写真:野口 まさゆき
地図を見る国道117号から国道407号に分岐すると一気に山間地域に入っていきます。分岐点にある津南町役場から車で約30分走ると「結東(けっとう)」という集落に着きます。
石垣の棚田は国道から農道を歩いて登っていくと10分くらい、河岸段丘の傾斜地に田んぼが広がります。明治時代から100年以上守られてきた石垣は、今でも大切に手入れをされています。しかし農家さんの話では、石垣の雑草取りは機械が使えなくて大変な作業だとか。
緑美しい棚田の風景と対照的に、山側の崖は苗場山の噴火による柱状節理の景観が迫ってきます!大自然の中で必死に頑張る人間の営みが、なにか心打たれてしまいます。
写真:野口 まさゆき
地図を見る平成4年に廃校になった「結東小学校」をリニューアルしたのが「かたくりの宿」です。明治17年に開校してから108年間、地元の子供たちが育ち、巣立っていった学校です。
集落の人々の熱意で体験交流施設として再生され、平成21年には「大地の芸術祭」のアート作品の舞台ともなり、NPO法人の若いスタッフにより運営されています。過去の記憶を思い起こさせるような木造の美しい建物と緑鮮やかなグラウンドが、背景の森にとてもマッチしていますね。
宿は和室が7部屋とこぢんまりとしていますが、教室、グラウンド、体育館、校長室などをうまく活用しています。誰もが懐かしい小学校時代を思い浮かべながら、山と森に囲まれた宿で過ごすのは楽しいですよ。
写真:野口 まさゆき
地図を見る小学校の昇降口が宿の入り口です。フロントロビーには、当時の教室で使われていた小さな机と椅子が置いてあります。思わず座ってみたくなりますよ。
ロビーの奥の建物が体育館で宿泊者は自由に使えます。バスケットボール、バレーボール、卓球、バドミントンなどなど。外のグラウンドにはサッカーゴールもありますよ。友人同士のグループでも、家族連れでも、美味しい空気を吸いながらスポーツで楽しみましょう。
汗をかいたらお風呂ですね。ここは結東温泉という古くからの温泉が湧いてます。浴室はなんと旧校長室!大きくはないですが露天風呂もありますよ!
写真:野口 まさゆき
地図を見る近くの山からとれる山菜やキノコ、湧水と肥沃な土地からは美味しいお米と野菜が育ちます。そんな地元の新鮮な食材で手作りの、からだにもやさしい食事をいただきます。前菜、蒸し物、酢物、揚げ物、主菜、そしてご飯と味噌汁。さらにデザートも出てきますよ!
サービスしてくれるスタッフの方々との会話もまた楽しいです。この地の魅力やお仕事への熱い思いが伝わってきます。この食堂は旧音楽室と理科室だそうです。
写真:野口 まさゆき
地図を見る信濃川支流の中津川の渓谷に新潟の橋50選、「見倉橋」があります。宿からは歩いて10分くらいで丁度よい朝の散歩コースです。
この橋は今でも結東集落と対岸の見倉集落を結ぶ生活動線で、映画のロケ地にもなった橋です。とはいえ、なんと木製の吊り橋!長さ約20m、川面からの高さ約10m。エメラルドグリーンの水面が美しく、スリル感に負けずに渓谷美を味わってくださいね。
対岸の見倉集落は日本の原風景ともいえる秋山郷らしい里山で、春の5月上旬から中旬にはカタクリの群落が見事です。ぜひ、訪れてみてください。
かたくりの宿から国道407号線をさらに進むと、そこは長野県栄村。日本の秘境百選の秋山郷らしい素朴な風景に出会います。日本有数の豪雪地帯ですが独特な生活様式や文化が今も息づき、また手つかずの自然がいっぱいの美しい里山です。秘湯も多数ありますよ。ぐるっとひと回りしてから温泉で疲れを癒すのはいかがでしょうか。
春は新緑、夏は涼しい渓谷美、秋は紅葉、冬は雪化粧の里。四季を通して美しい秋山郷。かたくりの宿を拠点に、秘境の里山を思う存分満喫してみましょう!
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(2024/12/10更新)
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