年に整備されてできた毛呂山の新名所。海抜300メートルの地ということから、大変見晴らしが良く、関東平野を一望することができます。
晴れて雲のない日、空気が乾燥した冬の日には「東京スカイツリー」が眺められることも……! 新宿、さいたま新都心の高層ビル群なども望めますよ。12月上旬頃には、朝日とスカイツリーが重なる絶景ビューが見られます。
写真:大宮 つる
地図を見る桂木観音から車で8分ほどの距離にある、「おたか本店」。ゆずの里・毛呂山に遊びに来たら、ランチで利用されてみてはいかがでしょうか? こちらのお店では、全国で唯一の柚子入り麺“ゆずうどん”(製法特許)が食べられます! その物珍しさ・話題性から、テレビやラジオなどのメディアによく取り上げられている一品です。
うどんをご覧ください。柚子が練り込まれているだけあって、通常のうどんより黄色く見えませんか? 単純に色が黄色いだけでなく、うどんを口に入れると、ふんわりゆずの香り・風味が感じられるのが大きな特徴となっています。ほかでは食べられないオンリーワンの“ゆずうどん”を味わってみてくださいね。なお、本店のほか「おたか 鶴ヶ島店」でもゆずうどんを頂けます。
以上、ゆずの里・毛呂山町にある「桂木観音」を中心に観光のポイントをご紹介しましたが、いかがでしたか?
毛呂山町の桂木地区は古来より仏教文化が花開いた“奥武蔵の聖地”でした。高名な僧である行基や恵心がこの地に仏像を残していることからも、桂木という地が古くから神聖視されていたことが伺い知れますね。
なお、毛呂山町にはご本殿が国の重要文化財に指定されている「出雲伊波比(いずもいわい)神社」、周辺地域に人気のパワースポット「黒山三滝」「龍穏(りゅうおん)寺」もあります。こういった場所にもあわせて訪れてみてはいかがでしょうか?
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(2025/1/15更新)
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