三川の将軍杉〜水と緑の里・新潟の奥阿賀に立つ日本最大級の大杉

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三川の将軍杉〜水と緑の里・新潟の奥阿賀に立つ日本最大級の大杉

三川の将軍杉〜水と緑の里・新潟の奥阿賀に立つ日本最大級の大杉

更新日:2016/11/15 09:11

大木 幹郎のプロフィール写真 大木 幹郎 巨木マニア、低山登山家、ブロガー

三川の将軍杉は、新潟県で最大の巨木にして、日本最大級の杉。杉においては、幹周りは日本一ともいわれる国指定天然記念物の巨木です。将軍杉が立つ地域の奥阿賀は、巨木の他に、温泉や舟下りも楽しめるのが魅力。水と緑の里・奥阿賀から、大迫力の巨木をご紹介します。

水と緑の里・奥阿賀に立つ将軍杉

水と緑の里・奥阿賀に立つ将軍杉

写真:大木 幹郎

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三川の将軍杉は、新潟県の東部に位置する阿賀町にあります。町の中央は、日本海へ注ぐ阿賀野川に沿って開けた山間部で、東側は福島県との県境。奥阿賀と呼ばれるこの地域は、主な観光地も阿賀野川に沿って集中し、美しい景観の渓谷、複数の温泉地、舟下りが魅力。山深い地域ですが、磐越自動車道と磐越西線の沿線のため、新潟市や福島の会津地方からのアクセスは、比較的に容易です。

阿賀野川が育んだ、美しい水と緑の山里、奥阿賀。その三川地区に聳えるのが、新潟県で最大にして、日本最大級の杉である将軍杉です。幹周りが約19mにもなる大迫力の巨体は、威厳の溢れる立ち姿。まさしく将軍の名を冠するに相応しい風格の巨木です。

奥阿賀の魅力は、将軍杉だけではありません。三川温泉、津川温泉、しかせ温泉など、豊富な温泉地に泊りゆったりと。阿賀野川ライン舟下りや遊覧船で、渓谷の景色を水上から堪能。近年に注目を集めている奇祭「狐の嫁入り行列」で幻想の世界へ。温泉、舟下り、お祭りの詳細は、文末の関連MEMOのリンクをご参照ください。

将軍杉は日本最大級の杉の巨木

将軍杉は日本最大級の杉の巨木

写真:大木 幹郎

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国指定天然記念物の将軍杉。その大きさは、幹周りは約19.31m、樹高は約38mもの大迫力の巨体。推定樹齢は1400年という、悠久の時を生きた古木でもあります。約19mという幹周りは、環境省が2001年に実施した、巨樹・巨木林フォローアップ調査の杉の中では、なんと最大! このため将軍杉は、日本一の杉の巨木と呼ばれることもあります。

将軍杉の姿はかなり個性的。根元付近から湾曲して立ち昇った6本の巨大な幹。その姿は、巨大な燭台か、巨人の手か、それとも山神の祭壇か、神秘に満ちた威容です。中心の幹は、昭和36年の台風によって途中から折損しましたが、全体の威容は損なわれていません。

将軍杉の名前の由来と伝承

将軍杉の名前の由来と伝承

写真:大木 幹郎

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将軍杉の名前の由来と、伝承についてのお話を少し。名前の由来は、平安時代の末期に、陸奥鎮守府の将軍であった平維茂に因むもの。平維茂は、この地で晩年を送り、その墓は大杉の傍らにあったといいます。現在、大杉の北側にある立派な墓碑は、寛文8年(1668)に、会津藩主・保科正之が新たに建立させたもの。それ以後、この大杉は、将軍杉と呼ばれるようになったといいます。当時から人々の畏敬を集める、立派な大杉だったことでしょう。

将軍杉の個性的な姿にまつわる面白い伝承をひとつ。昔、この地の人々は、阿賀野川の水運で生計を立てていました。ある時、新しい船に使う帆柱の材として、将軍杉を伐採することが決定。翌日、斧を手にした人々は、驚愕の光景を目にします。なんと一夜にして将軍杉は、枝下の高さまで地面に沈んで隠れてしまいました。これ以来、人々は将軍杉を手厚く守り、今に伝わるとのことです。

将軍杉へのアクセス

将軍杉へのアクセス

写真:大木 幹郎

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将軍杉の立つ場所は、阿賀町の岩谷の集落。阿賀野川の中流域にある山間部ですが、高速道路と鉄道の沿線のため、アクセスは容易です。磐越自動車道の三川ICから約10分、磐越西線の五十島駅から徒歩約25分。

最寄の駐車場は、将軍杉の西側にある、平等寺の境内の脇にあります。最寄の駐車場と道は狭く、民家に囲まれていますので、通行には十分にご注意ください。国道49号線沿いにある「道の駅・みかわ」からは、徒歩5分です。

将軍杉と平維茂の墓碑は木道で囲まれおり、その上を歩いて見学します。将軍杉の周りは、杉の大木が立ち並び、東には沢が流れる、神秘的な雰囲気の空間。南側は木々が無く明るい場所ですが、この位置の木道は、急斜面に設置されているので、足元にご注意ください。

奥阿賀の古刹・平等寺

奥阿賀の古刹・平等寺

写真:大木 幹郎

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将軍杉と合わせて立ち寄りたいのが、すぐ西側にある平等寺。平安時代の末期、陸奥鎮守府将軍の平維茂が創建したと伝えられる古刹。平維茂が川で発見したという、黄金の薬師如来像を安置するため、薬師堂(写真)を建てたのが始まりとされます。

現在の薬師堂は、永世16年(1519)に再建された、県内最古級の木造建築である、国の重要文化財。堂内の柱や壁には、戦国時代から江戸時代まで、参詣者たちの落書きが残されているそうです。落書きの中で特に貴重とされるのが、天正6年(1578)に書かれたもの。この年の越後は、御館の乱の渦中(上杉謙信の死後の家督争い)。この機に乗じて侵攻した、会津蘆名氏の将兵たちの墨書があり、当時の様子を知る貴重な資料とされています(※堂内は立入不可)。

薬師堂の正面には、休憩所も兼ねた落書庵という建物があり、ここでは誰でも一筆させてもらえます。神秘の巨木と歴史ある寺社に触発されて、風情ある一筆は如何でしょうか。

新潟・奥阿賀へ日本最大級の杉を見に行こう

以上、新潟県で最大の巨木にして日本最大級の杉、三川の将軍杉のご紹介でした。幹周り約19mもの大迫力の巨体に、巨人の手のような個性的で凄味のある樹形。神秘に満ちた威容の、新潟県を代表する素晴らしい巨木です。

奥阿賀の魅力は、将軍杉だけではありません。美しい景観の渓谷の里には、複数の温泉地やキャンプ場があり、大自然を満喫しながら、のんびり過ごせます。阿賀野川では、舟下りや遊覧船で、渓谷の景色を水上から堪能することも。

将軍杉は、阿賀野川の中流域にある山深い地域にありますが、高速道路と鉄道の沿線にあり、最寄ICや駅からも近く、新潟市や福島県の会津地方からのアクセスも容易。

阿賀野川が育んだ水と緑の里・奥阿賀へ、将軍杉に会いに行きましょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/09/03 訪問

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