写真:東郷 カオル
地図を見る水の都と称されるほど、河川に恵まれた大阪。それを表すように、水や川にまつわる地名が多いのも大阪の特徴の一つでもあります。
大阪観光で「川」といえば「道頓堀」を思い浮かべる方が多いと思いますが、今回ご紹介するクルーズは、地下鉄天満橋駅近くにある「八軒家浜」を拠点としています。その名前の由来は、古くから京都・伏見と大阪を結ぶ三十石船の発着場で、江戸時代に八軒の船宿があったからと言われています。また、京都から船に乗り、「八軒家浜」を経由して熊野詣をしたことから、熊野街道への起点としても知られており、大阪では大変歴史のある場所なのです。
今は市民の憩いの場、観光客向け水上バスツアーの発着場所として賑わっています。豊かな水辺の恵みで、かもめたちも丸々と太っていますが、実は近くのお店で売られているポテトフライでメタボ気味なのです^^
どうです、この水面ギリギリ感! 他の観光船とは一線を画するフォルムをしています。それもそのはず、この舟はもともと大阪の観光船として造られたわけではありません。
船長が、できるだけ船上が自由な空間になるような幅広の船を各地で探し求め、熊本天草でようやく出会えた船なのです。
それを住宅や店舗などを手がける建築家にデザインを依頼し、大阪の川の環境に合わせて作られたとのこと。
それで実際に乗ってみると、まずはやはり水面との近さに驚きます。特に夏場は陸地よりも断然涼しく感じ気分は最高。それに屋根もないので、開放感もバツグンと言うことなしです。
八軒家浜からは、他にも何隻かの観光船が発着しており遠方からの観光客が多く利用しているのですが、この「御舟かもめ」だけは、地元大阪人だらけ。その理由は、とにかく目立つから! 大阪人が気にいるのも納得です。
大阪人はこの「御舟かもめ」を貸切予約をして、仲間内で鍋パーティーやたこやきパーティーをしながら大阪の中心部を「人目を気にしながら」ではなく「みんなの注目を浴びながら」クルーズするのです。目立つことが大好きな大阪人にはピッタリの使い方だと思いませんか^^
川から楽しそうな声のする舟が近づいてきたら、それは「御舟かもめ」に間違いありません!
何やら不思議なこの光景。何をしているのかと言いますと、これは「船上茶会」というもので、大阪城に近いオフィスビル群を眺めながら大川を遡っていきます。折り返して中之島公会堂のそばも通り、大阪の歴史ある建築物を眺めながらお茶をいただくという贅沢なもの。お点前をされているのは同じく大阪でショップを経営されている方で、ショップと御舟かもめとのコラボイベントなのです。
御舟かもめでは、こういったイベントの他に、朝ごはんクルーズやカフェクルーズ、バークルーズ、うたたねクルーズ、そして貸切クルーズなど、いろいろとニーズに合わせたクルーズを展開されています。小さな舟だからこそできる、小回りの利くサービスが充実しています。
水の都大阪には数多くの観光船が行き来していますが、こんな楽しい舟は他にはありません!少人数で乗船しても、すぐに他のお客さんと打ち解けて、一体感が生まれます。心に残る旅になること間違いなしです!
秋からの御舟かもめには「炬燵(こたつ)」が登場します。陸地は暖かくても、水上の風が少し肌寒く感じる頃、デッキに出された炬燵に入って皆でほっこり^^
大阪人にも観光客にも超オススメのクルーズです。
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(2024/3/29更新)
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