仏の成せる技?秩父札所16番「西光寺」驚愕の両手同時書き

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仏の成せる技?秩父札所16番「西光寺」驚愕の両手同時書き

仏の成せる技?秩父札所16番「西光寺」驚愕の両手同時書き

更新日:2016/10/02 21:34

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 武蔵国ナビゲーター、歴史探索ブロガー

小説『ジェーン・エア』の作者シャーロット・ブロンテの弟パトリックが、左右の手で別々の内容の手紙が書けたと云われています。世界中でもそのように両手同時に別々の文字をかける方は非常に稀。そんな稀有な達人が、埼玉県秩父市にある秩父札所16番「西光寺」におられ、住職であることから「仏の成せる技」とも噂されています。そんな両手同時書きの達人とその西光寺の秘めたる観音パワーをご紹介いたします。

秩父三十四観音札所16番

秩父三十四観音札所16番

写真:Naoyuki 金井

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秩父三十四観音札所16番の「西光寺」は、秩父夜祭で名高い秩父神社から約1km程の街中にあります。山門をくぐった先の正面にある本堂は、宝永年間(1704年〜1710年)の建立と云われています。

昔、円比丘という僧の前に老婆が現れて「生前欲が深かったので、死んでも苦しんでいます。ここへ観音様を導くので供養してください」といって姿を消しました。円比丘が老婆の霊を供養すると約束通り観音像を授かり、早速、お堂を建立して祀ったのが、現在本堂に祀られている本尊千手観音です。

両手同時書きの妙技

両手同時書きの妙技

写真:Naoyuki 金井

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本堂の左側にある赤い和傘のあるところにいらっしゃるのが西光寺の住職橋本浩壱氏で、両手同時書きの達人は、普段ここで色紙などに文字や絵を書いて授与されています。この時は片手で普通に書いていらっしゃいます。

おもむろに用紙を持って住職が軒下の縁側に出て来られると、ガラス戸に用紙を貼り両手同時書きを披露されます。この時書かれたのは《いろは歌》で、すべての仮名を重複させずに使って作られた誦文を、仮名2行分を両手で同時に書きあげます。元々は参拝される方の労いに書いたのが始まりです。実際に見ると人間業とは思えないほどの驚きに、見られただけでも特別なご利益と云えるかもしれません。

四国八十八ヶ所霊場

四国八十八ヶ所霊場

写真:Naoyuki 金井

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見所は両手同時書きだけではありません。次は本堂の右側から山門脇へ続くコの字型の「廻廊堂」です。ここは江戸時代の浅間山噴火による犠牲者の供養と天下泰平を祈願するため、四国八十八ヶ所の写し本尊を勧請し1795年に建立されたもので、秩父三十四観音には三つある真言宗の寺院である西光寺ならではのものです。

この「廻廊堂」は、江戸時代には東国から四国を参拝することは困難であったため、地元民や観音巡礼者から喜ばれ多くの参拝者がありました。本堂右手の入り口にお砂踏み場があり、堂内は第一番から八十八番までコの字型に奉安されています。秩父三十四観音に巡礼者と四国八十八霊場のお遍路さんが行き交う二つのパワーを秘めています。

秩父札所最古の札堂

秩父札所最古の札堂

写真:Naoyuki 金井

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コの字の廻廊堂に囲まれた庭園にあるのが「札堂」です。当時、観音堂であったこの札堂からは、江戸時代の元禄、享保期等の紀年が書かれた納札が発見され、秩父三十四観音では最古の観音堂です。

巡礼や遍路で札所を巡ることを「札所を打つ」と云われていました。これは札所を参拝する際に巡礼者が柱や壁に木製や銅製の納札を打ち付けたことに由来しており、この「札堂」の柱には無数の釘の跡があり、往時の歴史を物語っています。なお、札堂の隣には幕末に四国から勧請した「金比羅大権現」がありますので、併せてお参りされるのが良いでしょう。

酒樽の中の大黒様

酒樽の中の大黒様

写真:Naoyuki 金井

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本堂の左手前には、大きな酒樽に茅葺屋根のついた珍しい堂宇があります。「酒樽大黒」で、一日三合(180ml)飲んでも30年分お酒が入る大きな樽に、商売繁盛の大黒天が祀られています。この樽は大正年間に酒蔵の仕込み樽として造られ使用されていたものです。

昭和40年代に使用しなくなったこの樽を、茶室として隅に大黒天を祀って使用したところ、大変招福があると評判になりました。それ以来、「酒樽大黒」として祀られ、願をかけて名刺を残すと云う珍しい参拝方法で人気となりました。現在でも商売繁盛、金運アップを祈願して沢山の名刺が残されています。

四国八十八霊場の特別霊場「西光院」は、秩父札所の奇異な存在

秩父巡礼に四国お遍路。商売繁盛の大黒天にエンターテイメント。それほど広くない境内にご利益と見所が凝縮されているのが西光寺です。秩父観光にいらしたら、秩父神社からもほど近く、秩父鉄道秩父駅とアニメ「あの花」の聖地秩父公園橋の中間にありますので、是非、参拝してください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/22 訪問

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