知る人ぞ知る名水の街。水がつくり出す小樽の景観美を巡る!

知る人ぞ知る名水の街。水がつくり出す小樽の景観美を巡る!

更新日:2018/06/29 18:09

小樽運河に代表される、歴史的建造物が残るノスタルジックな街並み。これを目的に多くの人が訪れる小樽市は、実は知る人ぞ知る名水の街でもあります。街中で水道水が販売されるほど美味しい水の源「朝里ダム」や、階段状の水路が美しい「奥沢水源地」、小樽運河にひっそり残された「ふれあいの泉」など、水にまつわる美景や観光スポットが市内のあちらこちらに存在します。今回は水をテーマに、小樽市の見所をご紹介します。

小樽の温泉地「朝里川温泉」近くの美景スポット!「朝里ダム」

小樽の温泉地「朝里川温泉」近くの美景スポット!「朝里ダム」
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最初にご紹介するのが、北海道小樽市の温泉地「朝里川温泉」のすぐ近くにある「朝里ダム」です。

朝里ダムは、小樽市から北海道道1号線を、札幌の奥座敷と呼ばれる「定山渓温泉」方面に向かう途中にあります。春から秋にかけてのドライブでは、小樽市から定山渓温泉まで北海道道1号線を通るルートが、移動時間的にも景観的にもおススメなのですが、この朝里ダムは休憩に立ち寄りたいビュースポットの一つです。

小樽の温泉地「朝里川温泉」近くの美景スポット!「朝里ダム」
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朝里ダムの堤の高さは約75メートル、横幅は約400メートル。堤の袂には公園が整備されていて、堂々とそびえ立つ堤を見上げることができます。

小樽の温泉地「朝里川温泉」近くの美景スポット!「朝里ダム」
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横幅400メートルの堤は徒歩で渡ることも可能です。堤の近くには朝里ダム管理所があり、駐車スペースも用意されています。休憩がてら車から降りて散策すれば、ダムの水の上を吹き抜ける爽やかな風が頬を撫で、爽快な気分になりますよ!

「朝里ダム」を訪問したら堤を歩いて渡ってみよう!

「朝里ダム」を訪問したら堤を歩いて渡ってみよう!
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堤の上から小樽市街方面を眺めると、ぐるりと一周する巨大なループ橋を正面から見ることができます。このループ橋だけでも十分見応えがありますが、天気の良い日には橋の向こう側にも注目してみてください。山々の間から海が臨め、山の緑と海の青のコントラストが何とも美しい景色を作り出します。

小樽市は、函館市と同様に“坂の街”としても知られていますが、この朝里ダムまでの道のりもかなりの傾斜を登ってくることになります。山間に造られることが多いダムからは、海が見えることがほとんどありません。しかし、小樽市特有の急勾配と朝里ダムの立地により、海が見える珍しいダムなのです。

「朝里ダム」を訪問したら堤を歩いて渡ってみよう!
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訪問時にタイミングが良ければ、写真のような放水の場面に遭遇できるかもしれません。堤の上から見下ろすと、放水の轟音と豪快に流れ落ちる水に、改めて自分のいる高さが認識でき、つい足がすくんでしまいます。

「朝里ダム記念館」でダム情報とダムカードを手に入れよう!

「朝里ダム記念館」でダム情報とダムカードを手に入れよう!
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堤のある朝里ダム管理棟から1分ほど車を走らせた場所には、ダム記念館もありますので、ぜひ立ち寄ってみましょう。

「朝里ダム記念館」でダム情報とダムカードを手に入れよう!
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朝里ダム記念館では、朝里ダムの役割や沿革などのダム関連の展示物がある他、小樽市の水に関する情報や歴史を知ることができます。

※開館は4月下旬から11月上旬まで

「朝里ダム記念館」でダム情報とダムカードを手に入れよう!
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朝里ダムを訪れたら、訪問の記念にダムカードを手に入れてみてはいかがでしょうか。ダムカードの配布は、土日祝日はダム記念館、平日は朝里ダム管理棟で行われています。時間帯や季節によって配布場所が変更になるので、ダムカードを集めている人は注意してくださいね。

<朝里ダムの基本情報>
住所:小樽市朝里川温泉2-580
電話番号:0134- 52-0241
アクセス:小樽駅から車で30分(北海道道1号線沿い)

階段式の水路が美しい「奥沢水源地」と「田中酒造」

階段式の水路が美しい「奥沢水源地」と「田中酒造」
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さて、朝里ダムの次にご紹介したいのが、奥沢水源地の階段式溢流路(いつりゅうろ)です。特徴的な10段の階段は、本来、水の勢いを和らげるためになされた工夫でした。しかし、階段状の水路を水が軽快に流れ落ちる様は大変美しい光景をつくりだしています。小樽市民の間ではこの景観美を「水すだれ」と呼び、地元企業のテレビコマーシャルにも使用されています。

※開放期間は例年4月下旬から9月上旬までですが、その年によって微妙に変更になるので訪問前に必ず確認するようにしてください。

<奥沢水源地の基本情報>
住所:小樽市天神2丁目19番
電話番号:0134-32-4111
アクセス:バス停「天神町」から徒歩約15分(約1キロメートル)

階段式の水路が美しい「奥沢水源地」と「田中酒造」
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奥沢水源地から流れ出た水は、勝納川を通り海へと流れていきます。小樽市の水は大変綺麗で、かつては船乗りたちの間で「東の小樽、西の神戸」と呼ばれたほど。そのため、勝納川周辺には多くの酒蔵がありました。

しかし、時代の流れとともに酒蔵も一つ、また一つと姿を消し、現在も営業している酒蔵は田中酒造のみとなってしまいました。

田中酒造の建物は市内に二店舗ありますが、どちらも小樽市の歴史的建造物に登録されていて、お酒に興味がないという方も一見の価値があります。オーソドックスな日本酒だけではなく「おたる酒まんじゅう」や「亀甲蔵せんべい」など子供さんやお酒の苦手な方でも食べられる商品もあり、お土産におススメです。

<基本情報>
住所:北海道小樽市信香町2番2号
電話番号:0134-21-2390
アクセス:JR南小樽駅から徒歩約5分

小樽運河に残るかつての市民生活の証「ふれあいの泉」

小樽運河に残るかつての市民生活の証「ふれあいの泉」
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最後にご紹介するのは、かつての小樽市民の生活を感じることができる史跡です。小樽市の観光スポットとして定番の小樽運河。実は、ここに小樽市の水の歴史を感じるものが残されています。

小樽運河に残るかつての市民生活の証「ふれあいの泉」
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多くの観光客の方が記念撮影をする浅草橋にある小樽観光案内所。小樽市観光に来たら必ず訪れる場所だと思いますが、案内所の隣にはほとんどの人が素通りしてしまうほどひっそりと設置されているのが「ふれあいの泉」です。

小樽運河に残るかつての市民生活の証「ふれあいの泉」
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「ふれあいの泉」はただの水飲み場ではありません。かつて小樽市では市内のあちらこちらに共同で使う共用栓があり、共同の水道として使われていました。水道設備が整った現在では使われることはなくなり、市内でも共用栓が残されているのはこの場所だけ。昔の小樽市の日常を垣間見れる貴重な史跡です。

もちろん、ここから出る水は飲むこともできますよ。小樽市の美味しいお水は水道水にもかかわらず街中で販売されているほど!観光の際はぜひ飲んでみてください。

<基本情報>
住所:北海道小樽市港町5(小樽運河)
電話番号:0134-23-7740
アクセス:JR小樽駅から徒歩15分

水にまつわる名所を巡って小樽市の魅力を再発見しよう!

北海道屈指の観光地である小樽市。見所が豊富にあるためか、北海道の中でも都市部に属するこの街が「名水の街」であることは意外と知られていません。しかし、日本酒や蒲鉾など水が品質の肝となる商品が小樽市の特産物となっていることからもわかるように、美味しい水も小樽市の魅力の一つです。

「朝里ダム」や「奥沢水源地」では自然と人間が作り出した絶景、「田中酒造」ではお土産選び、そして小樽運河にある「ふれあいの泉」では小樽市民の歴史を楽しんでみてください。小樽市には何度も訪れたことがあるという人でも、新たな魅力を発見できるかもしれませんよ。

2018年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/01 訪問

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