提供元:星野リゾート
地図を見る静岡県の熱海は、首都圏から気軽に行ける温泉リゾート。熱海というと、純和風の旅館を想像する方が多いと思いますが、ここは趣深いクラシカルな洋館です。
「別館ヴィラ・デル・ソル」と名付けられる前は、紀州徳川家15代藩主の徳川頼倫(よりみち)が開設した、日本初の西洋式図書館「南葵文庫(なんきぶんこ)」として営まれてきました。
大正9年以降、関東大震災により東京帝国大学(現在の東京大学)がすべて火事で焼失してしまいましたが、再建されるまでの間は、東京帝国大学の仮設図書館としても使われたのだとか。その後、東京大学が再建された後は、ここにあった本をすべて寄付。徳川家末裔の住宅として使われるようになりました。
昭和8年に一旦神奈川の大磯に移築されましたが、昭和54年に熱海に戻り、昭和63年にオーベルジュとして運営がスタート。星野リゾートが引き継いだのは、平成24年9月から。「別館ヴィラ・デル・ソル」は様々な歴史を感じられる、魅力的な空間になっているのです。
写真:安藤 美紀
地図を見る「南葵文庫」の面影を残すのが、こちら。室内に飾られた書です。
本来なら紀州徳川家の“紀”を当て込むところ、“葵”を当て込んで「なんき」と呼んでいます。これは、元々この空間が徳川家所有の図書館だったことを示しています。
そして、これを書いた人物にも注目してみましょう。
これは明天皇の勅許を獲得し、幕末の混乱を生んだ攘夷運動に終止符を打った、江戸時代最後の将軍 徳川慶喜が書いた複製。
書は人なり…と言われますが、慶喜の書は奥深く優しい。そして書道家としても知られるとおり、かなり達筆です。この書を眺めながら、明治という国家を作る地ならしをした“古の時代”に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
写真:安藤 美紀
地図を見る「別館ヴィラ・デル・ソル」の魅力は、内装が当時の姿のまま残され、それが現役で使われていること。歴史や昔の名残が、この中にしっかり閉じ込められています。
1Fは受付やロビーラウンジとして使われ、2Fはレストランに。そして増築されたプライベート感溢れる客室(7室のみ)を含み、建物全体がオーベルジュとして使われています。
提供元:星野リゾート
地図を見る2Fのレストランは「南葵文庫」時代、閲覧室だった場所。
天井を見上げると、格縁(ごうぶち)を縦と横に組んだ美しい格天井(ごうてんじょう)が出現!こちらの内装も当時のままで、一昔前にタイムスリップしたような、格調高い雰囲気に包まれています。
レストランでは、「一期一会のフレンチ」をコンセプトにしたフルコースをいただけます。一期一会と呼んでいるのは、メニューに合わせた仕入れをするのではなく、その日入った食材の状態を見てメニューを組み立てるから。
肉料理の希望があれば対応できますが、基本的には魚介だけという珍しいフルコース。ランチはありませんが、ディナーは宿泊者以外の利用もOKです。
料理長は、南フランスのマルセイユで修行をつんだ金野茂氏。新鮮な魚介を使ったプロヴァンス料理は、自然な旨み・香り・食感が特徴的!魚のウロコがクリスピーのようにカリカリに焼かれていたり、感動の連続です。ここでしか味わえない、海の恵みを存分に味わいましょう。
写真:安藤 美紀
地図を見るレストランの天井を見上げてみると、シャンデリアの一部に紀州六つ葉葵の紋様が刻まれています。これは元々紀州徳川家の建物だったことが分かる、貴重なアピールポイント。レストランに来たら、この六つ葉葵も探してみてくださいね。
「星野リゾート 界 熱海」には本館と別館がありますが、本館はすべて和食でお部屋食。それに対して、「別館ヴィラ・デル・ソル」はレストランで日替わりのフレンチをいただきくことができます。どちらも楽しみたい方は、本館に泊まって朝食は別館のフレンチで…という2つを組み合わせるプランもオススメです。また、ディナーだけなら宿泊者以外のゲストも利用可能。ここぞ!という時に利用してみては。
お料理・雰囲気とともに最高のオーベルジュで舌鼓。歴史ある「別館ヴィラ・デル・ソル」で、普段の疲れをゆっくり癒やしてみてはいかがでしょうか。美味しい記憶の引き出しを増やすことができますよ!
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/4/20更新)
- 広告 -