写真:赤木 リン
地図を見る千葉県松戸市千駄堀にある「松戸市立博物館」は、50.5ヘクタール(東京ドーム11個分)という広大な敷地を持つ公園「21世紀の森と広場」内に位置する市営博物館です。
縄文時代から現代までの松戸市の歩みを学べる「総合展示」、松戸市の歴史にとって重要な4つのテーマを展示する「主題展示」、縄文時代の竪穴式住居を復元した「野外展示」などに分かれ、他にも企画展示やミニ展示など充実の展示内容。ここに来れば成り立ちから現代に至るまで、松戸市のすべてを知ることができます。
2階の「総合展示」では松戸市で発掘された石器や道具などが展示、ジオラマで当時の生活の様子も忠実に再現されています。中でも写真の、河原塚1号墳の復元展示はなかなかのリアルさ!貝塚の上に築かれていた古墳で、盛り土にも貝塚の土が使われていたことから、カルシウムの影響により良い保存状態で発掘されたのだとか。
写真:赤木 リン
地図を見る古代、中世、近世と、時代順に並べられた展示を観ながら進むと、博物館らしからぬ建物が一番奥に見えてきます。展示にしては大きい建物、一体何なのでしょうか?
展示正面にある看板には、「常盤平(ときわだいら)団地案内図」の表記。
そうここは、松戸市立博物館が松戸のあゆみのゴールとして設定した「常盤平団地」の展示なのです。団地の展示であれば一部屋くらいの再現で良さそうなものを、松戸市立博物館は本気です。外観からがっつり再現してしまっているのです。
写真:赤木 リン
地図を見る日本の高度経済成長期であった昭和30年代。東京都心で働く人の住宅不足を解消するため、新京成線の開通などで都心へのアクセスが便利になった松戸市に大規模な団地が建設されることに。それが「常盤平団地」で、昭和35年から入居が開始されました。
農村が広がる松戸市が現代のような住宅都市に変わる先駆けとなったという点で、松戸市の昭和の歴史を代表する展示となったのですね。
間取りは2DKで、ダイニングキッチン、リビング、和室、お風呂と水洗トイレまで全てリアルに作られており、当時の家電や家具を配置する徹底ぶり。玄関から階段、さらにダストシュートまで、外部もしっかり再現されています。
ちなみに再現されているのはサラリーマン家庭の昭和37年頃の暮らしで、当時は最新の住宅として「団地族」という言葉が流行するほどあこがれの的だったんですよ。
写真:赤木 リン
地図を見る千葉県は梨の生産量1位として知られていますが、二十世紀梨が生まれたのは松戸市、ということはご存知でしょうか?明治21(1888)年に松戸覚之介によって発見、全国に苗木が普及し、長十郎梨ととともに二大品種と言われるようになりました。
残念ながら天然記念物に指定されていた原樹は第二次世界大戦の空襲で焼け、昭和22(1947)年に枯れてしまいましたが、2階「主題展示」ではその一部(写真手前のガラスケース)を展示。原樹の後ろにある木は、鳥取県から贈られた二十世紀梨の親木です。
写真:赤木 リン
地図を見る1階には喫茶コーナーや歴史に関する本が読める閲覧コーナーなどがありますが、お子さん連れの方はぜひプレイルームへ立ち寄ってみてください。こちらではアンギン編みという、縄文時代の編み物を体験できます。
ただし短時間の体験でも小1からとなっているので、家族が体験している間、未就学のお子さんは塗り絵で遊ばせてもらいましょう!博物館オリジナルキャラクター“じょうちゃん・もんちゃん”や“常盤平団地”など、数種類のオリジナルイラストの中から1つ選ベますよ。
そしてうれしいのが、プレイルームは観覧料なしで入場できること。体験内容によっては別途料金が必要な場合がありますので、詳しくは公式サイトにてご確認ください。
博物館を見た後は、「21世紀の森と広場」で遊ぶのがおすすめ。緑いっぱいの公園で、四季折々の植物が楽しめます。自然豊かなので昆虫の観察にもピッタリ。夏は水遊びやバーベキューなども人気です。季節ごとに様々なイベントも開催されているので、観光の前にチェックするのをお忘れなく。
歴史について学んで、自然でたっぷり遊んで、松戸市を1日たっぷり楽しんでくださいね!
この記事を書いたナビゲーター
赤木 リン
電車好きで魚好きの娘と、夢はでっかく全国の水族館制覇。旅のモットーは「行ってみようやってみよう!」子供と一緒に楽しめるスポットを中心にご紹介していきたいと思います。
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索