写真:Hiroko Oji
地図を見る世界遺産のフランス第2の町「リヨン(Lyon)」を見下ろすフルヴィエール(Fourviere)の丘の上に聳えるのは、「ノートルダム・ド・フルヴィエール・バジリカ聖堂」。市内のどこからでも見える、リヨンのシンボルともいえる建物です。このシンボルの名前は時として、省略して「ノートルダム大聖堂」、または、「フルヴィエール大聖堂」という名称でも呼ばれることがあります。1872年から1896年にかけて建設されたバシリカ式教会堂で、列柱によって身廊と側廊に分けられる建て方の教会です。
写真:Hiroko Oji
地図を見る正面の真っ白なファサードは、立派な柱頭装飾の施されたグレーの柱で支えられています。壁面のレースのように繊細な彫刻装飾が美しく、左右に2本の塔が設置される均整の取れた姿は見惚れるばかり。
この正面に設置されている入り口は、左右から上階へと導く階段で上ると聖堂内へ、ライオン像の下にある中央階段を下りると、ひんやりとした地下のクリプタ(納骨堂)へと導いてくれます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る入り口左右の階段を上がって聖堂内に入ると、煌びやかなビザンチン建築の世界が広がり、モザイク装飾画が一面を埋め尽くしています。
素晴らしい柱頭装飾の上に聖人たちの彫像を乗せた列柱が身廊と側廊を隔て、一番奥に控える主祭壇には金ぴかの聖母子像が設置されています。周囲を囲む壁や天井も金色のモザイク画装飾で覆われ、煌びやかそのもの!色鮮やかなステンドグラスでさえも、目立たなくさせるほどです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る地下にはクリプタがあり、少し小さめの規模ですが、天井と壁を埋め尽くす、金色を使った鮮やかなモザイク画とレースのような装飾彫刻の美しさは、上階の聖堂内と比べても引けをとりません。奥に設置されているピエタ像も、心に沁みるような雰囲気に包まれています。丘の斜面に建つ聖堂ですので、地下と言っても窓から自然光が入り込み、内部を優しく照らしています。
クリプタから建物内の階段を使って上階の聖堂内に移動することもできます。この通路には天使がひざまづく十字架があり、また、茶色の衣を纏い、金の杖を持った聖人が人々を導く姿を描いたモザイク画が壁を覆っていて、目を惹きます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る大聖堂自体が見応えあり!なのですが、何より見逃せないのは、この丘の上からの眺望です。
聖堂には260段の階段を使って上れる塔があり、そのてっぺんは展望台になっています。ここからは、遮るものなく見渡せるリヨン市内の眺めが広がっています。足元には旧市街と大きく湾曲するソーヌ川、次にベルクール広場やオペラ座のある新市街、その向こうにローヌ川、さらに、パール・デュー地区と続き、だんだんと近代的な町並みになって行く様子が見てとれます。
聖堂の入り口とは反対側に回り込むと、お城にも見える外観の中央には、青い天使の像、その西には金色に輝く聖母マリアの像が立っているのが見られます。すぐ横の展望所となるテラスからも、素晴らしいリヨン市内が一望の下です。
フルヴィエールの丘へは、旧市街の中の迷路のような石畳と石段を伝って上って行くことができますが、ソーヌ川沿いのサン・ジャン大司教教会近くの狭い石畳の路地から、ほんの数分で丘の上まで運び上げてくれるケーブルカーが出ています。
頂上駅について駅を出たら、目の前にデンと聳えるのが「ノートルダム・ド・フルヴィエール・バジリカ聖堂」。隣には、フルヴィエール美術館があり、そのまま下りの坂道を下って行くと、丘の中腹にはガロ・ロマン文化博物館や紀元前43年建造のローマ劇場もありますので、お時間があればぜひ、立ち寄ってみて下さいね。
この記事を書いたナビゲーター
Hiroko Oji
旅の計画を練り、現地でその土地ならではの経験を楽しみ、帰ってきたら写真の整理をして旅行記や記事を書くと、一つの旅で3〜4回楽しんでいます。アメリカで大自然の偉大さに圧倒され、人生観が大きく変わりました…
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(2025/1/22更新)
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