写真:猫田 しげる
地図を見る「広島ベイクルーズ銀河」は1984年に日本で初めて造られたクルーズ船。銀河をイメージしたシャンデリアや鏡張りのダイニングルームもある船内は、ノスタルジックな旅情に溢れ、旅が最高の贅沢だった時代の興奮や憧れが蘇ってきそうです。船上ウェディングも可能です。
乗り場は広島港宇品旅客ターミナル近く。ランチクルーズは正午、ディナークルーズは18時50分に出航。今回はランチクルーズをご紹介します。
船内は3階建て。2階に開放感たっぷりのメインダイニング、3階にはリッチなロイヤルルームがあります。出航するとすぐに、デッキでウエルカムドリンクが振る舞われ、いよいよ2時間半のクルーズがスタートを切ります。
写真:猫田 しげる
地図を見る船は広島の街を横目に見ながらゆっくりと南下。安芸の小富士として有名な似島と峠島の間を抜け、宮島へ向かいます。似島と江田島の間を抜ける海域は島が多く、瀬戸内海の「多島美」をより実感できます。
途中、有名な牡蠣を養殖する「牡蠣いかだ」が見られるのも宮島ならではの風景。広島の牡蠣養殖の歴史は古く、1600年代には養殖が始められていたそうです。
写真:猫田 しげる
地図を見る船内ではオルゴールの演奏も行なわれます。なんとこれは100年前の「レジーナフォン」というアメリカ製アンティークオルゴール。今でもちゃんと作動し、蓄音機と併用して音を鳴らしています。レコード盤も100年前のものだそう。ちょっと郷愁を誘う音色に耳をすませながら、爽やかな海上の景色を楽しめます。
写真:猫田 しげる
地図を見る料金は乗船料込みで、料理によって異なります。銀河ランチお肉コースは6500円、お魚コースは6000円。銀河メモリアルランチコースは8000円は肉も魚も両方いただける贅沢なプランです。
コース内容は前菜、スープ、メイン、パンかライス、デザート、コーヒーという献立です。料理は季節ごとに変わり、メインの一例として、夏は「鱸のハーブパン粉焼きデュグレレソース」「仔牛背肉のソテー ザンガラ風」、秋は「孔牛ロースのオルロフ皇帝風」「サーモンのアロマートとキャベツのエチュベ」など、旬を感じさせる品々が登場。船の上ということを考慮して味付けは軽めにしてあり、食べ終わった後も胃にもたれません。さすが歴史あるランチクルーズです。
料理は一品ずつ、食べ終わるタイミングを絶妙に見計らって給仕されます。このさりげない間合いもプロのホスピタリティを感じさせます。
ホームページでその時季いただける料理内容を随時アップしているので、乗船時にチェックしましょう。
写真:猫田 しげる
地図を見るそして料理が終わったくらいのベストタイミングな頃合いに、「船上参拝」が行われます。アナウンスに従ってデッキに出ると、大きな弥山をバックに、嚴島神社がぐんぐん近付いてきます。
陸上から見る社殿とは違います!山を従えて宮島を鎮守するかのような、神々しい神殿の姿に圧倒されます。船は鳥居の正面が見える位置まで迂回し、ちょうど目の前に来たら5分間停泊。世界遺産の弥山を背景に、厳かな嚴島神社と対面して2礼、2拍手、1礼。乗客がそれぞれの想いを念じながら、神様に心から向き合うのです。
さて。せっかく宮島に近づいたのに、島に降りずにまっすぐ広島港に戻るのはもったいない……と思う人もいるのでは?
このクルーズでは、宮島で降りて観光する「宮島観光プラン」というオプションも追加料金1200円で選択できます。その場合は、宮島桟橋で下船、自由に観光を楽しみ、帰りは「瀬戸内シーライン 広島〜宮島高速船」で広島港まで約20分で戻ることができます。高速船は午後5時まであるので、ゆったり宮島で街歩きや散策、弥山へのロープウェイ登山など観光を楽しんでから戻ることもできます。
途中で見た「牡蠣いかだ」で育てられた美味しい牡蠣料理も味わいたいですね!
このランチクルーズ、意外と地元の人の姿も多く見られます。「昔から乗ってみたかった」「母の日に招待した」などちょっと贅沢な非日常体験として憧れの存在になっているようです。
ディナークルーズはまた航路が変わり、広島ベイブリッジやライアとアップした嚴島神社の景観を楽しむことができます。定番観光地の宮島を、違った角度から見る絶景美食クルーズ、忘れられない体験になること間違いなしです!
※価格などは2016年9月時点の情報です。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
猫田 しげる
雑誌編集者&ライターです。京都、北海道、東京で雑誌編集や新聞の地域版記者として、取材や執筆をしてきました。ときにはイクラ作りの取材で鮭1匹さばいて返り血を浴び、ときには採石場で山に発破をかけて爆破し、…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索