北東北3県の宮大工の技が光る!「十和田ホテル」本館は国登録有形文化財

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北東北3県の宮大工の技が光る!「十和田ホテル」本館は国登録有形文化財

北東北3県の宮大工の技が光る!「十和田ホテル」本館は国登録有形文化財

更新日:2017/07/19 11:14

佐藤 らなこのプロフィール写真 佐藤 らなこ 総合旅行業務取扱管理者

十和田湖は秋田県と青森県にまたがる湖で、奥入瀬渓流と共に十和田八幡平国立公園を代表する観光スポットです。この湖畔西側(秋田県側)にある「十和田ホテル」本館は、北東北3県の宮大工が技を競い合って作り上げられたといわれ、70年以上経った今でもその木造建築の美しさには、目を見張るものがあります。森に囲まれた静かな湖畔の宿「十和田ホテル」の本館で、歴史を感じる穏やかな休日を過ごしてみませんか。

「十和田ホテル」本館の木造建築の美しさと歴史に感嘆!

「十和田ホテル」本館の木造建築の美しさと歴史に感嘆!

写真:佐藤 らなこ

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「十和田ホテル」は、昭和15年に開催予定であった東京オリンピックを前に、外国人観光客のために政府の要請で建てられたホテルです。その後、東京オリンピックは戦争の影響で幻となりましたが、「十和田ホテル」は昭和13年に完成、昭和14年にオープンしました。

この歴史ある「十和田ホテル」の本館は、天然秋田杉を使った木造3階建てで、「秋田杉の館」と呼ばれることもあります。外壁に杉の半丸太を縦方向に張りつめているのが特徴です。まずはぜひホテルの外側からその木造建築の技術をじっくりとご覧ください。様々な工夫が施されたその木の佇まいは、文化財的価値も高いといわれています。

「十和田ホテル」本館の木造建築の美しさと歴史に感嘆!

写真:佐藤 らなこ

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「十和田ホテル」の本館から放たれる独特の輝きを目にすると、建築から70年以上経っているとは思えません。老朽化による解体の危機を乗り越え、大規模改修工事を行った後も約5年に1度手入れをすることにより、この木のつやが保たれています。年を経ることに趣が増す木造建築の美しさは、訪れる多くの人の心を魅了しています。

「十和田ホテル」の本館は「再現することが容易でないもの」として、平成15年(2003年)に国登録有形文化財として登録されました。

「十和田ホテル」本館の客室はすべて異なるしつらえ!

「十和田ホテル」本館の客室はすべて異なるしつらえ!

写真:佐藤 らなこ

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秋田・青森・岩手の3県から宮大工80人が集められ、その技術を競わせて「十和田ホテル」の本館は建てられたといわれています。そのため本館のお部屋全20室は、使用している木材や内部の造り、装飾などが異なります。入り口の扉、床の間、天井、格子戸など隅々まで見ておきたいところです。

とはいっても、1回の宿泊で他のお部屋の内部を見ることはできないので、ひとまず同じ並びのお部屋の扉を観察してみてください。扉ひとつとっても、その造りは本当に異なります!宮大工さん達の技と心意気には感心させられます。

「十和田ホテル」本館の客室はすべて異なるしつらえ!

写真:佐藤 らなこ

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「十和田ホテル」は十和田湖畔の高台にあるので、全客室レイクビューでとても眺めがいいです。窓の外に広がる穏やかな景色は、時間を忘れてずっと見ていられそうです。また、大浴場の露天風呂からも十和田湖が一望できます。温泉ではありませんが、温かいお湯に浸かりながら、美しい十和田湖を眺めるのも癒しのひと時になることでしょう。

「十和田ホテル」本館の玄関ホールはいちばんの見どころ!

「十和田ホテル」本館の玄関ホールはいちばんの見どころ!

写真:佐藤 らなこ

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チェックインをして、宿泊するお部屋をひと通り見た後は、館内の散策をしましょう。写真はいちばんの見どころである本館の玄関ホールです。吹き抜けの玄関ホールには樹齢約65〜85年の杉丸太を配し、正面には樹齢約100年のブナの柱が立ちます。そして、玄関の踏み込みにはケヤキ、土間の石畳には十和田湖畔の石を敷き詰めています。こちらもお部屋と同様にして、隅々まで見ておきたいところです。建築について詳しいことがわからなくても、この美しさには思わずため息が出てしまいます。

※今は玄関としては使用されておらず、実際のホテルへの入り口は別にあります。

「十和田ホテル」本館の玄関ホールはいちばんの見どころ!

写真:佐藤 らなこ

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本館の玄関にはホテルの名前入りの和傘が置かれてあったりと、おしゃれな演出もあります。宮大工さん達の熟練の技と熱い思いから生み出されたこの見事な空間を、ぜひいろいろな角度から写真におさめていってくださいね。

ちなみに「十和田ホテル」には本館の他に、鉄筋造りの別館もあります。できれば、歴史ある本館に宿泊していただきたいところですが、本館は全室和室なので、洋室(ベッド)をご希望の方は別館に宿泊して、空いた時間に本館の建物を見てまわることでも、「十和田ホテル」ならではの建築美や歴史を充分に楽しむことができます。

「十和田ホテル」本館の玄関ホールはいちばんの見どころ!

写真:佐藤 らなこ

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「十和田ホテル」本館の玄関の上部に位置するのが、杜の図書館と呼ばれる読書スペース(写真)です。こちらはとても心地よい場所!木のぬくもりに包まれながら、のんびり本を読み、ふと目をあげると窓の外には湖のブルーと森のグリーン。建物の中にいながら森林浴をしている気分になれちゃいます。

十和田湖ブランドの「ひめます」を味わおう!

十和田湖ブランドの「ひめます」を味わおう!

写真:佐藤 らなこ

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「十和田ホテル」でのお食事は、秋田県の旬の食材を使ったメニューが中心ですが、忘れてはいけないのが、十和田湖といえば!の「ひめます」です。昔は食べられる魚のいない十和田湖でしたが、後に「近代日本の養殖三偉人」として名を馳せた和井内貞行(わいないさだゆき)が、明治時代にひめますの養殖・放流に取り組み、定着させたという歴史があります。

十和田湖のひめますは淡水魚特有の臭みがなく、脂がのっていて上品な味わいです。提供されるひめますの調理方法はプランや時期により異なりますが、十和田ブランドの「十和田湖ひめます」をじっくり味わっていってください。※写真は、ひめますのお刺身(別注料理)です。

「十和田ホテル」の滞在も十和田湖観光も両方楽しもう!

「十和田ホテル」の滞在も十和田湖観光も両方楽しもう!

写真:佐藤 らなこ

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「十和田ホテル」にできるだけ長く滞在して、自然や歴史を存分に味わうのはとても贅沢なひと時。それだけでも旅の目的は果たせたようなものですが、せっかくなので十和田湖観光も楽しまなくっちゃもったいない!

「十和田ホテル」から十和田神社や乙女の像などがある十和田観光の中心地「休屋」までは車で約10分、奥入瀬渓流の湖側入り口「子ノ口」までは車で約20分です。

写真は秋田県側から十和田湖に向かう際に通る「発荷(はっか)峠展望台」です。十和田湖が眼前に広がり、遠くまで見渡せるビュースポットです。周囲にある4つの展望台の中で、いちばん美しい景色が見られるといわれています。ここから「十和田ホテル」までは車で約5分。いずれの移動にも車を利用するのが便利です。

大人のクラシックホテル「十和田ホテル」に向かう前に...

奥入瀬渓流や十和田神社、遊覧船の乗船などの十和田湖観光をメインに考えていると、西側の湖畔にはなかなか目が向かないかもしれませんが、十和田湖の静かな自然の中に包まれてゆっくり過ごしたい、大人のあなたに「十和田ホテル」はおすすめです。

さて「十和田ホテル」に向かう前の注意事項のご案内です。ホテル周辺の道路には街灯がなく、日が落ちるとかなり暗くなりますので、早目にホテルへ到着できるような日程を組むことをおすすめします。また、ホテルの近くにはコンビニなどのお買い物をするところはありません。館内に売店や自動販売機はありますが、必要なものは事前にしっかり準備しておきましょう。

※「十和田ホテル」は冬季休業期間(例年11月上旬から4月中旬)があります。詳細はホテルへ直接お問い合わせください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/22−2016/07/23 訪問

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