登別温泉から車で10分。洞爺湖方面へと続く県道2号沿いにカルルス温泉はあります。1886年に入植地の調査を行っていた役人によって発見されたこの温泉は、当時世界的に有名な温泉地だったチェコの「カルルスバード」と近い泉質であったため、その名を取ってカルルス温泉と名付けられました。
日露戦争時には療養地として栄え、1957年には日本で12カ所目、北海道では最初の国民保養温泉地に指定されました。長年に渡って自然豊かな湯治場としてその役割を果たしています。
現在は5件ほどの旅館やホテルが営業しており、登別が大衆型温泉地である一方、こちらは療養型温泉地の色合いが強くなっています。温泉以外何もありませんが、静かな雰囲気が好きな方はこちらが断然おすすめです。
鈴木旅館は1899年に建てられたカルルス温泉最初の宿「寿館」が前身となっています。つまりカルルス最古の宿なんです。一部の屋根や玄関の位置などは当時のままとなっています。
建物内はきれいにリニューアルしており、とても落ち着いた雰囲気となっています。宿泊料金の安さも大きな魅力であり、一泊二食付きでなんと5000円台で泊まることができます。
日帰り入浴も可能で、大人一人500円で手軽に温泉だけ楽しむこともできます。13時から20時までの受付です。
では早速温泉へ。鈴木旅館には男女別の大浴場があり、そのどちらもたいへん雰囲気が素晴らしいものになっています。各浴槽ごとで湧水の加水量が異なっており、それに応じて湯温も調節されています。
浴室の一番奥には源泉が滝状に掛け流されている湯船があります。石積みになっているのがまた風情があっていいです。湯温は40℃とぬるめなので、じっくりと身体の芯まで温まることができます。
さらに鈴木旅館には床で寝ころんでくつろぐために、一人用の木枕も用意されています。いわゆる「トド寝」を体験できる宿なんです。木枕まである宿は滅多にありませんのでぜひお試しあれ!
さてカルルス温泉と聞くと多くの人がバスクリン入浴剤でお馴染みの「乳白色」をイメージすると思います。しかし実際のカルルス温泉は無色透明のお湯なんです!そして入浴剤のイメージであるような硫黄の香りも全くありません。
カルルスの湯の泉質はシンプルな単純温泉ですがナトリウムやカルシウムを多く含み、サラサラした肌触りとなっています。身体によく染み渡り、その効能の高さがびしびし伝わってきます。
一番小さな浴槽は玉の湯と名付けられ、加水なしの源泉100%となっています。つまり真のカルルス温泉を味わえる場所なのです。2〜3人が入れるほどの大きさなので、いつも入浴客で賑わっています。
カルルス温泉の本当の姿は無色透明です。お隣の登別温泉では入浴剤のような乳白色の湯に入ることができます。ぜひカルルス温泉と併せて入浴してみてください!
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(2025/2/11更新)
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