瀬戸市「瀬戸蔵ミュージアム」 陶磁器、千年の歴史に浸かる

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瀬戸市「瀬戸蔵ミュージアム」 陶磁器、千年の歴史に浸かる

瀬戸市「瀬戸蔵ミュージアム」 陶磁器、千年の歴史に浸かる

更新日:2016/09/27 13:22

はせ 鱗人のプロフィール写真 はせ 鱗人 フォトエッセイスト

瀬戸蔵ミュージアムは、ここでしか見る事が出来ない千年間の「編年展示」に広い面積を費やしています。スーっと、廻ってしまいそうな展示ですが、時代の移り変わりが分かる貴重な展示です。この他、「レスリングの吉田選手に贈呈した人形」、「幻の陶器貨幣」、「数十万円する地元作家の茶器」で抹茶が飲めるコーナーなど、格調高い文化を放っています。

入館後、街並みを散策すると、瀬戸の魅力がうなずけるでしょう。

「瀬戸焼き」の生い立ち

「瀬戸焼き」の生い立ち

写真:はせ 鱗人

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瀬戸内ミュージアムの紹介をする前に瀬戸焼について、説明しましょう。

日常使う「やきもの」を「せともの」と昔から言いますが、「せともの」とは「瀬戸物」と書き、 愛知県瀬戸市に由来しています。

瀬戸焼のルーツは、名古屋市の東山丘陵(東山動物園付近)で5世紀後半に窯がつくられたことに始まります。
当時の工人たちが燃料となる薪を求めて移動し、10世紀後半に瀬戸にたどり着きました。瀬戸では「やきもの」をつくるための土も豊富にあったため、工人たちが定着し、その後1000年以上にわたり「やきもの」がつくられ続けています。

ミュージアム展示を巡る

ミュージアム展示を巡る

写真:はせ 鱗人

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瀬戸蔵ミュージアムの入口付近は、復元された駅舎「尾張瀬戸駅」と「瀬戸電」が見られます。ここを出発点に、瀬戸の街を巡り、瀬戸焼の歴史に触れることができるでしょう。

2階は、陶房(モロ:瀬戸焼を作る工場)、石炭窯、煙突などが見られ、陶房(モロ)では、モーター動力で複数の機械を駆動させる装置を再現。実際に機械を動かしている展示は、他の陶器系博物館では見られません。

3階は、1000年以上の歴史がある瀬戸焼の変遷を全長30メートル以上の大パノラマ展示で紹介しています。この展示は、編年展示であり、時代が変わることにより、陶器がモデルチェンジをしていく過程を見る事が出来ます。

武藤館長さんは、モデルチェンジの特徴的なところは、ヒット商品が生み出されると、大量の注文に応えるため、装飾などの手間が省かれる傾向があり、器の大きさも小型化するものもある。と話されました。この編年展示がこの館の大きな特徴です。館には、ボランティアの方が在中していますので、説明を聞きながら展示品を見られると「なるほど」と納得されるでしょう。お勧め!

レスリング、吉田選手への贈呈人形

レスリング、吉田選手への贈呈人形

写真:はせ 鱗人

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愛知県は、スポーツ栄誉大賞として、レスリングの吉田沙保里選手に写真と同じ人形を贈呈しました。

この人形は、レースの詳細部分まで鮮明に表現されています。製法は、レースの布に粘土を浸み込ませ、その状態で焼き付け。すると粘土のみが残り、布地のような繊細な質感ある陶製ドレスができあがります。

繊細な作業であり、高い技術に感心するでしょう。

幻の「陶器貨幣」

幻の「陶器貨幣」

写真:はせ 鱗人

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このミュージアムは、日本で作られた珍しい「陶器貨幣」を展示。

戦時中は、武器生産に必要な金属資源が不足したため、「陶器貨幣」がつくられました。しかし、終戦を迎え、廃棄されたため流通することはありませんでした。

「陶器貨幣」の隣には、ドイツ製の陶器貨幣が陳列されています。また、同じコーナーには、陶製の手榴弾、地雷の展示もあり。

地元陶芸作家の茶器で抹茶、中には、数十万円する茶碗も有り

地元陶芸作家の茶器で抹茶、中には、数十万円する茶碗も有り

写真:はせ 鱗人

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来館者は、ミュージアムの一角のコーナーで、有料ですが抹茶を飲むことができます。
特記することは、瀬戸の作家で作られた50点ほどの抹茶茶碗が展示。その中からご自身で好みの茶碗を選び、湯茶文化に触れることができます。

抹茶茶碗には、数十万円する茶碗も有り。

このような、商品提供はめったにありませんので、このことだけに来場しても十分価値があるでしょう。

営業は館内でのイベントに合わせて、月1回程度です。営業日は直接、瀬戸蔵ミュージアムへお尋ねください。

最後に

瀬戸蔵ミュージアムは、やきものの歴史、人々の生活の展示がテーマであり、陶工たちが使用した道具、陶工の生活、陶器の発掘品等瀬戸焼の総合博物館です。
レベルの高さに定評があり、知的好奇心が満たされるでしょう。
また、このミュージアムは、歴史だけでなく、「今」にスポットを当てた企画展示も開催されます。

希望すれば、無料で案内をしていただけるボランティアの方がおられますので、説明を受け、質問をしながら展示品を見ると更に知識が深まるでしょう。
ボランティアの方からの説明を、お勧め。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/12/19−2016/09/10 訪問

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