岐阜・羽島の愛され仏「佐吉大仏」は触ってよし!入ってよし!?

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岐阜・羽島の愛され仏「佐吉大仏」は触ってよし!入ってよし!?

岐阜・羽島の愛され仏「佐吉大仏」は触ってよし!入ってよし!?

更新日:2017/07/05 11:35

政田 マリのプロフィール写真 政田 マリ 仏像ナビゲーター

岐阜県羽島市竹鼻地域に、地元の人々に愛される「佐吉大仏」という青銅仏があります。江戸時代に竹鼻出身の商人・永田佐吉が願主となり、江戸神田の名鋳造師に作らせたこの大仏の大きさは台座を含めると5m!ふくよかで力強さを感じるお姿はほっこり癒し系です。地元の大スター佐吉さんの信仰心がたっぷり詰まった「佐吉大仏」とのご縁の結び方は、なんと!触ってよし、入ってよし!?

教科書にも載った竹鼻のスター・永田佐吉の偉業

教科書にも載った竹鼻のスター・永田佐吉の偉業

写真:政田 マリ

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名鉄羽島線「羽島市役所前」駅から東へおよそ200m、静かな住宅街の一角に「佐吉大仏」のある「大仏寺(写真)」はあります。お寺と言っても山門やお堂があるわけではなく、真四角で体育館のようなコンクリート造りの収蔵庫と隣接する小さな地蔵堂のみ。こぢんまりとしていますが、そこでは「佐吉大仏」を愛する地域の人々が気兼ねなく集い語らい、子供達が仏さまと親しみながら昔ながらの玩具で遊ぶ、地域のコミュニティ広場となっています。

この「佐吉大仏」が出来たのは江戸時代半ばの1759年、願主は永田佐吉という地元竹ヶ鼻村(羽島市竹鼻町)出身の商人です。永田佐吉は慈悲の心を持ち、正直者で親孝行に励んだため、「美濃の聖(ひじり)」と呼ばれ人々から信頼されていました。綿の仲買人として商いに成功しても、贅沢をせず数々の社会奉仕を匿名で行うなどして人々のために多くのお金を使ったといいます。そんな生き様は二宮金次郎と並んで戦前の教科書に掲載され、人々の教訓となったのです。

佐吉さんの感謝の気持ちが込められた大仏さま、実は二代目?

佐吉さんの感謝の気持ちが込められた大仏さま、実は二代目?

写真:政田 マリ

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そんな佐吉さんはある時諸国巡礼の旅に出ましたが、大病を患ってしまいます。病を克服するために一心に神仏に祈ったところ平癒したため、その感謝の気持ちとして建立したのが釈迦堂と本尊の「佐吉大仏」こと青銅製丈六釈迦牟尼仏(写真)です。ふっくらした頬ときりりとした眉目、整えられた衣服のシワが真面目で聡明な佐吉さんの雰囲気を醸しだし、お堂の明るさが後光のようで、とてもありがたいお姿です。

実は現在のものは2代目とのこと。最初の大仏は発注先の江戸神田から三重県桑名市の港へ運ぶ途中に大波を受けて沈んでしまったようです。永田佐吉はそれを知った時も無理に引き上げようとせず、新たにもう一体大仏を鋳造したといいます。初代の大仏は今も太平洋のどこかで海の守護仏として働いていらっしゃるかもしれませんね。

佐吉さんが建立した以前のお堂は1891年の濃尾震災で焼失してしまいましたので、現在のお堂は1962年に再建されるまでは70年ほど露仏(お堂のない屋外にいる仏さま)でした。

地域に愛される佐吉さんの資料を堂内で

地域に愛される佐吉さんの資料を堂内で

写真:政田 マリ

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堂内に入ると真ん中に大仏さまが鎮座していて、周囲の壁や机の上に佐吉さんの偉業を紹介するパネルや資料がたくさんあります。ほとんどのものが地域の小学生や郷土史を研究する有志の方々が作られたもので、いかに地域で愛されている大仏さまかがわかります。

面白いのは佐吉さんの生涯を双六ゲームにした台紙「佛佐吉双六」。人々に奉仕をし公益事業に寄進し、親孝行の心を忘れなかった佐吉さんの伝説のシーンが双六のマスになって、大人から子供まで遊べるようになっています。簡単な双六ですが、戦前に発行されていたものを現在復刻していて、堂内でいただくことができますよ。

中に入って「佐吉大仏」とご縁結び!

中に入って「佐吉大仏」とご縁結び!

写真:政田 マリ

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拝観に来たならせっかくですからより深くご縁を結びたいですね。お参りのし方は大きな「佐吉大仏」を前にしてまずはお賽銭を入れて合掌、その後は数種類の経典が台に置いてあるので、読める方はそれを手に取りお経を読んでください、とのこと。

そして、大仏さまを周囲ぐるっと様々な角度から拝観させていただきます。鼻筋が通っているので横顔が凛々しくてまた素敵です。さらに背後にまわると背中には扉が付いています。実はこの扉、永田佐吉八代末裔の永田章さんにお願いをすれば開けていただけるだけでなく、中に入らせてもらえるのです!フロアから大仏の台座まで三脚を架けてもらい、さらに台座から背中の扉まではしごを架けていざ胎内へ!中は大人3人入ればぎゅうぎゅうなほどですが、丁寧に鋳造されている内側や、箱に入った経石(一字ずつお経の文字が書かれた小さな石)などを見ることができます。

国や県の文化財に指定をされるとなかなか仏さまに触れることはできなくなりますが、ここ「佐吉大仏」は触ってご縁を結べるし、仏像の内部に入ってご縁を結ぶこともできるという、他にはない貴重な体験をすることができますよ。

「佐吉大仏」とともに地域に受け継がれる佐吉イズム

岐阜羽島・竹鼻町のスター永田佐吉の造った「佐吉大仏」は、これまで地域の人々に愛され守られてきたと同時に優しく正直者の佐吉さんの人柄も伝え継がれてきました。地域の方々は小さな頃から大仏さまにふれあって大きくなりました。露仏だった時には「佐吉大仏」によじ登ってかくれんぼをしたり、腕の中でお昼寝をしたり。こうして大きくなった地域の有志の方々が次の代へと佐吉さんの偉業を語り継ぐ場所がここ大仏寺です。是非、訪れて佐吉さんの偉業を知り「佐吉大仏」とご縁を結んでくださいね。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/09/10−2016/09/11 訪問

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