写真:森 のこ
地図を見る卯子酉様の創建は江戸時代。遠野の商人であった港屋平兵衛という人物が、岩手県普代村に鎮座する鵜鳥(うのとり)神社の分霊を勧請し創建したと伝えられています。
境内の左手奥には、小さな池があります。もともとはこの地に大きな淵があり、今も残る池は、当時の淵のあとだそう。その淵の主に願をかけると不思議と男女の縁が結ばれた、という話が『遠野物語拾遺』三十五話で紹介されており、昔から縁結びの神様として、地元の人から慕われてきた神社であることが分かります。
写真:森 のこ
地図を見るこぢんまりした境内なので、鳥居をくぐればすぐに、境内の木々の間を渡したロープや木の枝に、真っ赤な布がぎっしりと結びつけられた様子が目に入ります。境内の木々はもちろん、社自体も木目がそのままの、自然になじむ造りなので、垂れ下がる布の赤色だけが際立っており、どこか神秘的にも感じる光景です。
写真:森 のこ
地図を見るそこかしこに結びつけられた赤い布に近づいて見ると、布の1枚1枚それぞれに、ペンで願い事が書かれているのがわかります。これがこの卯子酉様での祈願の方法。願いを書くための赤い布は、1枚100円で無人販売されており、自由に使えるペンも置いてあるので、利用して願いをしたためましょう。
写真:森 のこ
地図を見る願い事を書いたら木の枝やロープに結びつけるのですが、そのやり方が重要。左手だけで結びつけることができれば、赤い布に書いた願いが叶うと言われているのです。
やってみると意外と大変で、思わず右手を使いそうになりますが、願いが叶わなくなってしまうのでくれぐれも使うことのないように!結びつけやすいポイントを探して、ぜひ左手での片手結びにチャレンジしてくださいね。
写真:森 のこ
地図を見る卯子酉様は、遠野駅から約2km、県道238号・釜石街道沿いに位置しています。少しだけ奥まった場所にあるので、道路からは見つけにくいかもしれません。
分かりやすい目印は、写真の「さわやかトイレ」という公衆トイレの看板。車で訪れた方は、この公衆トイレの設置された駐車場に車を止めて参拝しましょう。卯子酉様は駐車場のすぐ横です。
卯子酉様の近くには、かつて遠野を旅立つ人が旅の安全を祈願したという「愛宕神社」や、凶作で餓死した人々を供養するために僧侶が石に彫った仏の像が並ぶ「五百羅漢」、子宝や腰痛改善にご利益があるといわれる「程洞コンセイサマ」といった見どころもあります。
ただし、いずれも傾斜のきつい山道や急な石段を通る必要があるため、訪れる際は足元にご注意ください。
他の神社とはちょっと違う祈願の仕方が特徴の卯子酉様。赤い布に書く願いも、より具体的であるほうが叶いやすいとされているので、思いを寄せる人がいる方などに、特におすすめです。
あなたの恋の願いを叶えに、ぜひ遠野まで足を運んでみてください。
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この記事を書いたナビゲーター
森 のこ
おいしい食べ物ときれいな景色を求めて、おもに国内を思いつくままに旅しています。気づけば旅した地域は41都道府県(まだ行けていないのは富山・福井・鳥取・徳島・高知・鹿児島の6県です)。数々の旅を通して、…
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