「世界で最も美しい海峡」とも言われるルメール海峡(Lemaire Channel)は、南極半島西岸、グレアム海岸北端とブース島との間に位置する南極クルーズのハイライトの一つ。
海峡は約11km、幅は約1600mから狭いところで450m、水深は平均約400m。垂直にそびえ立つ崖や氷河は迫力満点の絶景スポット。静まり返った海面には氷河が反射し、まるで鏡のよう。海と空が繋がってしまったような不思議な空間で、1秒でも多く見ていたい! そんな気持ちにさせられる、言葉にできないほどの美しい景色なんです!
氷山とは、氷河または棚氷から海に流れ出た大きな氷塊の事で、世界でも特に南極に多く存在しています。ただ20世紀以降、地球温暖化などの影響で氷河の崩落がおき、氷山が増加傾向にあるといわれており、“氷山の一角”と言うことわざがある様に、海面から出ているのはたった10%で90%は水面下。近づきすぎるのは危険な存在です。
そんな氷山がたくさん見られるスポットは、プレノー湾にある“氷山の墓場”と呼ばれているところ。ゾディアック(ゴムボート)に乗って見て周ります。氷山は海に浮かんでいるので、波や風による浸食で、表情豊かに変形しているので見ていて飽きません。バランスを保てなくなった氷山は、時として、崩れ落ちるようにひっくり返るときもあり、その瞬間を間近で見れるかも!?
南極でクジラが良く出没する場所として有名なウイルミナ湾を始め、いろいろな場所でクジラを見るチャンスはあります。
南極には約15種類のクジラが生息しており、特にザトウクジラやシャチは遭遇する確率が高く、乗務員曰くザトウクジラはお茶目でフレンドリーなので、運が良いときは船に近づいてきてブリーチングなどのパフォーマンスを披露してくれるとか。また、数頭のザトウクジラが「バブルネットフィーディング」と言う泡を吹きだしながら、餌である魚の周りを、円を描くように取り囲み捕獲する様子は、ぜひとも見てみたいものですね。大自然の中でワイルドライフを体感できるのは体がしびれることでしょう。
動物園や水族館でよく見かける親しみ深いペンギン。南極半島には様々なペンギンが生息しているので、自然界での生き抜く様を体感して下さい。
クルーズ船が寄港する主要上陸地でよく見かけるのが、アデリーやジェンツーペンギン。また、寄港する島によっては生息するペンギンの種類が変わってくるので、自分の見たいペンギンがいる島や時期を事前にチェックしておくのもポイントです。
クルーズ船で行くのは、南極の夏の時期でちょうどアデリーやジェンツーペンギンの繁殖時期。場所によっては1月から3月に、小さなペンギンが誕生した家族の姿を見ることができ、ほのぼのとした雰囲気を醸し出しています。
繁殖が一段落すると羽の抜け変え(換羽)をする時期で、古い羽根の下から新しい羽根が生えてくるため、ボサボサのペンギンや斑模様のように毛が生え変わっているペンギンを見るのも、とても面白いです。この時期、ペンギンたちは保温と防水効果のある羽がうまく機能しないため、海に潜れず絶食状態でいるため痩せていくとのこと。ペンギンの天敵は、トウゾクカモメ等の鳥類やヒョウアザラシ、シャチなどで、日々危険と隣り合わせになりながら生き抜いています。ペンギンたちが仲間と協力しながら身を守る様子など、自然界と戦っている様子は感動そのもの!
南極観光は、南半球が夏の11月から3月まで。世界最南端の都市アルゼンチンのウシュアイアから、クルーズ船で周遊するのが今の主流だが、チリのプンタ・アレーナスから飛行機でキングジョージ島などを中心とした島に行くことも可能です。
ウシュアイアからのクルーズ船だと往復約4日間。“絶叫する60度”とも言われる荒れる海、ドレーク海峡を渡っていきます。世界で最も荒れる海を経験してみるのも人生で忘れられない思い出になるでしょう。クルーズ船はホテルのような設備が完備されていてとても居心地が良い。ゾディアック(ゴムボート)に乗って上陸する以外は、雄大な景色をクルーズ船から見られるので安心。上陸するときは、パルカ(防水性の防寒着)を着ますが、中に着る服は薄手の服を重ね着するのがお勧めです。
上陸するのは天候の良い日。気温は5度〜10度位あり、起伏のある氷上を散策すると汗ばんできます。しかし、上陸中に天候が急変し吹雪いてくる時もあるので、重ね着をしておくと万全でしょう。
今まで考えたことも見たこともない自然界でのありさまをふんだんに感じられるチャンス。
動物たちが厳しい世界で生き抜く様や自然の雄大さをぜひ体感しに行ってみて下さい。
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(2024/4/19更新)
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