写真:乾口 達司
地図を見る写真のように、アンパンマン列車とは、アンパンマンのキャラクターが外壁に描かれた特急車両のことを指します。2000年10月、原作者であるやなせたかしの出身地・高知県へと通じる土讃線で第1号が運行を開始。以後、予讃線や高徳線など、JR四国管内の路線で運行されています。2013年10月現在、20車両が、土讃線や予讃線など、JR四国管内の路線を走行しています。
では、なぜ、JR西日本管内の岡山駅にアンパンマン列車が集結するのでしょうか。その理由は、土讃線や予讃線の本州側の出発駅が、岡山駅となっているからです。岡山駅を出発した土讃線や予讃線は、瀬戸大橋を渡った後、高松方面、高知方面、松山方面へと枝分かれをしていきます。反対に、高松方面、高知方面、松山方面からやってくる特急列車は、岡山駅を終着駅とします。
つまり、本州側でアンパンマン列車を見たり、乗り込んだりするには、岡山駅がキーステーションとなるわけです。ただし、高松と徳島とを結ぶ高徳線、徳島と阿波池田を結ぶ徳島線を走行するアンパンマン列車は岡山駅にはやってきませんので、ご注意ください。
写真:乾口 達司
地図を見る1枚目と2枚目の写真は、岡山駅と宿毛駅とを結ぶ特急「南風」(土讃線)のアンパンマン列車です。ご覧のように、外壁には、アンパンマンをはじめ、アンパンマンのキャラクターがいたるところに描かれています。アンパンマン列車がやってくると、たくさんの家族連れが、車両の前で記念写真を撮っています。短時間しか停車しない途中の駅とは異なり、岡山駅はそれぞれの路線の出発駅・終着駅であるため、長時間、列車がホームに停車します。お気に入りの車両の前で記念写真を撮るにも、やはり岡山駅がベストです。
写真:乾口 達司
地図を見る上で紹介したアンパン列車とは、デザインや色調が異なりますよね。こちらは岡山駅と宇和島駅とを結ぶ特急「しおかぜ」(予讃線)のアンパンマン列車で、先ほどの「南風」の停車しているホームの隣に停車していました。土讃線・予讃線、いずれも岡山駅から出発する関係上、ダイヤによっては、それぞれの路線のアンパンマン列車を一度に見ることができるのです。ちなみに、「アンパンマントロッコ」と呼ばれるトロッコ列車の出発駅も岡山駅で、2013年10月現在、「南風」「しおかぜ」「アンパンマントロッコ」を一度に見ることのできる時間帯もあります。
なお、「アンパンマントロッコ」は運行期間限定のイベント列車です。運転日は[MEMO]の「アンパンマントロッコ」からご確認ください。
写真:乾口 達司
地図を見るデザインや色調が異なるのは、何も列車の外壁だけではありません。車内のデザインや色調も異なります。たとえば、写真は「しおかぜ」の車内を撮影したものですが、背もたれにアンパンマンが描かれた「アンパンマンシート」である点は同じでも、「南風」の「アンパンマンシート」とは、微妙にポーズが異なります。シートの色も「しおかぜ」がブルーを基調としているのに対して、「南風」の基調はオレンジ色です。
写真:乾口 達司
地図を見る列車ごとの違いは、車内のカーテンにも表われています。こちらは「南風」の車内にとりつけられたカーテンです。ご覧のとおり、アンパンマンのキャラクターが描かれています。一方、「しおかぜ」のカーテンには、キャラクターは描かれていません。ほかにも細部にわたる違いがあり、それがそれぞれのアンパンマン列車の特徴となっています。どの列車にどのようなデザインがほどこされているのか。ぜひ、ご自身の目でお確かめください。
一口に「アンパンマン列車」といっても、列車ごとに違いがあることが、おわかりになったのではないでしょうか。その違いを見比べるためにも、アンパンマン列車が集結する岡山駅は、最適のスポットであるといえます。ただし、アンパンマン列車は家族連れに大人気である上、特にアンパンマンのイラストが描かれたアンパンマンシートはグリーン車の後ろ半分にしか設置されていないため、特急券の発売開始後、すぐに予約で埋まってしまいがちです。アンパンマン列車に乗り込み、岡山駅から四国の各地を旅する際には、早めの予約をお勧めします。
乗車料 : 降車駅にあわせて乗車券と特急券が必要
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
乾口 達司
これまでは日本文学や歴史学の世界で培った見識にもとづいて数多くの評論や書評を執筆してまいりました。奈良生まれ、奈良育ちの生粋の奈良っ子。奈良といえば日本を代表する観光地の一つですが、地元民の立場からい…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索